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週間キャプロア出版07号【村上春樹】

キャプロア出版の第7号のテーマは【村上春樹】
テーマが決まって、初めて読んだ。
村上春樹は、私がかつて、夢中になって読んでいた、レイモンドチャンドラーや、ジョンアーヴィングの翻訳者だと、初めて知った。

懐かしい気持ちになりながら、およそ日本人の思考ではない独特の文章の流れを追った。
エッセイにも書いたが、彼らは全てにおいて定義と、正しさを求めた。
例えばそれが、それしか選択肢がなかったとしても、それを正しいとは言わなかった。

人は、相対する人を通して自分を知る。
相手に自分を刻み込む。
まるで、自分のOSを他人というPCにインストールするように。
あたかも、マシンのような、それでいて、ぐにゃりと歪んだエロティシズムを抱えながら死へと向かう。

実は、私自身は、村上春樹のノルウェイの森を…扇情的なSF小説として読んでいた…。
それは、ここだけの話…。(笑)

ナオコは、新しいOSをインストールできないマシンであって、自分の記憶やデータのバックアップ先を探しているが、同世代のマシンは既にこの世にない。

世代の違うキズキとナオコというマシンは、ワタナベというOSをかませて、世の中と繋がっていたかった。
しかし、キズキは、ワタナベというOSでは世の中とこれ以上繋がることができないと、自ら開発を中止する。
孤立するナオコと、共に世界と繋がろうとするワタナベ。

一瞬なにかの拍子に、OSのアップデートが通りそうになるが、無理に違う世代のOSを動かしていたために、クラッシュ。

再起動を図るも、開発中止となるというような、そんな読み方をしていた。
イラストは、OSのアップデートが一度可能になりそうだった瞬間のナオコのシーン。(笑)

カタカナで書かれてる登場人物は、全部、マシンなのだと勝手に今も思っている。


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