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去年想像した以上に、幸せな「今」がある。デザイナーKoyukiの2022年

「私って、今か未来しか見てないから、過去は振り返らないタイプなんです。でも、今年は絶対ターニングポイントになった年だと思うから。ちゃんと遺しておきたいなって思ったんです。」

12月の中ごろ、デザイナーのkoyukiさんは、そんなメッセージと共にこの1年について話してくれました。

嬉しいことも苦しいこともあった2022年。koyukiさんはどんなことを経験し、想い、「今」を過ごしているのでしょうか。その大切な記憶を、見える軌跡として綴ります。※文中では、普段通り”こゆきちゃん”と呼ばせて頂いています。

Koyuki (デザイナー)1996年生まれ 奈良育ち
新卒でメーカー企業に営業アシスタントとして2年勤務。ボーナスで購入したiPadを使いたくて、たまたま描いた似顔絵をInstagramで発信したところ、大ヒット。気付けば夢中になり、デザイナーの道へ進むことを決意。2021年6月よりフリーのデザイナーとして独立。現在は、株式会社ICORE/Me手帳PROJECT/株式会社BEEMの専属デザイナーを務める。



デザイナーとして独立!意外すぎる裏話


━━大活躍中のこゆきちゃん。そもそも、デザイナーになるきっかけは?

これ、冗談じゃないんですけど、ボーナスで買ったiPadを活用したかっただけ…。なんですよね(笑)


━━え!?最初からデザイナーを目指していたということではなく?

そう!描いてInstagramに上げたら、意外とみんなが喜んでくれて。ちょうど結婚して仕事も辞めていたタイミングだったので「在宅でできるし、いいんじゃない?」みたいなノリで始めちゃいました。

独立初期に描いたイラスト

━━勢いがすごい。そこから今や2社の専属デザイナー、大きなプロジェクトにも携わり、しかも全て独学!わずか1年半の出来事だなんて、、驚きです。

順調そうに見えますよね(笑)でも、全然そんなことなくて!それこそ、今年の7月まではすごく焦ってて…。新しいことが出来るとか、新しい人に出会えることにワクワクしていたけれど、漠然と「いろんな人の役に立ちたい!」とか「いろんなことができなくちゃ!」ってずっと思ってて。ほとんど記憶にないくらい、必死に仕事していました。


━━とにかく”前に前に!”だったんですね。

まさに!でも、その時から周りには「自信がありそうだよね」って言われたりして。確かに日常はHAPPYだし、SNSで見せる明るい自分も本当だけど、自信は1mmもない!!!

ただ、負けず嫌いだし、弱い自分は見せたくないからそう見えるように演じてたのかもとは思います…。


━━2022年の上半期、自分に持たれる印象と、実際の自分とのギャップに戸惑いつつ、とにかく新しい世界を求めて、目の前のことに全力で駆け抜けていたんですね。


突然訪れた「離婚」という転機


━━今年、ターニングポイントになる出来事があったと聞きましたが…?

25歳で早くない?って言われるかもしれないけど、実は、今年の10月に離婚をして。ちょうど新しい仕事とかが始まった8月くらいから、夫婦の将来に対する価値観とかがずれてきたんです…。

彼とは同じ未来を描きたいと思っていたし、人生の喜びを分かち合う人でいたいと思っていた。でも、そうじゃなくなって。「彼の想い描いている人生を、私は叶えてあげられない」って思って。いつの間にか、お互いの足を引っ張ってしまっていたんです。彼の事を尊敬できなくなってしまったし、私がダメにしちゃったなって。

2人の関係が上手くいく方法を2ヶ月くらい探していたんですけど、「夫婦生活か仕事か」って聞かれた時、“もう無理だ“と思ってしまった自分がいました。

その質問が出てくる時点で、私の人生を応援してくれないなって感じててしまって…。まだ25だった私達にとって、あと数年、時間をかけて関係を修復するのは待てなかったから、離婚することに決めたんです。

━━その決断をするのは怖かった…?

怖かったし、めちゃくちゃ悩みました。離婚したら1人になるとしか思ってなかったし、今あるものが全部なくなると思ってた。それこそ、周りの人間関係も、本当に全部。

でも、私「死ぬ時に、もう1回自分の人生を生きたいと思いたい」って生きてるから

この時期、気付いたら我慢しなきゃいけないことが増えて、自分の好きな自分じゃなくなってたことがなにより悲しくて。諦めたくない。自分の人生をちゃんと生きたいって思ったんです。


━━この選択に後悔はない、ということですね。

結婚してよかったなとは思います。人として成長できたなって。でも、もう自分の気持ちにもう嘘はつけないなって思うし、側にいる人こそ、お互いの人生の1番の応援者で、理解者でありたいって強く思いました。


目に見えない誰かじゃなくて、自分を必要としてくれてる目の前の人を大事にしたい


━━大きな決断をしてから数か月経った今、何か思うことはある?

