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大きな一人の存在

 本日は私にとって本当に大事な友達である一人について記していこうと思います。彼は私に沢山のことを教えてくれます。そんな彼との出会いから最近のことまで私の気持ちとともに書き記していくので読んでいただけると大変うれしく思います。(彼には許可をとっております。)

出会い

 彼のことを初めて見たのは中学1年生の時だった。ともに中学の硬式野球チームに入っており、その日は練習試合だった。彼を最初に見たとき1番に思ったのはかっこいい奴だなという事だった。顔もカッコよく、野球が大好きなのが全面から溢れ出る彼を見てそう思った。すると試合前の練習を見ていて私と同じ左投げ左打ちであることに気づいた。なおさら彼に対する注目は高まっていた。彼は野球も上手く自分にはないものを持っていた。その日は特に話すこともなく終わったが、後日いつの間にか連絡を取るようになっていた。どっちから連絡を入れたかは覚えていないが会話ははずみお互いを褒めあったり、楽しい会話を続けていた。遊んだこともないのにこんなにも仲良くなれるやつがいるのか。そんなことも思っていた。話していくうちに誕生日が2日違いという事も分かり、彼は運命の友達だなんて風に思っていた。そのくらい良い奴で共通点が多かった。そして時は進み進路を決める頃になっていた。私は神奈川の高校で甲子園を目指すことを決め、彼と進路の話になったとき本当に驚いた。彼も同じ高校に進むことが分かったのだ。本当に嬉しかったし驚いた。それと同時に彼とライバル争いをしなくてはいけないのかという不安な気持ちもあった。他にどんな奴らが来るかも知らなかったが、彼が良い選手なことはよく分かっていたし同じ投手兼外野手という事もありライバル意識が生まれたいた。

高校での出来事

 そして高校に進み地獄のようにきつい毎日を送っていた。そんな中私は投手として、彼は外野手としてメインでやっていくことになっていた。しかし、彼に対するライバル心は消えてはなかった。何事にしても彼には負けたくない。そんなことを思いながら過ごしていた。それと同時に「最後の夏の大会では俺がエースでお前がセンターで優勝してマウンドで人差し指を掲げよう!」そんな話もしていた。俺らならできる。そう思っていた。しかし初投稿の文章にも書いたが、私は2年の夏に先輩の引退を自分の手で決めたしまった。本当に野球が嫌になった。ボールを見るのも嫌になった。夜も寝れない日が続き打たれた変化球も投げるのが怖くなっていた。そんな中、励ましの言葉を沢山かけてくれた多くの人への感謝と同時に彼の多くは語らなくても常にそばにいてくれるような存在に本当に助けられた。彼自身は意識していなかったかもしれないが、彼から感じるささやかな優しさには今でも感謝してもしきれないほどだった。改めて彼と最後にグラウンドに立つんだ。そう決意していた。しかし最後の夏の大会、彼の背番号は8番、私の背番号は1番ではなく9番だった。9番をもらった時彼と背番号が並ぶ喜びと1番を取れなかった悔しさで複雑な気持ちだった。背番号をもらえてない者たちがいる中でそんなことを感じていたのは贅沢な野郎だと思うもしれないがこれが正直な私の気持ちだった。そしてもっと悔しかったことがある。それは試合でセンターのポジションに着くのは私だったことだ。2年の時からたまに外野をやることはあったが練習のほとんどは投手のメニューを行っていた。もちろん試合に出るからにはやるしかないという事も分かっていたし、結果を出すことが彼への恩返しなんだという事も分かっていた。しかし心の中では申し訳なさやもどかしさを感じていた。彼は本当に努力家だった。練習量はチームで1番だった。そこは決して適わなかった。そんな彼の代わりに試合に出る。生半可な気持ちでグラウンドに立つことはできなかった。しかし結果は4回戦で敗退。甲子園という夢は叶わなかった。そして引退した日の夜に彼から連絡がきた。その文章の中に「1番のライバルであり、1番の親友」という言葉があった。涙が止まらなかった。1番悔しいはずの彼からのその言葉。本当に彼は強い人間だと感じた。さらに少しづつ卒業が近づいてきた12月ごろに彼に投手からいきなり外野に来た俺にやさしく声をかけ続けてくれてありがとうという言葉を伝えると「お前だから納得してた」と返してくれた。本当に彼は一生大切にしていかなくてはいけないと思った。

現在では

 高校を卒業し別々の大学に進んだ私たちではあるが今でもよく酒を飲みながら語り合っている。高校の思い出話から現在の恋愛や大学のことまで全てをさらけ出して語れるのは彼くらいだ。話すたびにやっぱり1番気が合うし価値観も合うなと感じる。そして私が中学の硬式野球チームの指導者をやるきっかけをくれたのも彼だ。いつか対戦したいねなんて話しながら心の中では絶対負けないと炎を燃やしている。常に私に良い影響を与えてくれる彼。私と違い人が自然と寄ってきて皆と仲良くなれる彼。そんな彼が1番の友達であることを本当に幸せに思う。彼のお父様とお母様も本当に優しく声をかけてくださり感謝しているし、生意気な言い方かもしれないが尚己のような素晴らしい人間が育つのだとも納得する。くさい言葉ではあるが彼という存在に感謝しているし、彼と出会わせてくれたことに感謝している。

さいごに

 ここまで読んでくださった方有難うございます。本当に彼は心から信頼し、尊敬できる人物です。今の私があるのは彼のおかげだと言っても過言ではありません。それほどの人物がいることに感謝し日々過ごしていきたいと思います。今回も感想・指摘等のフィードバックをいただけると嬉しく思います。宜しくお願い致します。


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