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美術館通い#28 琳派のやきもの展

『琳派のやきもの 響きあう陶画の美』
出光美術館
2023年7月9日(日)

東京は丸の内にある出光美術館には初めて行ったのですが、想像以上に広くて、かなり見ごたえがある美術館でした。

尾形乾山を中心とした琳派の美術展。

尾形乾山の陶器はなかなかの格好良さだし、尾形光琳の硯箱もなかなかの美しさでありました。

尾形乾山の陶器は、白黒の錆絵の印象が強かったのですが、色のある陶器の方が格好いいです。

メインビジュアルとなった尾形乾山の銹絵染付金銀白彩松波文蓋物なんて、黒と白と金と銀の松ですよ。白がきいてます。いったいナゼに白なのか。この松は、1本なのか、4本なのか。

そういうことではないのでしょうね。海辺の松林が何本も連なる様を、概念的に描いているというか、意匠的に表現しているというか、、描いていないものも表現している、という事なんでしょう。

俵屋宗達の扇面散貼付屏風は、それは、実物を見ないと良さが伝わらないかも。扇が貼り付けてある屏風の、シブイんだけど、なんと絢爛なことよ。

伝 尾形光琳の鹿蒔絵硯箱は、本阿弥光悦の舟橋蒔絵硯箱(国宝)を彷彿させます。蓋の盛り上がった形や、鉛を使ったところとか、光悦リスペクトと思われます。

伝 尾形光琳の紅白梅図屏風も、左隻と右隻のアンバランスさが奇抜で、見入ってしまいます。

熱海のMOA美術館の紅白梅図屏風(国宝)は真ん中にドドーンと銀の光琳波がありますが、この屏風は川が金箔の割れ目のように描かれています。右隻にいたっては梅は枝しか画面に登場しておらず、余白がほとんどです。伝 尾形光琳ではありますが、一橋徳川家が所蔵していたようです。研究が進めば国宝かもしれませんね。

出光美術館ならは、皇居方面が見渡すことができて、眺めも抜群でした。

出光美術館で7月23日(日)まで。


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