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イギリスのチャレンジャーバンクを使いこなそう【#5 送金編】

何回かに分けてチャレンジャーバンクの特徴を解説してきましたが、最後に送金について考えてみたいと思います。そもそも私がチャレンジャーバンクについて興味が沸いたのが、日本への送金において手数料を安く抑えられるから、という点からでした。私のように海外駐在やワーキングホリデーで滞在されている方は、現地通貨での給与によって貯まった預金を帰国時にどのように日本に送るか?という点で悩まれている方も多いのではないでしょうか。

これまではいかに預金を使うか、という点に焦点をあててきましたが、この記事では預金をいかに手数料を抑えて日本に送金するか?という点について考えてみたいと思います。

Transferwiseによる送金

これまでの”使う”編では、Transferwiseの利点はそこまで見つけられませんでした。しかし、Transferwiseはそもそも海外への送金手数料が高すぎる!という課題を解決する為に創業した会社なので、送金に関するサービスは非常に強いです。Transferwiseの送金には2種類ありまして、現地通貨を直接日本円として送金するケースと(直接送金)、マルチカレンシー口座において両替後に日本に送金するケースです。トータルとして見ると、その差は1.8ポンドと300円なので、ほぼ一緒です。

よって、有利なレートの時に円に変換しておき、まとめて適切なタイミングで日本に送りたいときはマルチカレンシー口座経由を選べば良いですし、とにかく今所有しているポンドを日本に送りたいときは、直接送金してしまえば良いのです。

Transferwiseの事業イメージは、ポンドを日本に送金したいAさんと、日本円をイギリスに送金したいBさんがいたとして、その2人をマッチングして、AさんのポンドをポンドのままBさんのイギリスの送金先に、Bさんの日本円を円のままAさんの日本の送金先に送ってしまおう、という考えです。その方が両替の手間もかかりませんし、国際間銀行取引による手数料も発生しません。AさんとBさんだけでは、送金額が異なれば問題ですが、ユーザーが100人、1000人と増えて行けば総額が釣り合うようになってきます。

そもそもイギリスの銀行から日本の銀行にポンドを円に変換して海外送金しようと思うと、日本の受取人が日本に居住していることが条件となるようです。海外送金は、マネーロンダリングなど不正なお金のやり取りの温床となる可能性が高く、銀行のチェックが非常に厳しくなっているからです。その点、Transferwiseは上記のように国内間の取引となるので、それが不要となるのです。

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Revoluteによる送金

これまで開設したマルチカレンシー口座や”使う”用途では、Revoluteは手数料無料の範囲が広く使いやすいサービスでしたが、送金となると事情が異なってきます。これはRevoluteの説明ページを詳しく読んだのですが、どうもイギリスのRevoluteから日本の銀行に送金しようとすると、SWIFT送金という国際間銀行取引となるようで、その際には間を経由する銀行の手数料や、受け取り銀行の手数料(被仕向送金手数料)などが乗ってくる可能性が高いようです。

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つい先日正式にRevoluteの日本でのサービスローンチがアナウンスされたので、今後ポンド⇔日本円の取引のハードルがもっと下がるのかもしれませんが、その動向をチェックしていきたいと思います。

Monzoによる送金

Moznoにも送金の機能がありますが、中身はTransferwiseですので、Transferwiseの直接送金の内容を参照してください。また、Monzoの口座を解説すると自動的にTransferwiseの口座も開設されます。

日本への送金に関するまとめ

このように海外送金、特に日本への送金に関してはチャレンジャーバンクの対応も様々です。この中で私が良いと思っているのが、Transferwiseのマルチカレンシー口座を利用して、レートが良い時にポンドを日本円に変換し、まとまった時に300円の手数料で日本に送金するという仕組みです。このルートがあれば、まとまったポンドを持っていてもあまり怖くないですし、帰国までの日数を見ながら少しずつ円に変換していけば、手元のポンドを効率よく使い切って、残りを円に変換できる気がしています。

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