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庭先養鶏日記

またひと山越えて

ゆきちゃんの病気以来、順調順調と思っていましたが、今週またひと山ありました。
一番身体の小さなつきちゃんが急に元気がなくなったのです。
最初の予兆は振り返れば5月6日から。
外に出るとたいてい3羽一緒、付かず離れず同じ場所で過ごすのですが、この日はつきちゃんが一人はぐれて、大きな声で鳴くということがよくありました。
ひよこは、はぐれると首を伸ばしてあたりを見渡しながら、「ピーピー」とかん高い声で、必死という言葉そのもののように鳴くことを初めて知りました。
「みんなどこに行ったの?一人じゃ寂しいよ。待って、待って。置いていかないで!」
そんな声です。
そんなシーンをよく見かけた翌々日も、やはり遅れがちではぐれることが多く、そしてついに後半は、一人じっと目を閉じて動かなくなり・・・
太陽がぽかぽかあたっていて、暑さで疲れたのかなと想像を巡らせました。


その次の日の9日は、さらに元気がなくなり、もう他の子たちについていくこともできず、「ピーピー」鳴くことも減り、一人じっと首をすくめて動かず、小屋の中にいることも・・・
最近の好物、茹で大豆を与えても、力がなくてくちばしでついばんでも、ぽろっと落ちてしまい、なかなか食べることができません。
ここでいよいよ私も本格的に心配になり、病気などを疑いました。
調べてみてもイマイチこれといった答えは見つからず、これまでも参考にしてきたYouTubeやネット記事から、飲み水に酢を垂らし、個別にハチミツ水とミミズを与えることにしました。
ミミズを見てもいつものように興奮した様子は見られず、かろうじて食べるといった感じで、一日ずっと元気がありませんでした。
この日は一日寒く、それが動かない理由かな、そうだといいなと思いつつ、無事でいてくれることを願いながら翌日を迎えました。

寒さが原因かと一旦中へ連れて様子を見ました


翌朝は冷え込みが厳しかったのですが、無事にいてくれ、ホッとしました。
そして、前日よりはいくぶん元気を取り戻し、他の子たちと動き回り、地面を突いたりするようになりました。
この日も個別に、ミミズやイモムシ系、そして栄養ドリンクを与えました。
栄養ドリンクは、無調整豆乳にハチミツを混ぜたものを、以前獣医さんでもらった目薬容器に入れて与えます。
抱えてくちばしを開けさせようとしても、身体が大きく力も強くなったこともあり暴れて大変なのですが、こちらも必死で何とか与えました。
夕方様子を見ると、他の子は伸び伸びした様子ですが、つきちゃんは首を縮めて何だか寒そうな様子。
それでも、前日よりは元気そうで、少しほっとしました。

心なし元気がなさそうですが、
みんなと一緒に行動するようになったつき(左)


11日にはさらに元気になり、もう大丈夫かなと思うに至りました。
そして一番ひどい日から5日経った今日はもう、身体が小さいことの他には全く問題なく、他の子と一緒に元気に動き回っていて一安心です。
振り返ってみると、先週は夏日のような日もあれば、朝方0℃近くまで冷え込む日もあり、人間も気候に身体が追いつかず体調を崩しやすい日が続いたのですが、身体の小さなつきにはなおのこと、それが堪えたのかなと思っています。


来た当初から5日くらい生まれた日が後だったんじゃないかと思うくらい身体が小さかったつき。
改めて見ると他の子は最近段々ニワトリっぽい雰囲気が出て身体もずいぶん大きくなったのに比べて、つきはまだまだひよこっぽく、体格差はさらに広がっているようでした。
試しに体重を測ると生後67日目で、
つき 212g
はな 267g
ゆき 317g
幼き日に病気で個別対応した際にたっぷり栄養を摂ったゆきがダントツの大きさでした。

