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戦略的思考で就職活動に勝つ(エントリーシート篇 前編)

現職場で担当する面接官としての視点と、経営コンサルタントの人事コンサル活動の視点から論理的に勝ち抜くための就職活動対策について。
履歴書(エントリーシート)は何の為に書くのか!!
入社を希望する為の意思表示としての役割があるが、それだけではない。
結論から言うと、履歴書は面接の時の手持ち資料になる。その為エントリーシートは面接対策を意識したものにすべきだ。
むしろそれがすべてだ。
重ねてきた20年余りの人生を紙切れ一枚にまとめ、数十分の面接時間でその人生を評価することなんて不可能だ。
逆にその時間で語り切れる人生は、、、薄っぺらい。
では何を見ているのか?それは「惹かれる人間かどうか」だけである。
惹かれるポイントは「行動力」「発想力」「事務処理能力」など様々だ。
企業によっては紋切り型のイエスマンを求めるところもあるだろう。
つまり、エントリーシートに書くべきことは興味を引いてもらえるかどうか。その一点でしかない。
では、どのようにエントリーシートを書けばよいのか。戦略的に勝つ方法だ。

学歴記入欄で勝つ方法

エントリーシートを見る際に初めに、見る部分でもあったりする。
理由は前述した通り、ひとめで努力と潜在能力を知ることができるからだ。
高学歴は、優秀人材である可能性が”高い”。
そんなことないと考える人も多い。
「今の自分を見てくれよ~」と僕も学生時代言っていた口である。
でも現実を受け止めよ。
今の自分が優秀であると、嘘偽りなくエビデンスで示すことができればそれで良い。
ただしそれは国家資格を取得したなど客観的真実であり、バイトリーダー頑張りましたとか、ボランティアで結果残した、サークルで代表として何かを成し遂げたとか、、、客観的エビデンスが薄い。
嘘もつけるし、大きく実績を示せたりする。そんな不確定なものを魔に受けられるはずはない。
面接で話を聞くまでは。
つまり、学生が主張する「今の自分を見てくれ」をみる時間も根拠もないということだ。
人の本質を理解するのには相当の時間を要するのだ。
企業の人事部も暇ではなく。
何十、何百という人間を見なければいけないのだ。
1次面接は人事部社員が一人でみればいいが、二次面接ともなると管理職面接となり、会社側全員が揃って人を見るようになってくる。
しかも、現場の優秀なプレーヤーである管理職面接官を拘束して3日間を面接に当てるとしよう。
3日=24時間(1日8時間とする)。
一人30分の面接を想定したら48人である。
面接方法は色々ある。面談ステップも色々ある。
理解すべきは会社は思っている以上に効率性を求める。
長くなったが、就活生の人間性をじっくり見る時間はないのだ。
では、会社が求める最低限求める人間性とは・・・「がんばれる人」だ。
学歴の高さは中学、高校と頑張ってきたエビデンスだ。
しかも効率的に努力できる人間ほど高学歴になりやすい。
生産性も高い人間となれば余計欲しくなる。
だから学歴欄は大事だ。

「今更、学歴変えられないし無理ゲーじゃん」と思う人もいると思う。
負けたらそこで終わりだ。
この学歴欄、学歴しか書いたらダメなのか考えてほしい。
企業が欲しがる人間の中には「創意工夫」「オリジナリティ」「個性」を重視する企業がある。
「正確性」「規律性」「忍耐力」を求める企業もある。
ここでアピールすべきは学歴を越える、企業の求める人間性を伝えればいいのだ。
どうせ普通にしていても高学歴者には勝てない。
であればせめて工夫くらいはしたほうがいい。
例えば、
●●高校 卒業 (バイトで得た給料をつかい、初めて海外旅行に行き英語に興味を持った)
●●大学▲▲学部◆◆学科 卒業 (株式投資で10万円のもとでを200万に増やした)

など、学歴と共に学校生活で得たインパクトのある内容を書いたら良い。
規律性を求める企業であってもやってしまってもよいと思っている。
企業は新入社員には何も期待していないのが事実だ。
唯一期待するとすれば「成長性」だ。それはYESマンではない。
工夫し、柔軟に考え、自主的に行動できる人間だ。
上記のような方法じゃなくてもよい。
絵を描くでもよい、色を塗るでもよい。
とにかくアピールをするのだ。
マイナスになることを恐れるな。
低学歴であればあるほど工夫したほうが良い。
人事はそれほどエントリーシートのルールには拘っていない。
工夫をしない社会人はそもそも優秀にはなれないのだから。
面接官が1番それを知っているのだから

志望動機欄で勝つ方法

志望動機で書く内容は、熱意のみだ。
自分がなぜこの会社に入りたいのか、入ったらそこで何を成し遂げたいのか、それにより経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報の何にどういった影響を与えられるのか?を熱量もって語るしかない。
そこに、学生ならではの視点が欠ければ言うことないだろう。
というか結局はその程度しか必要ない。
なぜなら、志望動機が採用につながることなんてないからだ。
業界研究、企業研究をどの程度したのか、、、、そんなことはどうでもよい。
学生が書く業界展望、現在の業界市場そんな知ったこっちゃない。
どうせ薄い内容にしかならない。
企業研究では何もわかりゃしない。
深い内容が見つからないくらいならダメ出しをしてやるくらいの気概が必要だ。
乱暴に書いたが、社会人は毎日その業界、企業の事だけを考え365日24時間生きているのだ。
それも何十年もだ。
そんな人間に学生くんだりが数時間、数日調べ、語る業界、企業の展望などは何の参考にもならない。
それどころか、知ったかぶりをしている学生には不快感を感じる時さえあるくらいだ。
では、何のための志望動機なのか。
ずばり、人事部、面接官は志望動機欄で面接をする際の質問を探しているのだ。
興味を持てる部分があるのかどうか。
それくらいでしかない。
だらだら当たり障りなことを書くくらいなら、一言「志望動機はここでは書ききれない、面接で語らしてほしい」と書くほうがいいだろう。
面接に進んだ時、「この人と仕事したら楽しそうだな」「是非やってみたいな」という気持ちにさせられるかだ(ただし、研究職はスペシャリストを求める為例外である)。
考えてみた欲しい、知らない人が近寄ってきていきなり「君ってこういう特性で、こういうのが得だよね。
だったら、10年後こういうことも考えられるから、是非明日からそれに向かって挑戦しましょう。私と遺書にやれば、うまくいくと思うし役に立つと思うよ。だからお金頂戴」と言ってきたらどうだろうか?
気持ち悪さしかない。
それよりもこちら側から質問したくなる人、そしてそれに自分の想像以上の答えを返してくれる人。
そういう人に興味を持つのだ。
つまり、面接官を想像し、面接官の持つ常識を覆すような、絶対興味持って聞いてくるだろうという事を書き、それを面接で答え合わせさせてあげる。そして「なるほどね」と手を打たしてあげる。
その為に使うのが志望動機欄だ。

>次回「自己PR欄で勝つ方法」について

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