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アイルランドの5月はメイヴ女王と花粉症の季節
こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。
もう6月も半ばですね。世の中のペースより少し遅れている私は、アイルランドの5月を紹介します。季節遅れごめんなさい。
①花粉症が始まる
徐々に日が長くなり、朝5時ごろから夜10時くらいまで明るい日が続きます!
天気が良いアイルランドの初夏は暑くなく涼しいのでとても清々しく、パブや公園にも人が溢れ、みんなで陽の光を楽しみます。
街中に花が飾られ、明るい夕方の開放感ときたら言葉にできません。
ところが!
厄介なのが「芝」花粉。美しい緑の芝が生い茂るこのシーズンには、目には見えない芝の花が花粉を撒き散らしているのです。
日本から花粉症ニュースが少なくなるのと同時期に、徐々に増えていくアイルランドの花粉症ニュース。
今年は新しい薬にトライしていますが、なかなか効き目が長くおすすめです。日本でも販売されているようですね。
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②母の日は5月ではない
実務的に困る出来事の一つ。
アイルランドは日本と違い、母の日は3月にあります。
アメリカはじめ、西欧の多くの国が5月に母の日を祝うのに、なぜアイルランドは3月なのか。これはレントに関係があります。
レントとは、キリスト教の四旬節のことで、春の訪れと共に祈りを捧げる6週間のこと。
キリストの苦難に想いを馳せ、古くは禁欲の時期であらゆる楽しみや快楽が禁止されていた期間。
近年でもその名残から、レントの期間、好きな食べ物を我慢する人も多い。
このレント期間中に、「お母さんにお休みをあげよう!」と始まったのが、アイルランドの母の日。
その昔、貧しい家庭の子供たちは、使用人としてお金持ちの家に奉仕していました。
しかしこのレント期間中の日曜日に、一年に一度だけ教会のミサに参加することが許可されており、その帰り道に花を摘んで実家に立ち寄り、母親に会うことができたのです。
切ないアイルランドの母の日だったのですね。
③女王メイヴ (Queen Maeve)
アイルランド神話のワイルドな女戦士の女王メイヴ。
好色酒飲みで5人の夫を持ち、力強いリーダーシップでワイルドに戦士たちを率いる女王。
どこまでが実際の話かは不明ですが、彼女は実在したアイルランド西部のコノート州を治めていた女王で、アイルランドでは大変有名な人物です。
このメイヴと言う名は、May(5月)から来ており、5月には彼女にまつわるお祭りが行われることもあります。例えばメイヴの仮装行列など。
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彼女は、映画やドラマなどに引用されることも多く、最近のヒット作でいうと、Amazonプライムのシリーズ、The Boys の中でも、Queen Meaveは登場していましたね。
少し話はそれますが、The Boysは、みんなのアイドルのはずのヒーローが、実は裏では腐敗しきっており、その悪いヒーロー達に正義の鉄槌を下すために普通の男たちが立ち上がる話。ヒーローが「商売」として演じられている世界観も面白いし、有名なロック音楽が要所要所で使われていてストーリーだけでなく音楽的にも迫力あってオススメのシリーズです。
話はメイヴに戻ります。
Maeveという名は、今でも使われている女性の名前。きっと強くて勇敢な女性になるように、と願いを込めてつけられた名前なのでしょうね。
表紙画像は、アメリカ人アーティストLeyendeckerによって描かれたメイヴの絵。雰囲気があってとても素敵な絵なので拝借しました。
今日は、アイルランドの5月についてでした!
次はアイルランドの6月について、6月中に投稿することが目標でーす。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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