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みやざきの持続可能な未来を考えるワークショップを開催

SDGsの視点を鍵に、地域の未来を仲間とともに描く『SDGs de 未来構想』プログラム。
2022年第一弾は「みやざきSDGsプラットフォーム」様よりお声がけをいただき、1DAY体験会を実施しました。

みやざきSDGsプラットフォームは、豊かな宮崎実現に向け令和3年4月1日に設立した若い団体。
具体的な活動方針を検討する中で、「県内の自治体がそれぞれ主体的にSDGs推進に向けて動き出すためのきっかけにしたい!」という熱い思いから今回の開催に向けてご尽力くださいました。

さらに内容を充実したものにするため、県内自治体に呼びかけ、串間市、都農町、国富町という3つの自治体からそれぞれにテーマを持ち寄り、2名〜6名の行政職員の方にお越しいただきました。
他、宮崎県立高鍋高校の探究科学科の生徒5名、SDGsに取り組む企業や団体の皆様など幅広い方にご参加いただき、30名での開催となりました。

課題の地図を描く

まずはじめに、それぞれのテーマに沿って、課題の地図を描いていきます。
市町村の職員もいれば、今日初めてその地域の課題に触れるという参加者もいる中で、「今、この課題はどのような構造になっているのか」を全員で話し合いながら整理をしていきます。

「その言葉ってどういう意味ですか?」「この問題に関わっている人、影響を受ける人って誰なんですかね?」「困っている、というけど、その人たちは本当に困っているんでしょうか?」
様々な質問が飛び交うことで、これまで課題を見つめてきた自分の視点の外側や、気づいていなかった思い込みなども明らかになっていきます。

解決すべき問いを言語化する

課題の地図を描き全体像を共有したところで、次に解決すべき課題を特定するべく、「コアイシュー」として問いを文章にしていきます。

解決したいと願う課題の現在と未来の姿を具体的に思い描きながら、チームメンバーと共有し、さらに力強い問いに磨いていきます。

ここでは、「問いの文章を読むことで、初めてその問いを耳にした人にも同じ絵が描けるように具体的でわかりやすい文章にする」ことが重要になってきます。

「(課題を抱える対象の今の現状)を、(こうあって欲しいと思い描く未来の姿)にするために、私たちには何が可能か?」というフォーマットに従って問いを文章化していくのですが、課題解決に向けて問いと向き合い続けてきた人ほど、自分の言葉の中で省略してしまっている前提や主語に気づくことが難しくなります。

だからこそ、この段階で様々な人と意見を交わし「ここで言う住民とは具体的に誰を指しますか」「暮らしやすい環境とは、どんな環境でしょうか」と、言葉に込められた思いや背景をお互いに聞き合いながら、問いを磨くことが非常に重要になってきます。

課題解決に向け、アイデアを発想する

解決すべき問いを明らかにしたところで、いよいよアイデア発想に移っていきます。

issue+designのデザイン思考ワークショップでは、多様な視点からアイデア発想を行うため、様々な発想の「型」を使用しています。
この日は、アイデア発想の基本である「ブレインストーミング」の手法を用い、集まった参加者の発想力とその相乗効果をバネにじっくりとアイデアを発想しました。

課題の解決に向けて、参加者一人一人が思いつくだけのアイデアをひたすら付箋に落とし込んでいきます。チームの模造紙の上に、付箋が次々と貼られていくことで、そのアイデアがまた新たな刺激となり、相乗効果でどんどんアイデアが場に生まれていきます。

「ある程度、課題解決のために必要なことは予測しているつもりだったけど、想像を超えた斬新なアイデアに驚いた」
「別のチームの人が、この問いについて一緒にアイデアを考えてくれたことで、視点の異なる発想につながった」
一つ一つの問いに対する発想の時間はとても短い時間でしたが、次々と生まれるアイデアに、会場全体の熱が高まっていきます。

課題解決のためのアクションを、地域に実装する

最後に、先ほど考えたアイデアの中からコアイシューの解決に向けて数個のアイデアを選び出し、実装に向けた肉付けを行なっていきます。

「集落に古くから存在する技術を生かした 『炭焼きの里【KIWADA】』」
「リタイア後の新たな活動を支援する『65の春〜スタートアップ事業〜』」
「企業と協力して実現する『宮崎初のサステナブルなスマートシティ』」
「町内の達人・仙人に学ぶ『必要なことはすべて【国富町】が教えてくれた』」
「ゼロカーボン推進に向けた『ふるさと納税活用ドラフト会議 』」
など、地域の課題解決に向けた様々なアクションが一日のワークショップを通じて生まれました。

一日の成果として、各グループから「コアイシュー解決のための魅力的なアイデア」と、そのアイデアが地域に実装された場合、課題山積だった地域はどのように変わるのか?をご発表いただき、この日のプログラムは結びとなりました。

振り返りでは、「すぐに実践できるアイデアが出たので行動にうつします!」という力強い言葉や、「高校生がグループに入ることで、改めて課題の本質について見つめ直すことができた」など多様なメンバーとの対話によってたくさんの視点を得た声が多く聞かれました。

2022年のはじめに、みやざきの未来をともに描こうと集まった皆さんとご一緒できたこと、実現に向けた熱い思いに触れられたことを大変嬉しく思っております。
この機会が、みやざきSDGsプラットフォームの皆さんの、そして県内の各自治体さんのアクションに繋がることを願っています。

「SDGs de 未来構想」事務局では、このプログラムを一人でも多くの方に体験いただけるよう、今年も体験会や研修の場を全国各地で実施してまいります。

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