外に出たくて仕方ないといった様子のゆき


多数飼いだった場合、自然淘汰されるのかもしれないなと思いつつ、3羽しかいないとペットというか家族のようで、どうしたって厚く手をかけ、無事にみんな大きくなってほしいと願うものです。
今も虫を見つけると、こっそりつきに与えたりして、目をかけ手をかけています。
何かあげようとすると他の子も察知して寄ってきて、奪われることもあるのですが・・・

ちなみに本やネットの情報によると、生後2ヶ月の中ビナは700gと書いてあるのですが、それと比べると我が家のひよこは半分以下です。
一緒に飼い始めた知人のところもだいたい似たり寄ったりの大きさなので、寒さの厳しい環境もその要因なのかなと感じています。
そして、エサが配合飼料ではないのも一因かなと考えています。
何はともあれ、原因はよくはわからなかったけれど、全く元気のないという状態からはどうやらから復活したようで、本当によかったです。


最近の様子と発見


1.お気に入りの場所
朝、私が小屋に近づくと羽ばたいて、早く外に出してと飛んで猛烈アピール。
扉を少し開けると、その隙間から3羽猛ダッシュでかけて出て行きます。
そして、当初からお気に入りの場所が水路脇。
薄暗くてじめっとした感じなのですが、まずは必ずここに立ち寄ります。
虫がたくさんいるのでしょうか、飽きずにずっとつつき回っています。
おかげで、雑草の伸びが今年は緩やかでありがたいところです。
ムカデもたくさんいそうなので、ぜひ食べてもらいたいと期待しているところでもあります。

石垣も水路脇にありお気に入りのエリア


2.エサつり作戦
朝大体2時間ほど外に出し、出かける前に小屋に戻すのですが、これまで戻すのにとても苦労していました。
ケースを持って向かうと察知したように逃げるので、こちらも本気で追いかけ、いつも真剣勝負で捕まえています。
昨日、ひよこたちがあんまり大豆が好きで奪い合うようについばむ姿を見て、ひょっとしたら大豆で誘導できるかもと思い立ち、実際に試してみると、見事エサ箱につられて小屋に入るではありませんか!
そして、小屋に入ったあとも夢中で大豆を食べているので、扉の隙を狙って出ようとすることもなく、これは何ともストレスフリーな方法だとわかりました。
これまで、小屋に戻したあとも外に出ようとするので、扉の閉め方など試行錯誤していたのです。
本日も試しましたが、ばっちり成功。
今後はこの方法でいこうと思います。

大豆を競うように探します


3.鳴き声の変化
最近よく聞いているとたまに「コココココ・・・」と喉の奥の方から声を出すような感じで鳴くときがあります。
たいていはピヨピヨと鳴いているのですが、ごく稀にコココココの声が混じるようになり、ニワトリに近づいていることを感じます。


4.ひまわりの種が好き
そして、もう一つ最近発見したのが、ひまわりの種が好きということです。
ひまわりの種はいいタンパク源になるのではないか、また外に出し始めた当初、こぼれ種から芽が出たばかりの種をよくつついていたことを思い出し、与えてみたらビンゴ!
大好評でみな殻ごとついばんでいます。

ばら撒いた種をついばんでいます


考えてみたら、市販されている野鳥のエサなどにはひまわりが含まれているから、鳥の好物なんですね。
昨シーズン採った種がいっぱいあるはずと箱を出してみると、開けてびっくり。
ずいぶんねずみさんに食べられていました・・・。
今年は初めて、室内にねずみの存在を感じた年で、ねずみのことはまた改めて書きたいなと思うのですが、借りぐらしのアリエッティを彷彿とさせる見事な仕事っぷりでした。
それでも蒔くには多すぎる種を、ひよこのご飯にしたいなと思います。

中身がずいぶん食べられていました


当初のようないかにも愛らしいひよこの姿からニワトリの姿になりつつありますが、見ていて飽きることがなく、愛着はますます増し、日々様々なと気づきがあり、はらはらすることもあるけれど、毎日本当に楽しく面白いなと改めて思った一週間です。

こんないたずらをすることも
これは、ちなみに彼女たちの大好きなひまわりの苗

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