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まっくろでつやつやな魔法の箱のきみへ

鍵盤に触れると
心の蓋がぱかりと開く音がする

旋律にのせて、鍵盤の上で
ほんとうの自分が躍っている気がするのです
時には怒ったり、泣いたり、髪を振り乱したりして
それでも踊っているのです

きみは鏡写しの友達のようだね
音にすべてが表れるから時々少しこわいけれど
内と外を繋げてくれて
音の向こうに誰かが居ることに気づく
そうやって、正しい姿勢を取り戻す


どんな時でもきみが寄り添ってくれるのは
きみが誰よりも
独りの夜を知っているからなのかもしれないね


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