加地邸

遠藤新による邸宅「加地邸」が民泊サービスを開始した。

近代建築の三大巨匠と呼ばれるフランクロイドライトの高弟である遠藤新が1928年神奈川県葉山に建設した邸宅で、帝国ホテルでも使用された大谷石の柱や当時の家具や照明が惜しげもなく使用されている。

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また、現オーナーによる修繕プロジェクトにより現代の都市生活者が快適に生活しやすい暖房や下水設備も整えられたそうだ。

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遠藤建築の中で最も貴重とされる住宅を後世に保存するだけでなく住宅として命を吹きかけ続ける姿勢に感動したとともに、現代に生かされた日本人としてイノベーションだけでなく不易流行を全うする使命があると痛感した。


情報社会の現代は目標や夢に簡単に手が届く。そんな中古き良き時代のような生活や日常への憧れの感情を教えてくれることが魅力である。

また、建築に興味が無い人でも、計算された自然と共生した空間に身を置くことで非日常的な贅沢感を感じることが出来る。

こんなことを語っておきながら、私はまだ加地邸に踏み入れたことが無い。踏み入る権利を与えられていないという方が正しいかもしれない。

2泊43万円。

葉山の清々しい風が厳しく吹き荒れている。



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