見出し画像

大雪の日にザリガニを食べに行った話


 この文章はザリガニを食べた2月頃に書いた文章と時間が経って記憶がぼんやりした状態で書いた文章で構成されています。肝心の食レポは当時からかなりふんわりしていたので大丈夫です。

 2月5日、関東で4年ぶりの大雪が降った日、私はザリガニを食べられる中華料理店へなる早で歩いていた。
 きっかけは某ジャンルの因習と呼ばれる11月のガタケットで出されたグッズのテープの柄の中にザリガニを食べている柄があった事、そして青春鉄道2024年度版ブックエキスプレス特典ペーパーのサンプルの1コマ目に「ザリガニパーティーか?」という台詞があった事である。ザリガニを食うのに付き合ってくれた友人達に見られても恥ずかしくないような文章にしているつもりなんですけど普通に意味が分からない。
 私は2023年11月ガタケットには行けなかったのでザリガニパーティーについて調べた。確か昔読んだ本の中にザリガニ食について書かれた本があったなと思い、探し出したのは津原泰水著「ピカルディの薔薇」所蔵のフルーツ白玉という短編である。変わった食べ物について登場人物が話し続ける短編で、その中にザリガニ食も話題に出たのであった。エクルヴィスとして珍重されているものもアメリカザリガニだそうだが、作中では主にウチダザリガニについて語られていた。阿寒湖や摩周湖に多く棲息している外来種だそうだが、流石にザリガニを食う為だけに北海道には行きたくねぇ……と思い、諦めた。特定外来種として指定されている為、食べるのなら捕まえたその場で締めないといけないらしい。そんな調理技術も私は持ち合わせていなかった。
 北欧では初夏頃になると各ご家庭でザリガニを大量に茹でてザリガニパーティーをしているらしい。恐らくザリガニパーティーとはこの事だろう。南船橋のクソデカIKEAでもコロナ前は夏頃にザリガニ100匹食べるコース料理などを提供していたらしい記事を見つけたので、推しキャラ達がザリガニパーティーするんならここだろうな……京葉線で行けるし……と思った。
 が、しかしこの時点で11月である。北欧では夏の食べ物であるザリガニはIKEAでは食えないと思ったし、千葉の印旛や利根川沿いでも食えるようだったがそれも基本夏限定のようであった。どうにかこうにか冬でも食べれるザリガニ料理屋は無いだろうかと探した結果、東京都新宿区は西早稲田にザリガニ専門店があったのである。
 大学の関係で早稲田から高田馬場の辺りはかなり歩き回った人間ではあるのだが、ザリガニ料理屋とはなんぞやと思った。それもそのはず、今回行くお店ザリガニ専門中華料理店「蝦道」(しゃどうと読みます)は2020年にオープンしていて、その頃私は社畜としてボロボロになっていたからである。
 その流れで大学のサークル時代の友人達にゆる募して私を含めた5人で行くことになった。内約は私、ザリガニ食いたいツイートに反応した3人、この面子と結構ご飯を食べに行ってるのでハブったら可哀想かなと思って誘ったら来てくれた甲殻類アレルギーの人の5人である。


