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相方 上山立起という男3

⭐️⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)

前回、前々回に引き続き
相方について書く企画
第3弾です!

今回もほぼライブレポです!



数週間前

ライブ会場にいた僕たちは
開演時間までネタ合わせをしていた。

突然

相方 上山立起の
携帯電話が鳴る。

画面に表示されたのは

「080-○○○○-○○○○」

誰からだろう。 

僕は思った。

誰か知り合いのケータイ番号が
変わったのだろうか

しかしLINEが連絡手段の中心になった
現代においては電話番号が変わった
報告などあまり聞いた事がない。

間違い電話だろうか。

画面を見た瞬間
りつきが言った。

「あ!オカンや!」

オカン?

普通登録するやろ。

そう思ったが電話がすぐ切れたので
気にせずにネタ合わせを続ける。

しばらくすると
再び電話が鳴った。

「080-○○○○-○○○○」

またオカンか。

「あ!オトンや!」

何で家族登録してへんねん!

僕の頭の中は
疑問符で一杯だった。

りつきが再び電話に出る。

10秒ほどで電話が終わった。

短っ!

りつきは僕に対して
LINEで済む用事を
いちいち電話してくる事が多い。

これは遺伝だったのか。

妙に納得した気分になった。


そんな僕の相方
上山立起の初トークライブ
『どないなんねやろね』
が先日開催された。

例によって
僕にはほとんど何も知らせず
会場確保や演者集め、企画会議などが
全てりつきの手によって行われていたようだ。

ライブの1週間ほど前、
ライブの内容が少しだけ判明した。

それはある他のライブの
エンディング、
告知の時間の事だった。

りつきが舞台上で話し始めた。

「この度ですね、
僕、フリックフラック上山がですね、
初のトークライブをやることになりまして
19時開場19時半開演
料金が800円+ワンドリンクで
やらせていただきます!
これね、ここだけの話なんですけど
トークライブじゃないんですよ!」



???



「色んな企画やるんで
是非見に来てください!」

トークライブのようで
トークライブでない

とんち?

内容が全くわからなかった。



ライブ当日

僕たちは
お昼に違うライブが入っていた。

そのライブにたまたま
今回のトークライブの唯一のゲストである
ボニーボニーのとくのしんさんがいたので
ライブについて聞いてみた。

「わからん」

演者の2/2が
全容を把握していないライブ

ライブ直前
香盤表
(演者の出番順、漫才・コントなどの
演目名を記したプログラムのようなもの)
をチラ見した。


めちゃくちゃ文字がデカかった。

パソコンの
Wordのサイズでいうと36くらい

らくらくフォンやん!

おじいちゃん、おばあちゃんが持ってて
ボタン1つで娘息子に電話繋がるやつやん

こうなったらもう僕も
内容を全く把握せず
お客さんとして楽しもう

そう決意し
僕は19時28分頃
会場に入った。

BAR舞台袖の
楽屋スペースで
静かに待機するりつき

「緊張する〜」

と言いながら
親に抱っこをねだる子供のように
僕に近づいてきた。

僕はそれを受け止め
優しく彼を抱きしめた。



自らが作り出した試練に自ら追い込まれる男 上山立起



まもなく
ライブがはじまる。

BAR舞台袖の舞台袖のりつきを見つめる。

オロナミンCを
グッと飲み干していた。

そんなスイッチの入れ方
あったんやこいつ

(ここからがライブ本番です。
「」がりつきやとくのしんさんの発言。
敬称略。
本文が僕自身の心の中です。)


舞台はエアコンの壊れた
灼熱BAR舞台袖


ライブスタート



オープニング

舞台全体に張り出された
沢山の貼り紙

マジックペンで
色々な企画らしき言葉が書いている。

これらを順番に
こなしていくのだろうか。

音楽が鳴り

りつき登場

ボニーボニー
とくのしんさん登場

こいつ何回
とくのしんさんに出てもらうねん

可愛がってる後輩くらい
自分のライブ出してる。

可愛がってもらってる
先輩やのに


しばらくの間トーク

りつき「これね、この貼り紙
書いてる内容の企画を
どんどんやっていくんですけど
居酒屋をモチーフにしてるんですよ。」

???

とくのしん「どういうこと?」

りつき「あの、あれですよ?
汚い居酒屋ですよ?」

???

居酒屋という説明からの
汚い居酒屋という
謎の補足説明

とくのしん「ていうかお前、
俺と作家の子と3人の打ち合わせ
1時間半遅刻してきたやろ!」

りつき「とくのしんさんが
5時頃って言ってはったんで
曖昧やなぁと思って
麻雀してました。」

いやいや、
自分メインのライブの打ち合わせで
5時頃集合やったら
3時くらいからソワソワしとけよ!