やっと最近、一歩引いてこれまでの事を考えられたんですけど、後悔は全然してなくて!本気で「離婚したら1人になる」って思ってたけど、周りの人たちは良い意味で何も変わらなかったんですよね。

むしろ、私のことをもっと受け入れてくれて。自分の周りにいてくれる人のことを、今まで以上にちゃんと見れるようになったんです。

特に、一緒に働く時間が長いICOREの美玖さん、Andyさん、采子さん、味月さんには救われていて。当時、離婚で大変って分かっていても、いつも通りに接してくれていたんです。あの時の私には、それがものすごく嬉しかった!

それに、私からしたらデザインを創るって当たり前のことなのに「すごい!ありがとう!」ってめちゃくちゃ喜んでくれるんですよ!”なんでこの人達はこんなに感謝の気持ちを伝えてくれるんだろう、すごいな”って改めて思って。こんな私なのに、嬉しいなって。私、この人達が喜んでくれたら幸せじゃん!!って思ったんです。

ICORE旅行にて左から
Andyさん、采子さん、味月さん、私、美玖さん

そこから、1番大事なのって、目に見えない誰かじゃなくて、自分を必要としてくれてる人だなってことに気付けたんですよね。身近な人を1番大事にしたいのが私だから、この人達のためにもっと役に立ちたい!って思ってます。


━━離婚も、実績も関係なく「こゆきちゃんだから」と求めてくれる、今自分の目の前にいる人の存在が、もっと大切だと思えたんですね。

本当にそうで。今年の8月頃から専属デザイナーをさせて頂いているBEEMという会社の方々も、デザイナーとしての私と、”こゆき”というそのままの私、どちらも受け入れてくれていて。

素敵だなって思っている会社の方々に、私という人間を知った上で求めてもらえたことが嬉しかった!だからもっと、期待に応えたいって思うんです。

それに、今はデザイナーが社内に私しかいないことも刺激になっていて。良い意味で自分が成長し続けないといけないって考えた時、自分がやるべきことが明確だから、伸ばしたい方向性も見えてきたんです!


━━とにかくいろんなことを出来るように!と、手を広げていたけれど、自分が届けるべき価値がちゃんと見えるようになったんですね。

そうなんです。私、勘違いしてたんですよね。いろんな案件をとってくることに目がくらんでいたけど、そうじゃないって。今、自分が置かれている場所で、自分にできる最大限を発揮して、それを繰り返していれば先に繋がるって気付いたから、また心が楽になってます!

2022年の私

━━「誰かのため」から「この人のため」に。進む先が見えてきたこゆきちゃんは無敵ですね!


自分の輪郭がより濃くなった2022年


━━1年を振り返って、今の自分に一言メッセージを贈るのなら、何と伝えたいですか?

「よく頑張ったね、自分で決断して偉いよっ!」って、自分のことを褒めたいですね!1年前は、まだ自分の良さが分かってなかったけど、離婚をきっかけに仕事や生き方について考えることができて。今は、好きなこと、求められてることや、どうなりたいが分かったから、自分の輪郭がはっきりしてるように感じてます。

去年思い描いていた自分よりもっと人として成長できたし、想像よりもはるかに今、幸せです!!

自分の幸せに気付けた2022年。頑張った自分に乾杯!

━━こゆきちゃんの今の表情からも、その気持ちが溢れていました。ちなみに、2023年について既になにか考えていることはありますか?

これまで後回しにしていた、海外に住みたいってことを叶えたいなと思ってます!…実は年末、今年1年頑張った自分にご褒美と休暇をプレゼントするために、1か月カナダに行ってくるんです!


━━それはすごい!もう早速行動に移してる!

飛行機に一人で乗ることも初めてなんですけどね(笑)今年は、経済的にも自立できて、いろんな意味で自由になったから。まずはカナダに行って、後のことはそれから考えようって思ってます!


━━「今の自分が好き」そう胸を張って自分らしく生きるこゆきちゃん。2023年、さらに自由に羽ばたいた先にどこへ向かうのか、ますます楽しみです!


インタビューを終えて/こゆきちゃんへ


「自分のことは、あまり話してこなかったんですよね」インタビューの始めに、こゆきちゃんからこぼれた一言。それでも言葉に遺しておきたかったのは、2022年が人生の節目だったからだと。そう遺す覚悟をした姿が、1年半前に初めて出会った時より、逞しく見えました。

自分で何かを掴もうと一生懸命に駆け抜けた今年。新しい出会いや挑戦、パートナーとの別れ…。人生の岐路に立った時、より濃く「今目の前にいる人の役に立ちたい」と思えたこゆきちゃん。

輪郭がよりはっきりした”自分”と出会い、「誰かのために」ではなく「この人のために」を見つけたこゆきちゃんは、この先もっと優しく、強くなる。そして、どこまでも自由に空を飛ぶ鳥のように人生を楽しんでいくんだろうなと想像すると同時に、そんなこゆきちゃんのことを、これからも見続けたいなって思いました。2022年、大切な想いを遺させてくれて、ありがとう。





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