 ここから記憶をほじくり返して書いてる文章です。
 2月4日、前日の時点で大雪の予報だったが誰もリスケの言葉を出さなかった。いや、出した人もいたけれど5人全員の薄っすらした「まあ大丈夫でしょ……」の気持ちによりリスケしなかったのである。言い出しっぺの私がかなり変則的なシフトなのでリスケしにくかったのもあるかもしれない。
 私は数日後に同人イベント参加するしレポ的な感じで無配にした〜いと思ってこの機会を逃さないためにリスケを提案しなかったが、結局無配にはならなかったし今書いている。それはそれとして何かめちゃくちゃ行く気満々の人もいた。
 当日、言い出しっぺの人間は遅刻した。総武線、中央線直通の東西線が遅延しまくっていたからであるし普通に読みが甘かったからでもある。雪を舐めるな。
 お店は東西線早稲田駅からも副都心線西早稲田駅からも15分ほどで到着する。雪の日の記憶なので普通の時は西早稲田駅からだと15分はかからないかもしれない。
 お店は2階部分と半地下部分に分かれていてその時はほぼ貸切状態だった。そりゃそうだろう、大雪の日だもの。お手洗いは2階部分には無いのでお気をつけを。
 ヘトヘトの状態で到着しご飯を注文することとなった。
 前菜として頼んだのはネギパイと水餃子。ネギを皮に包んで薄めにしたものを揚げてあり美味しかった。ネギパイが美味すぎて水餃子の記憶が薄れているがこれも美味かった。
 飲み物は人それぞれバラバラに頼んだのだが、たまにジュース系は瓶ごと持ってきてくれるパターンもあった。私が頼んだジュースは小さめの壺のような瓶に入っていて味が濃いめで美味しかった。美味しかったことしか覚えてなくて何味かは忘れました。杏とかあまり出てこなそうなフルーツ系のジュースです。
 メインディッシュのザリガニと豚肉の煮込料理が到着した。13匹くらいの殻そのままのザリガニと骨付きのデカい肉が大皿に乗って出てくる。テーブルの上にビニール手袋とティッシュ、それらを使った後用の小さいゴミ箱が置いてある。

ザリガニと肉 結構辛かった


 手袋をしてザリガニの殻を割るのだが、これが結構難しい。ぬるぬるして掴みにくいし外側に体を開いてもそれだけでは殻を割れないというか。頭の辺りを割ってそこから足が付いてる側の殻を割って開いていくという大体海老の殻剥きと同じ感じでした。ビニール手袋に少し穴が空いてる感じで殻を剥くのに四苦八苦しているとドンドン辛い汁が手袋の中に染みてきて手が汚れてしまうので、正直大変でした。ザリガニの中身がもう出てる状態で出てくるメニューもあったので今度はそういう系も食べたい。
 メニュー名が中国語が読めなくてよくわからなかったのだが麻辣と書いてあって実際山椒感というかシビ辛な味だった。ザリガニ自体の味はなんとなくエビに似ていた。まあロブスターとか大体デカいザリガニだし……。一緒の大皿に乗せられていたお肉は固そうな雰囲気を出していたが、噛み付くと結構柔らかく食べやすかった。しかしながらザリガニも肉も結構辛くて後を引いた。四川系のお店なので辛いのが苦手な人は注意。メニューに唐辛子2つの目印が書いてあってそんなでもないかなと思っていたが結構辛めでした。
 口の中に辛味が残って皆でヒーヒー言っていたので、次に食べたのはトマトとお肉のスープだった。何肉かは忘れました。刺激的なものを食べた口と胃袋に温かいスープは染み渡った。辛味バフというわけではないが、めちゃくちゃ美味しかったです。
 ここまででそれなりに食べてきたが、前菜とザリガニ、スープだけだとお腹が心許なかったので主食、麺類を頼んだ。
 このお店はザリガニ専門店と名乗っているが他のご飯もあるし、蛙や兎肉の料理もある。頼んだ麺類は蛙肉とニンニクの餡掛け麺だった。美味しかったが、蛙の小さい骨が結構刺さってそこはちょっと食べにくかった。

 ガハハと談笑しながら食べていたが大雪の日だった為、閉店時間が早まり22時に店を出た。居座り過ぎ。
 電車は山手線も東西線もなんとか動いていた全員無事に帰れました。1人だけ立ち往生していたバスを押すのを手伝っていたら転んで尻餅をつくなどしていたが、骨折などの大きい怪我は無かったらしい。良かった良かった。完。
 
追記

 映像研に手を出すな!のアニメを見返してたら銭湯で雨宿り回にザリガニの素揚げ的なのが出てきたけど感想は出てこなかった。浅草氏のザリガニの感想聞きたかったな〜。
 4年ぶりにIKEAでザリガニフェアをやるそうです。食べたいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?