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空き家住まいのリアル

昨日の雨は夜のうちに雪になっていて、今朝は思いのほか降り積もっていました。
年末年始の大雪に始まり、2月もどかどかと降り、地元の方々も辟易するほど、近年には珍しい雪の多い冬となりました。
「もう雪はよっぱだ(「十分だ」「いらない」といった会津の言葉)」が、あいさつ代わりになっています。

振り返れば私が移住した年と2年目は暖冬・小雪で、昨年はまぁ降ったかなという感じで、改めて今年は本格的な雪国の洗礼を受けたように思います。


家の断熱

昔の家は断熱が施されていないか、されていたとしても、経年のためヘタって効果を発揮していないため、外気温の影響をもろに受け、場合によっては、夏は40度を超え、冬はマイナスになることもあり、要するに「夏めちゃくちゃ暑くて、冬めちゃくちゃ寒い」です。

今年は灯油が高いこともあり、初めて窓に断熱を施しました。
窓は、今は断熱性のペアガラスが主流でしょうが、昔の窓は単板ガラスで、サッシもアルミだったりするため、冬の窓辺は冷気の温床、窓から家中が冷えていきます。

まずは、一人でも簡単にできるお手軽なものをということで、ホームセンターでよく見る断熱シートを購入しました。
ちなみに障子にも断熱効果があると聞き、よたよただった寝室の障子は新しく張り替えました。

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緩衝材のプチプチのような断熱シート
霧吹きで濡らした窓に張り付けます。


結局ものすごーく寒いので効果があるのか体感では測りかねますが、それでも気休めにはなったかもしれません。

「昔は窓の隙間(木枠の窓のため)から雪が入り、朝起きると頭に雪をかぶっていた」なんて冗談半分で聞く話から、ひと世代前までの方々はもっと寒くて、苛酷な環境で暮らしていたのだなと想像し、それよりはだいぶましだと思う反面、彼らにはただただ脱帽です。


住まいの快適さと生活の質

もっと快適なアパートに暮らし、畑まで通うという選択肢も選ぼうと思えば選べると思いますが、私は畑が身近にある暮らしがしたく(例えば、夕食にサラダ菜をぱっと畑から採ってきたり、自宅から畑を眺めたり)、そのためには空き家に住むしかありませんでした。

住まいに対する考え方は人それぞれ、また与えられた環境で工夫しながら暮らすことも大切だなと思う一方、私自身は二度冬を越してみて、心身の健康にとって、快適さというのはとても大事であり、程度の違いももちろん人それぞれですが、ある程度の快適さは生活の質=QOLに直結するということを、身をもって実感したように思います。

20歳以降、断熱性のある比較的快適な家に住んでいたこともあり、今は、まだ暮らしに対する新鮮な気持ちで、様々な厳しさや不便なども面白がれたり、無事に越冬できたことへの手ごたえもありますが、快適からほど遠い今の住環境に、いつまでもいられないなとも思います。

火が見られるのは和みます。
ここで煮込み料理や湯沸かしをします。


特に、冬場は寒暖の差が身に沁みます。
自分の生活する空間は石油ストーブや反射板ストーブで暖かくなりますが、廊下やトイレ、洗面所などはとても寒く、この寒暖の差はやはり身体に負担だと感じます。
また、人にもよるのでしょうが、私は冬の朝はエンジンがなかなかかからず、布団から出るまでにすいぶん時間を要し、エンジンがかかるまでの時間を、もっと有意義に使えたらなと思うことも多々あります。

「エントツ」と呼ばれるこのチューブは、
室内空間とこたつの両方を暖められる一石二鳥アイテム


選択肢の少なさ

地方に住むことで、「選択肢がない/少ない」と感じることは多々ありますが、住まいの選択肢の少なさはその筆頭、「田舎暮らしあるある」なのかなと思います。

もちろん、地域によって変わってくるのでしょうが、私が住むエリアは、民間のアパートなどはなく、町営住宅か空き家しか選択肢がありません。
また、空き家の多くは、大きい農家だったり、古くて改修が必要だったりと気軽に住める状態ではないことが多く、単身の場合はハードルがますます高いように思います。
私が借りている家も、一人では持て余すにも程がある、とても大きな家。
それでも借りているのは、畑がすぐ裏にあり、見渡せる景色が素晴らしいからです。

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今年最積雪期の様子
キウイ棚がすっぽり埋まったので、
150センチ以上は積もったことになります。


私自身も今後の住まいについては、常に頭の片隅にある問題で、先のことはまだ定まりませんが、快適な住まいを整えたい改めて実感した冬です。




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