休日になると、ふと思い出す味がある。 それは休日の昼御飯に母がよく作ってくれたお好み焼きの味だ。私はあのお好み焼きの味を今でも鮮明に思い出す事が出来る。 もしかしたらあのお好み焼きは私にとって思い出の味なのかも知れないが、あれを思い出の味か?と聞かれると私は返答に困ってしまう。 何故、私があの味を思い出の味だと言えないのか。 それは母以外全ての家族をトラウマへ突き落とした、お好み焼きと呼ぶにはあまりにもおこがましい悪夢の一品の話を聞いて頂ければ納得して貰えるだろう。