海外就職に必要な英語力
海外就職の話をすると、よく聞かれるのが英語力について。どのくらいの英語力があれば海外で就職ができるのでしょうか?
結論:英語力の要求水準は仕事スキルとの相関で決まる
英語レベルはもちろん高いに越したことはありません。しかし私達の時間は限られており、全ての時間を英語学習だけに使うわけにはいきません。
現実的には、要求される英語レベルは、保有する仕事スキルとの相関で決まります。仕事のスキルや希少性が高ければ、英語力が低くても外国人枠で大目に見てもらえます。
逆に仕事のスキルが低ければ、英語が流暢でもわざわざ就労ビザを出して雇用する理由がないので就職は難しいです。
よく有名人や経営者が、英語レベルが低くても海外進出は可能だとか、カタカナ英語でも何とかなるという話をしていますが、それは彼・彼女達にとって真実だと思います。
なぜなら彼らの仕事スキルや希少性は十分に高いため、多少英語レベルが低くても相手が満足する付加価値を提供できるからです。
しかしこれが全員に当てはまるかというと、残念ながらそうではありません。仕事スキルが低くなればなるほど、現地労働力市場での調達可能性が高まるので、求められる英語力も高くなってしまいます。
私の場合
私は10年前移住した当初は、TOEIC720程度かつ全然話せない状態でしたが、自分の専門性を活かせるポジションを運良く見つけられました。大した英語力ではなかったので就職後に非常に苦労しましたが、この程度でも就労ビザはとれました。
TOEIC720レベルとは、ニュースやプレゼンなどを、ゆっくり明快な英語で、共通背景のある話題を話してくれるならなんとかわかるレベルです。ネイティブが普通に談笑する会話など全く分かりません。メールならなんとかわかる程度でした。
そもそも周りにいる人々は、英会話教材のように明快に分かりやすく、かつ論理的に話す人ばかりではありません。
日本人でも、メールがわかりにくい人や、話がわかりにくい人って沢山いますよね?英語話者にももちろん沢山います。
英語試験はもちろんある程度目安になるし、学習のモチベーションにもなりますが、実生活に直接役立つ勉強ではないと思います。
英語学習の目的地を決めよう
語学上達の学習方法は継続しかありません。しかし闇雲に勉強しても効率が悪いだけです。
自分の必要なレベルを設定し、目的地を定めましょう。
参考までに私の英語学習の目的地の変遷をあげてみます。それぞれの勉強法などもまたいずれ書いてみたいです。
目的地①
MBA進学のためIELTS7.0 (TOEFL 100)
大学院進学に必要だったので、ペーパーテストのための語学学習。全く楽しくなく、やる気もありませんでした。最終的にIELTS7.5とりました。
目的地②
事前準備すれば自分の主張が論理的に説明できる
MBA進学後、チーム課題やプレゼンなどが多かったので、サバイブするためにひたすら自分の主張を事前準備。但し事前準備していないことは話せなかったので、反論がうまくできず説得力が弱いままでした。
目的地③
ノンネイティブと日常会話を楽しむことができる
ネイティブとの日常会話のスピードについていくのは大変で自分の意見を挟む暇がありません。ノンネイティブの英語スピードとさらに第二外国語同士で共感も得やすいので、最初の日常英会話を楽しむ相手はノンネイティブがおすすめです。
目的地④
事前準備しなくても自分の専門分野ならそれなりに説明できる
英語だけではなく、交渉や説得のスキルも少しずつ上達していきました。特に仕事において、少人数の会話なら自分の主張を押し通すことが可能になり、交渉などもこなせるようになりました。
目的地⑤
ネイティブと自分の得意分野の会話を楽しむことができる
ネイティブと、自分の話慣れている分野ならスピードについていき会話を楽しむことができます。まだまだ未知の分野や苦手な話にうまく対応できないのが歯がゆいところです。
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