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ハザードマップ「真っ白」な地域でも防災まちづくりを!【東戸畑みろくカレッジ】

昨日、北九州市戸畑区の東戸畑市民センターで、
『東戸畑みろくカレッジ』の生涯学習講座で、
「地域みんなで防災〜大切な命を守るために〜」という講座を実施いたしました。

ハザードマップは、ほぼ「真っ白」で災害の想定が、あまり無い地域です。
平坦なところばかりですし、災害を連想するような場所は見受けられません。
それでも・・・!という思いで、この講座の開催に至ったようです。

この暑いなか、その範囲もこじんまりとした校区でもありますし、人が集まるのかなぁと心配しておりましたが、
『イスを足して〜!!』というほど、会場満員のギューギュー詰め(笑)

とっても多くの方がご参加くださいました。

「仕掛け人」渡辺館長のごあいさつからスタート!

暑いですね~!
というご挨拶から、講座がスタート。
皆さん、このまちへの想い。安全や安心を実現していきたいという想いでご参加くださっているようです。
終始、とても熱心に耳を傾けてくださっておりました。

「災害」というテーマではこんなに平和なこのまちですが、災害に対する心構えを感じるゲームからスタート。
あそぼうさいで、子ども達にも人気のアイスブレイクの「災害じゃんけん」です。
「遅だし」で、勝ってもらったり、負けてもらったりするのですが、わざとに負けてもらうのは、何だか難しい。
自分に不利なことは、すぐに考えが巡らないんですね。そんな人間の心理を実感します。

では、今度は、「8割がた大丈夫だろうゲーム」です。
これも子ども達に人気のくじ引きゲームです。

箱の中の5球のうちの1球が、「赤」のボールで災害です。
残り4球は「緑」で8割がセーフなんだけど、なんだかドキドキ。
でも、8割もの高確率でセーフだから、皆さん、セーフを出します。

でも、いつか、赤が出てしまいます。
その一回一回は、8割の確率でセーフですが、『いつか』赤が出てしまいます。
続けてクリアしていくことは実は無理なんですね。

災害も、いつか、起きてしまうのだろうと思います。

そんな防災の心構えを感じていただいたうえで、
このまちで心配な災害って何でしょうか?

じゃんけんの流れで、参加者の皆さんそれぞれが心配だと思うものを、せーので出していただきました。

グーの地震が多かったですね。
風の害も怖いということでパーの人も多かったです。

では、グループごとに、どんなものが怖いのか、話し合ってみましょう!!

さすがの皆さん!
地域のことは、とっても詳しいです!
あそこのこれが危ない。昔はこうだった。ここは狭いから地震や火事があると大変!!

どんどん話が盛り上がっております。
行政の示すハザードマップが真っ白でも、住民の目線から見ると、災害の要因となりそうなものもたくさんあります。
皆さんで話し合っていると、どんどんとそうした声が集まってきます。


暮らしや安全を脅かすようなものもありますし、命を奪うようなものもあろうかと思います。
命を奪うような大きな災害になり得るものがあるか、地形と照らし合わせてみていきましょう。

標高図

たしかに標高図的には、土砂災害、河川災害、高潮などの大きな心配はなさそうですね。

地質図

地質図で見ると、埋立で土地が広がってきた経緯を感じ取ります。


昭和30年代の地図

昔の地図を見てみると、今は使っていない地名ばかりです。
お寺が多く、南北に細長く、町のコミュニティがあったことを感じます。

キレイに整地されて、碁盤の目のようにまちが形成されています。
細い路地も多く、地震や火災のときには大変そうです。

皆さんご承知のとおり、地震はいつ、どこで起きるか分かりません。
このまちでは、地震への備えは必須のように感じます。

ぼくたちが愛する北九州市は、ハートの形をしております。
もちろん、地形に合わせて自治体が形成されています。
これは2つの大きな断層が影響しているものと考えます。

西側に南北に通る「福知山断層帯」は、S級の断層にも指定されており、全国では31箇所しかないうちのひとつが、ここにあります。

「北九州は地震が少ない」
そう言われてきましたし、そう言う人も多いです。

でも、絶対に無いと言い切れません。

まずは『自助』での備えを。

防災グッズ暗記ゲームや、
家の中での地震対策、
水や電気などのライフラインが途絶えたときに、家で過ごし続けることができるでしょうか?
風の害を含めて、台風も怖いです。
そんな話題で皆さんにも考えていただきました。

防災グッズ暗記ゲームで皆さんで思い出している様子

災害への備えは『自助』だけではありません。

地域の「みんなで」備えていくことが重要です。

こんな話題で考えていただきました。

隣りの家に、『大丈夫?』って声をかけに行くことができるでしょうか?
お互いに、安否を確認し合うコミュニティがあると良いですよね。
もしかしたら、助けられずにずっと下敷きになっている人がいるかもしれません。
無事だったけど、とても困りごとを抱えている人もいるかもしれません。
突然の災害に、声をかけ合って、少し心を落ち着けることができる人もいるかもしれません。

何かあったとき、みんな困っています。
みんな不安なんです。

近くにいる、地域の皆さんがとても心強い存在です。

お互いに、大丈夫?って声をかけ合えるような地域づくりが進んでいくと良いなと思います。

ハザードマップ真っ白なまちでの防災講座。
皆さん、とても熱心に耳を傾け、話し合っておられました。

防災まちづくりは地域コミュニティを高めますし、
地域コミュニティの充実は防災まちづくりや災害対応に必ず活かされると思います。

災害への備えに、空振りはあるかもしれませんが、地域コミュニティの活性化は、必ず、暮らしやすいまちへと繋がると思います。



最後に、防犯パトロールも頑張っておられるこのまち、
好きっちゃで製作してきた『防犯紙芝居』もご披露させていただきました。

24のテーマのなかで、皆さんからリクエストのあったものを2つ、ご披露しました。
ぼくは一生懸命読んでいたので、皆さんのリアクションは分かりませんでしたが、とても注目してご覧いただいていたとのことでした。

たった3分ほどで実施できるものですので、是非、多くの地域でご活躍いただけると良いなと思います。
(ネットでもご覧になれますので、是非!!)


皆さんで、安全・安心を高めていって、
もっともっと、暮らしやすいまちへとなっていくと良いですね。

とてもステキな皆さんとご一緒した講座となりました。

講座のスライドはコチラ!
(重たいのでご注意!)



貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。


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