ハンモックと香りの記憶

4年前からハンモックヨガのレッスンを受けています。運動が苦手な私ですが、友人のすすめで体験レッスンを受けたら思いの外楽しくて即入会。逆さまになって重力を忘れる時間が本当に好き。

コロナ禍によりしばらく休館していましたが、再開して半月、だいぶ調子が戻ってきました。どうかこのままスタジオが開いていてほしい。

スタジオに向かう、とある駅からの商店街に小さな喫煙所があります。中をしっかり覗いたことがないのですが、匂い消しのための香りがうっすらと漂っています。それが中学生のときにはじめて買ったコロンの香りそのものでいつもほんの数秒タイムスリップしてしまいます。手のひらにのる小さなコロンの瓶。黄色いプラスチックのキャップと、瓶にプリントされた模様。勉強机の一番上の鍵付きの引き出しの仕切りの中が定位置でした。

当時なぜコロンを買ったのか覚えていないし、つけた記憶もないのだけれど、香りの記憶は30年以上の時を経て、蘇ってきました。最初はすれ違った人の香水なのかと思ったけれど、通るたびにその香りが漂ってくるから、今は意識的に嗅ぐようになりました。

昔、一時期住んでいたイタリアの街の、冬の朝の匂いが私は忘れられない。またいつか冬に訪れて、朝早い時間にあの街角に行ったらタイムスリップできるかな。

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