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初Kindle出版までのロードマップ

こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。

先週、初めてのKindle本を出版しました(最小限のリスクで最大限の幸福を実現する海外移住)。
出版前に、経験者の意見を聞いたり、関連書籍を読んだりしていましたが、自分で実際に経験すると多くの学びがありました。

そのプロセスから得た学びと反省をシェアするイベントを開催したところ、参加者の方から良いフィードバックをいただけたので、備忘を兼ねnoteでもシェアしてみます!

はじめに

Kindle出版後、非常に深い達成感・充実感を味わうことができました。普通に暮らしていると、仕事以外のことで達成感を感じることはあまりなかったので、趣味として何かを形にできたのは私にとって大きなことでした。

ちなみに私はアウトプットは特に得意でもなく、仕事でライティングをしているわけでもありません。続いたブログ経験もなく、noteを始めたのが4月からなので、ど素人のKindle出版です。

とりあえず出版してみたい!と決意してから出版まで4ヶ月かかりました。最後、かなりバタバタしたので、もう少しゆとりを持てばよかったと思います。
また個人によって、使える時間や出版目的も異なると思いますので、期間や方法など、適宜カスタマイズして、ご自身のKindleロードマップ作成の参考にしてみてください。

仕組みづくり

本を書くと言うと、1人で黙々と取り組むイメージがありますが、私は周りの人に支えてもらい、達成した感覚があります。

みんチャレなどの習慣化アプリを用い、上手に作業を習慣化させること、また人の意見やフィードバックを参考にするのが継続のコツだと思います。

時間的には、前半は毎日15分から1時間程度、後半は1時間から2時間程度作業していました。
既に多くのコンテンツがある方を除き、やはりそれなりに積み重ねないと一冊の本にはできないと思います。
しかし、逆に言うと積み重ねれば誰でも本を出版することが可能だと思うので、いかに積み重ねる工夫をするかにかかっていると思います。

ロードマップ

はじめの一歩:宣言

まず1番大切なこと、いつまでにKindle出版するかを宣言することです。
周りの人や身近な人に、具体的な日程までにKindleを出版すると宣言することが、良いプレッシャーになります。

自分の言葉を裏切りたくない気持ちから、行動することができます。
私も3月頃に、「6月末までにKindle出版をする」と周りに宣言しました。(結局7月半ばの出版なので遅れたんですが。)

1か月目:ネタ出し

最初の1か月は、「ブレインストーミング」の期間に設定しました。
Kindle出版をしたい気持ちはありましたが、何を伝えたいのか曖昧でした。

Kindle出版に至る理由は、人それぞれあると思います。中には熱く伝えたいことがあるからKindle出版したい人もいるでしょうし、私のように出版してみたい気持ちはあるけど何を書いていいかわからない人もいるでしょう。

私の身近でKindle出版をした人は、わずか1か月ほどで書籍にしていました。その方は本の内容については、今までも何度もセミナー等で説明していて、それを文字にするだけだったので簡単だったと言っていました。

私がその話から得た学びは、「自分の中に既にあるコンテンツを言語化するだけなら、比較的短期間で書籍化することができる」ということでした。

例えば研究や論文のように、調査結果や学習結果を書籍化する方法もありますが、それでは時間がかかります。私は、処女作としては、比較的短期間で形にしてみたいという願望があったので、まずは既に自分の中にある経験や知識からネタをひねり出すこととしました。

具体的にやった事は、毎日note投稿。これだけです。それまでアウトプットをしていなかった私には、最初の1〜2週間は本当に辛かったです。

書くことがなくてつぶやきなみの短さだった投稿も何個もありました。質は度外視し、短くてもいいのでただただ続けることを目標にしていました。

お勧めの方法は、みんチャレの利用です。毎日ブログ投稿グループに所属し、皆さんのブログを読み、互いに励ましあって毎日進めていました。

1人で陰ながら努力をし成果をもたらすのがかっこいいと昔は思っていましたが、1人でコツコツ続けるなんて非常に辛いです。
私もあまり1人では続けられないので、周りの人から良いプレッシャーを受ける仕組み作りを取り入れるようにしています。

2か月目:自分の視点×他人の視点

2か月目は、「分類」の1か月となりました。
1か月ほどアウトプットを続けると、自分が書きやすいトピックがだんだん明らかになってきます。それは自分が書いていて楽しいトピックだったり、自分の得意なことであったり、好きなことだったりすると思います。

