【銀行株】良いものも悪いものも

マイナス金利解除、東証からのPBR是正など銀行株への追い風要因が増している。これらの追い風を受け、しっかり利益を出し、株主還元を進めていける誠意ある銀行を探していきたい。着目点はバリュエーション、自社株や増配などの株主還元、株価への認識について、運用体制である。


東京きらぼしFG(7173)


時価総額1393億、PER5.5、PBR0.44、配当利回り3.44%。
傘下に東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京。
25年3月期の連結経常利益予想は2.6%減の321億円に減る見通しとなった。
年間配当は150円に増配する方針。
減益要因の分析
配当性向20%目安。資本政策に自社株買は掲げず。


みずほFG(8411)


時価総額8兆6538億、PER10.6倍、PBR0.78倍、利回り3.66%
メガバンクの一角にも関わらず割安高配当。
利益堅調。連続増配も。累進配当。
経費率横ばい、ROEは1%増。
例年自社株買いはしていない。
来期は純利益7500億円を計画。

ちゅうぎんFG(5832)

時価総額3038億、PER11.9倍、PBR0.49倍、利回り3.39%
5月10日決算で50億円(2.1%)上限とした自社株買い発表。
減益予想から一点増益で着地。
連結経常利益は25年3月期も10.6%増の345億円に伸びる見通し。
配当も6円増配の53円に増配する見通し。

ひろぎんHD(7337)


時価総額3755億、PER11.7倍、PBR0.66倍、利回り3.46%
25年月期は経常利益28.8%増の440億円の増益予想。
純利益は24%増の300億円。
自己資本比率11%目標。
配当も3円増の40円にする方針。
配当性向40%目標。
ハイライト等で比較的わかりやすい。

南都銀行(8367)


時価総額1164億、PER8.2倍、PBR0.36倍、利回り3.67%。
10億円(1.41%)の自社株買いを発表。
経常利益2.6倍の166億円。25年3月期11.2%増の185億円。
25年純利益は130億円を見込む。
顧客向けサービスにおいて貸出利息が28億増加。
市場部門収益が債券売却損益の改善により89億の利益。
奈良県唯一の地銀で預金・貸出金シェア5割とダントツ。
ROE4%以上、ROA0.25%以上を2024年度目標。
配当性向は30%目安。

宮崎銀行(8393)

時価総額578億、PER6.7倍、PBR0.29倍、利回り3.35%
上限12億円(1.9%)の自社株買い。
ROE5%目標。経常利益140億円
総還元性向30%、自己資本比率8%以上目標。
累進配当を導入。
昨年度は株主還元に配当の推移を示す程度であったが、自社株買いなど行い企業価値向上への兆しが見え始めている。
役員やトップメッセージはなし。

京葉銀行(8544)


時価総額1095億、PER9.0倍、PBR0.31倍、利回り3.21%。
2023年11月8日より自社株買い15億円(1.97%)
中期経営計画にて2026年度までにROE4%、純利益120億円、自己資本比率10%、総還元性向40%。自社株買いに言及なし。
企業価値向上への対応としては株主資本コストを下げ、ROE向上、利益の持続的向上を上げている。
総合評価2.5

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