よう、とくのしんさん出てくれたな!

相方の時間に対してのルーズさを
再確認するとともに
とくのしんさんの
懐の深さを再確認した瞬間だった。

りつき「僕がやりたい事
全部で10個用意したんですけど
これね、全部終わらなくても
絶対に1時間で切ります」

りつきが時計を宙に掲げ
皆に見せた。

とくのしん「何個か企画残ってても
その時点で終わりってこと?」

りつき「そうですね。
じゃあ早速企画行きましょか」


まずはじめの企画



全力 黒ひげ〇〇一髪

りつきが
全力 黒ひげ〇〇一髪
と書かれた紙を外し
皆に指し示した。

舞台上に
B’zのultra soulが
流れる。

曲に合わせて
それぞれ1本ずつ
剣を持ち、タルに刺す。

もっている芸人ならば
1発目で黒ひげを飛ばす事ができるだろう

という趣旨の企画だった。

りつき「あの、
僕が刺そうとしてる時は
とくのしんさん踊っといてください」

とくのしん「踊んの?」

カオスな空気が流れていた。

灼熱の舞台上

この空気感は
実際にあの空間にいた者しか
味わう事ができなかっただろう。

結局2人が刺し終わっても
黒ひげ飛ばず

とくのしん「こんなん飛ぶわけないやん!」

とくのしんさんの言うとおりだ。

黒ひげ危機一髪が
1回目で飛ぶ確率は
約4パーセント
(ちゃんと調べたみたいで
ちょっと恥ずかしい)

りつき「今回は失敗しましたけど
まあ次いきましょ」


終わるんや。

ていうか〇〇ってなんやったん?

全力黒ひげ危機一髪で良くない?

なんか〇〇に意味あると思うやん



いや、俺当てれんねん

また新たな紙を外し
次の企画に移る

りつき「今回の企画は
VTR用意してるんで
とりあえず見てください」

VTRスタート

りつきが実家の
オカンが化粧するスペースみたいなところで
1人で喋っている映像だった。

りつき「僕ね、母体から生まれた瞬間に
そのまますぐ、いろはす飲んでたんで
いろはすだけは絶対に見分けられますね」

肝心の
母体から生まれた
の部分はめちゃくちゃ聞き取りずらかったが
なんとか耳をすまして聞き取った。

プロフェッショナルや
情熱大陸っぽいVTRが終わる。
(りつき談)

この企画は
数種類の水の中から

目隠しをしたりつきが
水を飲んだだけでどれがいろはす
当てるという企画だった。

いわゆる
利き水だ。

とくのしんさんが
4種類の水を
プラコップに注ぐ。

A 南アルプスの天然水
B エビアン

C いろはす
D BAR舞台袖の水道水

この中から順番にりつきが飲んでいき
どれがいろはすかを当てる。

まずA

りつきが飲む。

僕も水が好きだが
おそらくこれが一番いろはすに近い

間違うとしたらこれか。

予想しながら見ていた。

りつきがAを飲み干した。

りつき「こんなんね、
正直絶対当てれますよ。
僕の顔見たらわかるでしょ?」

目隠しでほとんど隠れてるのに
顔など分かるわけない。

そしてB

エビアン

クリスタルガイザーや
ボルヴィックとも並ぶような
有数の海外の飲料水である。

これは結構クセがある。


比較的区別しやすいだろう

りつき「僕ね、これもう持っただけで
入ってる量までわかりますからね」

はい?

それは利き水とは関係ないやろ!

りつきがBを飲み干した。

次にC

いろはす

本当にりつきが
いろはすを愛しているのならば
これを飲んだ瞬間に
当てる事ができるだろう。

りつきがCを少し残した。

ん?

さっきまでは飲みきってたのになぁ。

最後にD

水道水

一口飲んだりつきがすぐに言った。

りつき「これは絶対に違いますね。
これ水道水でしょ。」

独特のカルキ臭がしたのだろうか。

正解だ。

とくのしん「じゃあ全部飲みましたけど
どれかわかりましたか?」

りつき「あのね、
Cもう一回飲んでもいいですか?」

おいおいおい

こいつ当てるやん!

それであえてC残してたんかい!

ウイニングランみたいなもんやん
こんなん!

Cを飲み切る。

りつき「はい。
完全にわかりました。」

とくのしん「はい、正解はどれですか?」

りつき「はい、いろはすは……

Bです!!!」



え?????

嘘でしょ!

りつき
チャレンジ失敗

僕は驚きが止まらなかった。

いやいや
エビアンやんそれ!

それ硬水やで?

軟水ですらないやん!

ていうかな
Aと間違えるとか
まあ当てられへんかったのは
百歩譲ってええとしよ


C残してたのなんで?