一方で、PV数やスキの数、フィードバックなどから、どのような記事が人に好まれているのかもだんだんわかってくると思います。

そのため、自分側からの視点と他人からの視点を組み合わせて、1番本になりそうなトピックを選びました。

具体的に言うと、バイリンガル育児について少し触れた記事がよく読まれており、バイリンガル育児は人気の話なんだなと気付きました。
しかし私自身が新米ママであり、バイリンガル育児についてはまだまだ自分が学ばないと発信することはできない状態で、今すぐに本にするには自分の中にコンテンツがあまり溜まっていない状態とわかりました。
(他人視点からはニーズがあるが、自分視点から力不足の例)

他の例としては、私は自分でもあふれる情熱を感じるほどにTEDが好きなんですが、それに関する投稿は、まぁ読まれない、笑。
TEDという面白い動画コンテンツに、私は付加価値をつけられてないことに気づきました。
(自分視点からは書きたいが、他人視点からはニーズがない例)

そして最終的に選んだのが、海外移住や海外就職のテーマです。特に海外移住に対する後悔やデメリットを書いた投稿が、何度も読まれていたので、そういった海外移住へのリスク対策の本を書くと喜ばれるのではないかと思いました。


3か月目:スコープとポジショニング

3か月目では、まず何を伝えたいのか、何をどこまで伝えるのかと言うスコープをはっきりさせることを目標にしました。

何を伝えるかは、本当にぶれやすいです。書いているうちに、あれも言いたい、これも言いたいになって、収拾がつかなくなります。メッセージがぶれてしまわないように、早い段階でスコープをきっちり決めておくと後から楽になります。

具体的には目次を決めて、関連する項目をどんどん書き出していきました。
話は前後しますが、目次を決める前に、海外就職や海外移住に関する質問や疑問点をSNSにて募集しました。

これは非常に有意義だったと思います。私は当初、海外就職に特化して本を書こうと思っており、ビザの種類や年金の説明等は本に含める予定はありませんでした。しかし質問で多かったのは、海外移住に関するビザや年金に関するもので、どんな情報が望まれているのかに気づくことができました。

ここでも自分と他人の視点のズレをすり合わせる必要性に気づけました。
出版後にも、ビザ・年金や保険の説明がとても参考になったと言う声を多くいただき、何が有用な情報かは自分の視点からだけではわからないものだなとつくづく思いました。

もう一点この時期に意識したのは、ポジショニング。これはつまり競合分析によって自分の立ち位置を決め、既に出版されている既存の本との差別化を図ることです。
競合になるであろう本を何冊か読み、どういった読者層をターゲットにしているのか、私が既存の本にない付加価値を付けられるとしたら何なのかということを分析しました。

私の例で言うと、既存の海外移住の本は、「誰でもできる、簡単にできる、ビザなしで行ける」などのポップなイメージの海外移住の本が多く、そこにあまり賛同していない私としては「海外移住は簡単では無いけど、きちんと対策することでリスクを下げることができる」と言うメッセージを強調する本を書くこととなりました。

4か月目:編集と販促活動

ここで全体的なメッセージや章ごとのつながりを意識したドラフトを書き始めました。
一つ一つの章は書き終えていても、全体としてまとめるのにとても時間がかかりました。文体が異なったり、テイストが異なったりする個別の章に統一感を持たせ、全体として一つのメッセージをもたせるのに苦労しました。

Kindle出版のためのハウツー本は多く出されているので、ここで詳細は割愛しますが、事務手続きにもそれなりに時間がかかります。
表紙の外注や、カテゴリー選択など、考えることはたくさんあるので、時間にゆとりを持っておくといいでしょう。(私もこの段階に、もう1ヶ月費やしたかったと後悔しています。)

最後に販促活動。私は当初あまり販促活動に興味なく、時間もかけていませんでした。しかし最後の段階になって、せっかく書いた本なのでいろんな方に読んでいただきたいと言う気持ちが膨らみました。
本の内容、著者紹介などの準備、本の対象者に向けてのアプローチなどもっとしておけばよかったと思います。ここはあまりうまくできなかったことなので、これから少しずつ宣伝して行けたらと思っています。

以上、4か月にわたる初Kindle出版のロードマップでした!
文中でも書きましたが、出版活動は1人ではなく、周りの人たちと協力して行うチーム活動だと思います。
みなさんも周りの人との協力体制を整え、コツコツ継続できる仕組みを作り、Kindle出版を楽しんでみてくださいね。

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私の初Kindle本です。Kindle Unlimited対象です。Amazonレビューもしくは星評価をいただけると嬉しいです!

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