S&P500とは
このマガジンでよく扱う指数であるS&P500について整理しておきます。
歴史
そもそもS&P500の、スタンダード&プアーズとは、それぞれ合併元の会社の名前です。
スタンダードは、住宅ローン債権格付けや、米国233社の週刊株価指数(世界初)を発行したスタンダード統計会社(1906年にスタンダード統計局として設立)を指します。
プアーズは、1860年から鉄道業界への投資家向けガイドを出版していたプアーズバブリッシングを指します。
この2社が1941年に合併してできた会社がスタンダード&プアーズ社です。
スタンダード&プアーズ社(以下、S&P社)が1957年3月4日月曜日から発表している指数が、S&P500となります。
※現在はさらに合併がすすんで、S&P ダウジョーンズインデックス社が公表しています。
なお、S&P500指数は1957年3月4日にできましたが、それ以前もさかのぼってチャートが表示されます。これは遡及的に算出している数値ですが、どのように算出しいてるかいろいろ調べていますがよくわかりません。
このマガジンでは、あえて1957年3月4日以前のデータは利用しないようにしています。
連続性を保って遡及計算されているといいますが、その裏が取れないからです。
特徴
S&P500は、時価総額加重指数です。このこと自身から、また派生して以下の特徴があります。
時価総額の大きい銘柄の値動きの影響をより強く受ける
S&P500に選定されている銘柄の時価総額の合計は、米国公開企業の合計のおよそ8割を占めている
S&P500の構成上位10銘柄の合計時価総額はS&P500の合計時価総額のおよそ3割を占める
構成銘柄上位を見ると、その時代の米国市場をけん引しているセクターないしはテーマが見えてくる(現在は、マグニフィセントセブン+イーライリリー(LLY)、ブロードコム(AVGO)、JPモルガンチェース(JPM))
銘柄選定基準
以下のような銘柄選定基準があります。
時価総額が158億ドル以上
1株あたりの株価が年間平均で0.75ドル以上
出来高が、過去6か月間で25万株/月を下回らないこと
NYSEかNASDAQに上場していること
米国の証券所に主要上場し、収益の半分以上を米国で得ていること
配当に関する考慮
S&P500の値動きを見て単年リターン8.8%などと本マガジンや多数のメディアで言われています。これはあくまでキャピタルゲインのみを指しており、S&P500に投資する場合は、配当も考慮する必要があります。
たとえばVOOなどS&P500に投資するETFでは年率1~2%の配当が出ており、2005年などを見るとキャピタルゲイン3%に対し配当1.91%出ており、トータルで考えると4.91%のリターンだったことになります。
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