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5人のライバルを蹴落す恋愛テクニック #2

恋愛の邪魔をする人は自分が思っているより多い。
あなたが認識している邪魔者は自分が見ることができている範囲だけだろう。
時間は常に進んでいる。
意中の人も毎日、毎時間、毎分、毎秒新しい経験、出会いを通して成長している。それにより価値観も少しずつ変化をしているのだ。
それを前提とし、未来志向で邪魔者に対して先手先手で対策を進めるのだ。
その為に有効となる分析方法が5フォースだ。
①既存市場内の競争
②新規参入の脅威
③代替品の脅威
④買い手の交渉力
⑤売り手の交渉力
前回の#1の記事で①~③まで書いた(まだ読んでいない人は先にぜひ前編を読んでから、読み進めてほしいもらいたい)。

④買い手の交渉力

買い手の交渉力とは、商品・サービスを買う人からのプレッシャーだ。
「これを実現してくれないと買わない」「次の商品・サービスではこれを搭載してくれるだろう」といった買手から売手に対して出る欲求・要求のことだ。
極論だが”お客様は神様だ”的な力といってもよい(お客様は神様は本来と間違った理解をされているのだが、わかりやすいので使った言葉であるをご容赦いただきたい)。
ポイントは買手の交渉力が強いほど、売手は損をする。これをどう抑え込むかがポイントだったりする。

ミス慶応に恋する慶応男子学生を例に恋愛で考えてみる。
男子学生はミス慶応と付き合いたいのだ。
であれば売手”慶応男子学生”、買手”ミス慶応”となる。
買手の交渉力はミス慶応からの要望になるだろう。
ミス慶応ともなると、モテモテだろう。
将来はアナウンサーや、それ以外にもビジュアルを生かした企業への就職も視野に入れる。そしてそれを先読みする企業からのアプローチもあるだろう。
そうなると、ミス慶応は出会いが増え、様々な人とのコミュニケーションを通して様々な価値観がインプットされることになる。
そうなった場合、ミス慶応が望む恋人になる条件は非常に高いものになるだろう。
もしくは芸能事務所や顔を出す仕事をミス慶応自体が想定するのなら、恋人を表立って作ることも難しくなるのかもしれない。
そうなったら、ただの慶応ボーイは要済みである。

このように、買手が多くの類似商品から選択できるようになった状態や、買手にとって重要ではないという商品だった場合、ますます買手の力は強くなるという事を念頭に入れておいてほしい。

⑤売り手の交渉力

売り手の交渉力とは製品や原材料など、自社の商品やサービスを作る為に必要となるモノを供給してくれる”売ってくれる側”からの欲求・要求のことを指す。
供給してもらっているモノの希少性が高かったり、他社で代替が効かないものであればあるほど、その力は絶大なものになる。
日中貿易において中国は豊富な資源(レアアース、レアメタル等)を武器に、各種メーカーだけでなく日本政府にも強い要求をもって交渉してくる。
その要求を受け入れることができなければ資源は仕入れできなくなり商品・サービスを作ることができなくなる。
希少資源だけでなく、特許や技術、組織力など代替が不可能なものであればあるほど売手の交渉力が強くなるのだ。
手に入れるべきものが希少であればあるほど大事に対応を考える必要がある。
なぜならこの交渉が破綻すれば、商品が作れなくなるのだから企業存続の死活問題につながりかねない重要課題になるのだ。

では、ミス慶応と慶応男子学生の恋愛視点で考えてみる。
慶応男子学生が慶応ボーイというブランドを活用し、ミス慶応にアタックできる最大限の武器は何なのか。
”慶応ブランド”が大きな武器になっているのではないか。
なぜなら、慶応ボーイという一般的に高いブランド認知を持っているのはもちろん、失えば学校に通って共通の授業を受けたり、食堂で見かけたり、話をしたりする機会を大きく失うことになる。
つまり、慶応在学は学費を納め、履修進捗を滞りなく進める必要があるのだ。何があってもだ。
そのうえで、自身の魅力を増加させる容姿、サッカー技術、資金力、コミュニケーション力など他のポイントがあるとすればそれも磨き続ける必要があるだろう。
いずれにしても売手の交渉力を抑制する為には、自分の強みを把握し、それを維持するために対策をしっかりしなければいけない。
※自身の強みを把握するための方法は下記の記事参照

5フォースの対策方法

以上述べてきたように5フォースを把握することは、井の中の蛙にならないようにし、意中の人を落とす確率を高める戦略を立てる為に必ず必要になる視点である。
では、それを認識したうえでどの様に対策をすればよいのか。
下記に簡単ではあるが記載する(いずれ詳細バージョンを個別で書こうと思う)。

①既存市場内の競争の対策
これは同じような存在が多くいるという事なので、様々な戦略を重ねるしかない。
いわゆるど真ん中の経営学、マーケティング戦略、組織戦略などである。
詳細を書くととても長くなるので割愛するが、自分がいるポジションによりさまざまではあるが、唯一統一した戦略を出せるとすれば”差別化戦略”である。
価格戦略、ラインナップ戦略、ブランド戦略・・・様々だ。
ターゲットのニーズを深く把握し、ライバル達が取らない、かつ有効的な手段を探すのだ。
ガチンコ対決だ。
プロフィールが似ているからこそ様々な戦略を駆使しなければいけない。

