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金融機関時代「年間賞表彰」されたできごと

私は短大卒業後、信用金庫に入庫しました。
そこで、入庫2年目と3年目に「年間賞」を受賞し、表彰されました。その時のことについて投稿します。
是非最後までご覧ください。


年金獲得件数で年間賞5位


信用金庫や郵便局では、「公的年金の受取金融機関」の勧誘をしています。
私が入庫した17年前は、団塊の世代が定年退職を迎えるピークであり、信用金庫や郵便局は「うちに年金の受取をしてください!」と勧誘を始めたのです。定期預金の金利上乗せや、お米がもらえるかもしれない抽選、同世代の人たちと楽しむ格安の1泊2日旅行、寄席など、あらゆるサービスを提供し血眼になって勧誘していました。
私が入庫した年までは「相対表彰」で、区間賞(4月~9月、10月~3月の半期)と年間賞は上位5人までしか表彰されませんでした。
恐らく本部が「職員のやる気を出すためには・・・」ということを思案し、区間賞については「絶対表彰」が設けられ、各部門、条件をクリアした人は表彰する!という改革をしました。
そして、部門は全部で4つ

  • 営業部門(外回りで定期預金獲得金額・年金受取獲得件数・融資実行金額)

  • 窓口部門(支店の窓口で定期預金獲得金額・年金受取獲得件数)

  • 融資部門(支店内で融資実行金額)

  • 内部部門(後方事務担当による年金受取獲得件数)

波に乗ったきっかけ~1人目のお客様~


私が年間賞初受賞のきっかけとなったのは1人目と2人目のお客様です。
1人目のお客様は昼休み時、ATMを利用した後にちょっとした質問で窓口に寄った女性を対応したのがきっかけです。その後、ベテラン先輩から「もしかしたら年金受給者の年齢っぽいよ」と言われ、その人の名前を覚えることに。そして、年金定期便が自宅に届くであろうそのお客様が60歳を迎える誕生月の3か月前に電話をし・・・

私「以前窓口で対応をさせていただきました、〇〇と申します」
お客様「あの時のね、覚えてるわ」
私「覚えてくださってありがとうございます。ところで〇〇様、年金定期便は届きましたか?」
お客様「つい先日届いたわよ」
私「年金の受取先は決まっていらっしゃいますか?」
お客様「ん~これから考えるけど、電話もらったしおたくにするわ!」

これで初獲得になりました。
その後支店を異動するまで、親身なお付き合いをさせていただき、縁談の話まで来ました。(縁談のお話は丁寧にお断りしましたがお客様も「そんな重く受け止めなくていいわよ♪逆にごめんなさいね」と)
私は毎年お誕生日に電話を入れてました。人によっては祝ってもらいたくない年齢ってあると思うのですが、私の中では「あなたのおかげでお取引ができています」という感謝を込めて電話を入れていました。

波に乗ったきっかけ~2人目のお客様~


その後、上司に「年金受給者リスト」を渡され私は「60歳になる3か月前」にターゲットを絞り、勘定一致後、電話勧誘をしました。
すると2人目のお客様も「ちょうど今来たわ。おたくにするわ!」と獲得。
今思えば「棚からぼたもち」ですね。
そのお客様とも異動するまで、親身なお付き合いをさせていただきました。
異動の時はラベンダーの栞を手作りで作ってくださりプレゼントしてくださいました。

「区間賞とります!」宣言


その後少しずつ獲得件数が増え、区間賞の条件達成が見えたとき、私は日報に「区間賞とります!」と宣言をしました。
同時に、年金についてもっと知識を深めたいと思うようになり、テレビ番組で特集される年金番組は録画し視聴していました。また書籍の立ち読みをすることもありました。

区間賞受賞・年間賞へ


入庫2年目の上半期で区間賞を受賞した私は、その後、下半期でも区間賞をとり、年間賞5位になりました。
その間、年金研修が開催され自発的に「研修行きたいです!」と立候補。
他の金融機関からの乗り換えをしてもらうために「はがき一枚で変更できます」と電話勧誘やDMを送付しました。

入庫3年目、ちょっとしたスランプ


入庫3年目、前年度とは異なりモチベーションは上がることはなかったけれど、半期考課にも影響すること、なんとなく体にルーティーンと染みついた勧誘の影響か、引き続き電話勧誘やDMをした私。しかし中々獲得できない時期がありました。

