【総合評価◎】競馬場探訪: 🇺🇸米 サンタアニタ競馬場 / Santa Anita Racecourse
ロサンゼルス郊外にある自然と調和した美しい競馬場。歴史を感じる建物と花や緑にあふれた華やかな雰囲気、そして競馬を愛するアメリカの競馬ファンに囲まれ過ごす一日は、第二のホームの競馬場ができたような心地よさ。必見の競馬場です。
【個人的評価】
・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ★☆☆
・ 場内の雰囲気 ★★★
・ レースの臨場感 ★★★
・ 競馬場周辺の観光 ★☆☆
※競馬場の写真はいずれも2023年11月4日のブリーダーズカップデーに撮影
サンタアニタ競馬場 / Santa Anita Racecourse 概要
所在地:アメリカ アルカディア市(ロサンゼルス近郊)
創設: 1907年
開催競馬:平地競争
馬場:芝、ダート(左回り)
JRAのサンタアニタ競馬場紹介ページ:
サンタアニタ競馬場のHP:
GIレース一覧 (開催地が毎年変わるBCを除く
<3月>
-Frank E. Kilroe Mile / フランクE.キルローマイル
出走条件:4歳以上、馬場:芝、距離:1,600m
-Santa Anita Handicap / サンタアニタハンデ
出走条件:4歳以上、馬場:ダート、距離:2,000m
-Beholder Mile Stakes / ビホルダーマイルステークス
出走条件:3歳以上牝馬、馬場:ダート、距離1,600m
<4月>
-Santa Anita Derby / サンタアニタダービー
出走条件:3歳、馬場:ダート、距離:1,800m
<5月>
-Hollywood Gold Cup / ハリウッドゴールドカップ
出走条件:3歳以上、馬場:ダート、距離:2,000m
-Gamely Stakes / ゲイムリーS
出走条件:3歳以上牝馬、馬場:芝、距離:1,800m
-Shoemaker Mile / シューメイカーマイル
出走条件:3歳以上、馬場:芝、距離:1,600m
<10月> *年によって9月末開催
-Awesome Again Stakes / オーサムアゲインS
出走条件:3歳以上、馬場:ダート、距離:1,800m
-American Pharoah StakesアメリカンファラオS
出走条件:2歳、馬場:ダート、距離:1,700m
<12月>
-Malibu Stakes / マリブステークス
出走条件:3歳、馬場:ダート、距離:1,400m
-La Brea Stakes / ラブレアステークス
出走条件:3歳牝馬、馬場:ダート、距離:1,400m
・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ★☆☆
最寄駅はロサンゼルスのメトロA lineのArcadia駅。ロサンゼルスのUnion stationから一本でアクセスできる(40分弱)が、Arcadia駅からサンタアニタ競馬場までは徒歩で30分程度を要する。また、ロサンゼルス近郊の鉄道は一般的に治安に不安があるため、旅慣れていない方や女性の方、あるいは日没後の利用は極力避けるのが無難。可能な限りタクシーやUBER等で車を手配することをおすすめする。車の場合はロサンゼルスのダウンタウンから競馬場まで渋滞がなければ片道30分程度。
競馬場訪問がメインの目的の旅行の場合は、競馬場に近く治安も比較的良いとされる街(ArcadiaやPasadina)に宿泊すると移動時間と移動費を抑えられる。
・ 場内の雰囲気 ★★★
小さいながらも花々で鮮やかに彩られたパドック、歴代の活躍馬の銅像やイラストが点在する場内、歴史を感じつつも華やかで開放的なスタンド、雄大なサンガブリエラ山脈の山々を背景に美しく配置されたコースと、とても居心地の良い雰囲気。イギリスの競馬場と比べるとドレスコードは緩やかで、GI開催日でもTシャツにサンダル等のラフな姿の競馬ファンも見受けられ、肩肘張らずに競馬を楽しめる。
入場券は、立ち見観戦、日本のスマートシートのような指定席、複数名で利用できるボックス席等、様々なパターンがあるが、何名かで訪問するのであれば、食事付きの席を予約し優雅に1日を過ごすのも◎。気軽に過ごしたい派の方は、スタンド内に幾つもあるスナックバーやドリンクバーで地元の競馬ファンに混じって競馬場グルメを堪能されたい。
馬券に関しては、スタンド内には有人の馬券窓口が今も多く残っており、馬券の種類等の幾つかの単語を覚えれば購入は難しくない。有人窓口で馬券を買う場合は現金を忘れずに。
パドックは、馬との距離が近く、自分自身が華やかな雰囲気の一員になる高揚感も味わえるが、観覧スペースは狭く、また、周回時間は一周強と非常に短い点に留意。パドック派には物足りない印象であるため、レース前に馬体をじっくりチェックしたい方は、パドックの奥にある装鞍所で馬の様子を事前に観察するのがベター。
・ レースの臨場感 ★★★
芝が内側、ダートが外側の構造。起伏の少ない平坦なコースであるため、スタンドからはもちろん、ゴール前の観戦エリアからも十分に迫力あるレースを楽しめる。
ただし、日本の競馬場に比べると、ターフビジョンが小さいため、第4コーナーに近い席からは直線の攻防が分かりづらいのが難点。双眼鏡を持参し、場内を移動しながら自分なりのベスト観戦ポイントを見つけると良いのではないか。
・ 競馬場周辺の観光 ★☆☆
サンタアニタ競馬場周辺には特に目立った観光地はないが、競馬場とロサンゼルスのダウンタウンとを結ぶ線上にあるPasadena/パサデナは、落ち着いた雰囲気の街で、治安も比較的良く徒歩でのそぞろ歩きが楽しい。ノートンサイモン美術館やギャンブルハウス等の見所もあり、時間に余裕があれば競馬観戦前後に訪れたい。
以上です。
この記事の他に主にイギリスを中心に世界の競馬場を独自の視点で評価した記事を掲載しています。各競馬場への訪問を検討されている方の参考になれば幸いです。