あれ正解するやつがする事やから!

紛らわしいことすんなよ!



 ネギ or ニラ

これが貼り紙の中で一番
意味不明だった。

りつきと
とくのしんさんが
真っ暗になった舞台上で
後ろ向きになり

ライブスタッフの方によって
ど真ん中に置かれた物が

ネギなのか
ニラなのか
勘だけで当てるという企画である。

ネギかニラ?

単純な疑問

単純に50%の確率で当たる。

黒ひげと比べて
かなり当たる確率が高い。

2人が相談し合う

2人の結論はニラだった。

りつき、とくのしん「ニラで!」


正解
ニラ

以上



舞台でやってはいけないこと1

もう4つ目かぁ。

灼熱の会場だったが
思っていたよりも
テンポよく進んでいた。

舞台でやってはいけないこと?

何をするんだろう。

りつき「続いての企画!
テキーラを飲もう!」

テキーラ!?

罰ゲームでもなんでもなく
ただただ2人で
テキーラを飲むという
謎企画



業界震撼



貼り紙の
最後に書かれた
1
という数字に
恐ろしさを感じた。



舞台でやってはいけないこと2

早くも第2弾

内容は
りつきが
とくのしんさんに一方的に
肩パンをするというもの。

マジか。

このご時世に

先輩の肩にパンチを繰り出すとは

りつき「とくのしんさん
格闘技やってたじゃないですか?」

とくのしん「やってましたね。」

りつき「1回殴ってみたいと
思ってたんですよ」

なんでやねん

世界で最もシンプルなツッコミが
出てしまった。

なんでお世話になっている先輩を
殴りたいのだろうか。

とくのしんさんはオモチャじゃないぞ

そしてなぜそれを
みんなに見せたいのだろうか。

ただ絵的には
すごく滑稽だった。

とくのしんさんが
シャツを脱いでおり
ガタイのいいのが良く分かる。

りつきはガリガリ

いじめられっ子の反撃
のようなパンチ

以上



舞台でやってはいけないこと3

貼り紙を見る限り
やってはいけないことシリーズは
これで最後だった。

内容は
ライブ中にりつきがタバコを吸いに行く。


その間はとくのしんさんが繋ぐ
というものだった。

シンプルなただの休憩


もし僕がとくのしんさんだとしたら
もう2度とライブには出ないだろう。


りつき「これやりたいんですけど
今ここの会場は禁煙になってて
吸えないんで僕外で吸ってきますね。」

もし会場が禁煙じゃなかったら
彼はお客さんの前で
堂々とタバコを吸ったのだろうか。

しばらくするとりつきが戻ってきた。

りつき「よし、もう1回
黒ひげやりましょか」

まさかの再チャレンジ

喫煙所で彼に
どんな心境の変化があったのだろうか。

2回目のチャレンジ

失敗

りつきが帰ってくるまでの
とくのしんさんは
決して主役がりつきであることを壊さず
場を安定して盛り上げてくれていた。



響かせたい!!!

謎のビックリマーク3つ

7個目の企画はカラオケだった。

りつきがただただ普通に歌う。

りつき「今回僕が歌うのは
えいたの香水です。」

やと思ったわ

ていうか、えいとやろ!

えいたは歌手ちゃうやろ!

嫁はんが歌手なだけで!

りつきが歌い始める。


偏差値50の歌唱力


歌詞も度々間違えていた。

りつき「君に君を求めてないけど〜♪」

別にやろ!

なんやねん君に君を求めてないって

君には君を求めろよ!

さらに途中
まゆみ
という謎の女性の名前まで出てきた。



1時間経っていなかったが
企画はここで終了


ここからは
とくのしんさんからりつきへの説教タイム

僕も実際に客席後方から
ライブの様子を見ていたが

ここからの時間の空気は
本当にその場にいる人間しか
感じられないものだった。

文章で表現するのは
非常に難しい。

気になる方には
直接お話ししますので
気軽にお尋ねください。



ライブ総括

相方として
また1人の客として
久しぶりにライブを見たが
ある意味とても良い内容だった。


おそらく
日本中探しても
このようなお笑いライブは
あまりないだろう。

このご時世で
灼熱の舞台にも関わらず
見にきてくれたお客様方
芸人仲間

そしてとくのしんさん、
作家の前田萌々果ちゃん
BAR舞台袖の加藤さん、ほなみちゃんには
本当に感謝しかないです。


りつき企画のライブ
次は12月ごろにあるそうです。

気になった方は
是非見にきてあげてください。


最後に

これからも僕たちフリックフラックを
どうぞよろしくお願いします。

今後もどんどん楽しく面白い記事書けるよう頑張ります! よければサポートお願いします😊