各マンガの主人公の色を視る。


ひと昔前、ヒーローに見られる
イメージカラーのほとんどが
『赤』だった。
私が子供の頃、戦隊シリーズの
リーダーカラーのほとんどが赤で
先ず、他の色が真ん中に立っている
のを見掛けたことがない。

だがここ数年、ある色を
イメージカラーにした
主人公達が台頭している。

それが『グリーン』だ。
思いつくキャラを挙げていこう。

HUNTER × HUNTER ゴン
僕らのヒーローアカデミア 緑谷出久
Dr.Stone 石神千空
鬼滅の刃 竈門炭治郎

各主人公の色の
共通点とその意図を考えた時、
この暗雲漂う現実のひとつに対する
下剋上を感じ、筆者はワクワクしている。

そもそも「赤」から
感じ取れるイメージとは

「パワーや勇気、正義感や
行動力を感じさせる効果があり、
遠くからでも認識しやすい
視認性の高さや他色に比べて
印象が強いことなどから、
中心的存在であるリーダーの
イメージカラーに相応しいと言える」

と、語っているのは
カラー&イメージコンサルタントの
花岡ふみよ氏である。

なるほど、納得だ。
確かに緊急事態を周囲に知らせる
パトカー、救急車、消防車の
パトランプなどは専ら「赤」で
遠くからでも確認しやすく
血液の赤には温度を感じるし
闘牛は赤のマントに目掛けて
突っ込んでいくような興奮作用がある。

では先に記述した主人公達の色が
持つイメージとはなんだろうか?

その説明のひとつには

「緑」には安らぎ、癒し、穏やかさ
といった印象を喚起させるため、
リラックスできる空間や商品に
効果的な色。また、自然のイメージと
結びつくことから健康的な印象も
合わせて喚起させるため、健康食品や
環境対応商品などにも多く使われている。
その他にも緑が持つ穏やかなイメージが
安心や安全を連想させるため、
非常口のサインなどにも用いられる。

とある。

なるほど。
これまでの猛々しく周りを
引っ張っていくリーダー像とは
ほぼ真逆のイメージを連想する。

人と人との分断や
SNS上で見られる誹謗中傷、
不安を煽るような内容の書き込み、
集団詐欺事件などから抱く
周りへの不信感等々、人々の
心に重苦しい暗雲が覆っている
昨今の現実世界を見た時、
このカラーの台頭は極々自然な
コトともいえる。

そして、Mr.都市伝説 関暁夫氏が
以前にアップしたYouTube動画
「光と色と闇【三の音】」の最後で
『あなたは何色をとばしますか?』
とメッセージを残している。

もうお気づきだろう。
いや、筆者が遅かったのかもしれない。

如何なる色を飛ばすべきか。

私は早速、飛ばそうと思う。