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君は美しい


どうして君はそんなにも表情豊かなんだい?

人に構うことなく
泣いたり
笑ったり
怒ったり
君の頭の中はどうなっているんだろう
僕には全くわからないんだ
ただわかることは君はとても美しいってこと

僕は君に釘付けなんだ
どうしたらもっと君のことを知ることができるだろう
僕はもっと君のことを知りたいんだ


         ⌘


あの日君は
無邪気に笑いながら捕まえてごらんっていうから
僕は君を追いかけた。
もう少しで手が届きそうって時に
君は急に立ち止まり、顔を曇らせ黙り込む
どうしたの?って聞いても
ただ無言の時が流れていくんだ
僕はそっと寄り添い、宛てもなく君とただ歩いた

僕は君に釘付けなんだ
どうしたら君の心にもっと寄り添うことができるだろう
僕はもっと君の側に行きたいんだ


         ⌘


翌日
君は朝から夜まで上機嫌
朝には小鳥とお話して
それから風と一緒にお散歩
みんなと本当に楽しそうにおしゃべりするんだ
君が誰に対しても同様に接するのは知っているけれど

ねぇ..でも僕だけを見てよ
僕は君に釘付けなんだ
僕の方だけ見てよ。こっちを向いて欲しいんだ

夕方
君はオレンジ色のグラデーションドレスでお洒落して
ブルーのヒールに足を通し出かけて行ったんだ
そして夜には、ダンスを踊り明かした


         ⌘


忙しい日々が続き
久しぶりに君に会うと君は朝から泣いていた
静かに頰を伝うその涙が
太陽の光でキラキラと輝き
綺麗だったのを覚えている
僕が綺麗だよって言うと
涙は滝に変わったんだ
僕はあたふたしてしまい
どうすることもできなくて
君が音を立てて、ワンワン泣く姿を
ただ見ていたのを覚えている

涙が上がるとすっきりとした顔で君は
ニッコリ笑って、“また明日”って言ったんだ

そして
 ”私のこと忘れないでね” と付け足して走り去っていく
僕は君に釘付けなんだ
明日はどんな君に出会えるだろうか


        ⌘


この日、僕は行き詰まり
俯いてひとり考え事をしていたんだ
苦しくて
辛くて
考える程見えないなにかに引き込まれていく

誰かの気配を感じハッと顔を上げると
君が目の前に立っていたんだ
そして突然僕にハグをして
やさしい包み込むような声で
"大丈夫。大丈夫だよ" って
なんども唱えるように僕に言うんだ
あったかくてお日様の匂いがする君

僕は昨日君が言った言葉を思い出す。
君はいつも僕の側にいてくれたことに
僕は君に夢中なんだ
太陽の匂いのする君に


そら

君はとても美しい
僕の知っているものの中で一番
僕は君に釘付けなんだ

そう、これからもずっと…

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