原因は主に4つ

  1. 支店の立地条件が悪くわざわざ支店に来るより駅前に出た方が利便性が高い

  2. 小型店舗である程度獲得してしまった

  3. 私だけではなく、窓口・営業の職員も獲得しているためターゲットが減った

  4. 断られた人に再度勧誘することはできない

3つの行動を起こす

ナーバスになりかけた私は3つの行動を起こしました。

  • 他の信用金庫のチラシを持ち帰って、「ウチにしかないメリット・ポイント」を見つける(自社商品を自信をもってアピールすることになる)

  • 自分の親が定年退職で、受取先に悩んでいるという設定で他の信用金庫に相談をし、参考になる話術や応対、「こういう応対は嫌」、表情を自ら勉強しに行く(反面教師)

  • 電話勧誘の際、お客様の取引内容(普通預金や定期預金をどのくらいしているか)を細かくチェックし話術に取り入れる。(給料を受け取っていたら「給料の受取先に指定していただきありがとうございます」、定期預金を沢山していたら「たくさんの定期預金をありがとうございます」と日頃の取引の感謝を伝える)

再び波に乗れた

3つの起こした行動が影響したのか分かりませんが、私はスランプを脱出し、区間賞・年間賞4位を受賞しました。

振り返り

金融機関側(会社側)からすればお客様や取引先は、「一定期間のお付き合い」かもしれません。しかし、そのお客様や取引先の人生に寄り添って最期までお付き合いをできるかどうかが、金融機関(会社)とそこで働く我々の本当の使命だと4年目以降、考えるようになりました。

ちなみに私は接客が大嫌いです。それでも、区間賞と年間賞を受賞できたのは最初のお二人のお客様の影響が大きいと思いますし、支店長・上司、先輩が「凄いじゃん!」「頑張れ!」と声をかけてくださったこと、その人たちが異動したり、言葉をかけられたことがなくても、研修や本部に行って会うことがあれば「頑張ってるな!」と言われることも。

また、支店長から対象本部の部長に私の行動が伝わり、年間賞5位を受賞した時、対象本部の部長から直筆の絵葉書でお祝いの言葉をいただきました。
更にその部長から当時の副部長に話が行き、その方が私が在籍する本部に異動されたとき「おー!〇〇!なんでここにいるんだ!?君は支店で年金をバリバリ獲得する子だろ?」と言われ、「私の事御存知なんですか?」と驚いて聞くと「〇〇さんから聞いてたよ」と。この時「きちんと見ている人はいるんだ」と実感しました。

勧誘=詐欺という認識から身を守る


今は、勧誘となると、詐欺が多いです。しかし、対策ができる勧誘が多いです。自論になりますが、参考になれば幸いです。

金融機関


  1. 金融機関名と名前を名乗っている。自分が口座を持っている銀行なら金融機関名を聴けば「詐欺」かどうかわかる。

  2. 人の名前に不信感を抱いたら、実際に支店に行って「先日〇〇さんから電話があったのだけど、ここに〇〇さんはいますか?」と本人確認をする。ちなみに、取引支店ではない支店から勧誘することは絶対にありません。

  3. 与えられたマニュアルを棒読みしているかどうか。取引内容についてのお礼があるかどうか。給与受取をしていないのに「給与の受取ありがとうございます」なんて言われたら「は?」って思いますよね?つまり詐欺の可能性が高いんです。

金融機関ではない場合


  1. 電話が来た場合、企業名と所在地(市区町村)を聞き取りし、ネットで調べる。実際に企業があってもホームページが無い企業は疑問に思った方がいい。

  2. 郵送物が来た場合、差出人が無い場合は「差出人不明のため受取拒否」を赤字で書いて返送する。差出人が無い場合、宛名の筆跡や消印に心当たりがなければ同じく返送をする。差出人がある場合で心当たりがない場合は、開封しないでネットで調べる。調べても出てこなかったり、疑問が解消されない場合は「受取拒否」と赤字で書いて返送する。簡易書留の場合、玄関に出る前に差出人を聞いて、封筒を確認して受け取りのハンコを押す

  3. 訪問の場合、すぐに玄関先で対応しない。名刺をポストに投函してもらう。(勧誘しに来ているのに名刺持っていないい時点で怪しい)投函された名刺は素手で触らず、ティッシュを挟んで触る(詐欺だと分かった場合、警察に名刺を提出すれば指紋を調べてもらうことができるかも!?)。そして、名刺に書かれている企業名をネットで調べる。

怪しいと思ったら取引先の金融機関や最寄りの警察署に相談しましょう!

最後までご覧くださりありがとうございました!
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