②新規参入の脅威
新規参入は楽天モバイルの事例でも出したが、通信業者では4社目のプレーヤーがなかなか参入できなかった。理由は参入障壁が高かったからだ。長くの間au、docomo、softbankはこの障壁を高く引き上げていたと考えてよい(総務省の後押しがあっても楽天はなかなか参入できなかったぐらいだ)。
つまり、新規参入を防ぐための障壁を高くすればするほど、新たな邪魔者参入という脅威を排除することができる。
方法としては市場を掌握するために、市場シェアを高めたり、新しい商品・サービスの提供サイクルを早めたり、提供価格を安くしたり、商品生産の為の材料を買い占めたりすればよい。
とにかく入りにくくすればそれでよいのだ。

ミス慶応の恋敵を増やさないようにするのであれば、ミス慶応の親友も巻き込んでグループ交際関係を築くなどを実現しれば良いのだ。
そして仲良しグループだけが常にミス慶応の心のよりどころのようになり、そこに自分が入ることができていれば、新規参入を抑制したりすることは難しくないだろう。
新しい出会いをとにかくコントロールする戦略を取るのだ!

③代替品の脅威
代替品の脅威を防ぐのは正直難しい。
理由は自身が気づかないだけではなく、生活者も気づかないうちに代替品が誕生しているからだ。
代替品の参入を許す原因によく上げられるのが”イノベーションジレンマ”だったりする(ウォークマンがipodに負けた理由など事例はたくさんある。また記事にしようと思う)。
要は、生活者の要望に応えることにばかり目を向けていると、新しいニーズに気づくことができなくなるという事だ。
唯一対策があるとすれば、生活者ニーズを捉え、応えることにだけ力を注ぐのではなく、ニーズを創るために新しい挑戦を積極的やり続けるしかない。

恋愛で考えると、ミス慶応が求める彼氏の条件を満たそう満たそうと考えるだけでなく、慶応ボーイは、ミス慶応に影響を与えられる存在にならなければいけないという事だ。
そして、与えた影響の価値観を満たせるのが自分しかいないとなれば、それは最強の武器になる。
相手のニーズに100%答えながらも、相手が想像もしていない、想像もできないことへの挑戦も重ね続けることで代替品の脅威に備えることができるだろう。

④買い手の交渉力
買手が自社や類似商品をいつでも、どこでも、大量に安く購入できるなどの状況であれば、買い手の力は強くなる一方だ。
そして競合対策を安売りなどで対抗しはじめたりすると、既存市場内では価格競争が発生する可能性が高くなり値引き合戦などの悪循環に入ったりする。
結果、業界内全体の収益性が大きく低下したりするのだ。
そうならないためには自社の売手として交渉力を高める努力をするしかない。
つまり、独自性をもった商品・サービスを開発・提供するしかないのだ。

恋愛で考えると、結局は差別化戦略しかない。資金に余裕があるのであれば徹底的に価格戦略をとりライバルがつぶれるまで安売りをすればよい。
それができないのであれば、自身の価値を高めるしかないだろう。
自分にしかない魅力の発見、醸成、成長。
それらを駆使して、買手(ミス慶応)に「この人は特別だ」と思わせなければいけないのだ。
絶対に周りと同じことをすることだけは避けなければいけない。

⑤売り手の交渉力
売手が交渉優位にならないように、売手の同業者やライバル、代替え品などに同時にアプローチをかけ、一社の売手に依存しないようにすることが良いだろう。
例えば中国のレアメタルが必要だったとした場合、中国に依存するしかない。
しかし、レアメタル以外の何かでその原材料を代替できないかの研究を進めておく事ができれば、強い対策法になるだろう。
また、リサイクル資源を再活用するなど輸入に頼らない仕組みを作るのが良いだろう。
たとえそれが高コストの入手方法だったとしても、複数の入手経路を持つことは非常に重要である。
なぜなら、レアメタルが輸入禁止という事になったら事業継続すら危険になり収益率がどうと改善の問題になりかねないからだ。

恋愛であれば、慶応ボーイは慶応ブランド以外の魅力を複数持つという事が大事だろう。
学生時代にベンチャー企業を立ち上げる。
投資を勉強しFIREした状態になっている。
スポーツで日本代表になる。
国家資格の取得をし、他の慶応ボーイと一線を画す状態となっておく。
等々だ。
売手がもしいなくなったらどうなるのかが?常にそれを考え、自身の魅力を継続的に発信しつづけることができるように、自分の強みとなるポイントを複数抱え、磨き続ける努力が必要ということだ。

最後に

5フォースの説明は非常に長くなった。
まとめると、自身の目標達成を阻むものはライバルだけでなく、自身を包囲する環境すべてに存在するということだ。
5フォースを考えるときりがないという人も多い。
しかし、考えてほしい。
敵が色々いるという事を知ってるか、知らないかで戦略は大きく変わるという事を。
常に思考し続け、戦い方に多様性をもち、それらを重ねていくことが重要なのだ。
そして、読み切ってくれた人は感じていると思うが、5フォースに対応する方法は結局”差別化”だ。
常にニーズを把握しつつ、時にはニーズを創りだす存在となるよう工夫し続けるという積み重ねが重要だという事だ。

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