イギリスのチャレンジャーバンクを使いこなそう【#4 買い物編】

次に、預け入れたお金をカード払いでの買い物で利用するシーンを想定して、イギリスのチャレンジャーバンク(Transferwise, Revolute, Monzo)のサービスを比較していきたいと思います。ヨーロッパやアメリカでは日本と比べて極めてカード決済が進んでいます。イギリスで暮らしていると、レストランの食事で割り勘した時でも、一人ずつクレジットカードで支払いをしていくことが当たり前です。前編で現金引き出しについて解説しましたが、ヨーロッパ圏で生活するには現金の所有は最低限で、それよりもカードの支払いがいかに柔軟にできるかの方が重要とも思えます。それでは、解説を始めます。

Transferwiseでの買い物

Transferwiseでは、以前解説したようにマルチカレンシー口座で通貨を両替する際に発生する手数料以外は、買い物の際に発生するその他手数料は無く、上限もありません。またもしカード支払いの際に保有する通貨の残高が不足している場合、最も有利な手数料のルートで、他の保有通貨から自動的に両替を行う(Auto-convert)という記載がありますので、その通貨の残高を気にせずに利用できるのはメリットです。

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Revoluteでの買い物

Revoluteでも、マルチカレンシー口座の記事で説明した上限・手数料以外は、カードの利用に関しては特に制限が無く利用できます。但し気を付けたいのは、Transferwiseのように所有している通貨が不足した際に自動的に他の通貨から両替してくれるAuto-convertの機能が無いので、決済できないことになります。事前に必要な分だけマルチカレンシー口座で両替しておく必要がある点は、少し面倒な点と言えます。且つイギリスの土日祝日は1%の手数料が上乗せされる為、不足した日が土日だったとしたら、両替に想定外の手数料を取られる可能性があります。

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Monzoでの買い物

カードでの買い物に関してはMonzoは完璧です。Mastercardのexchange rateに従い、その他手数料は全く取られること無く決済することができます。

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買い物に関するまとめと注意点

以上のように、海外渡航先での買い物の際に、カード決済の手数料を考えた時には、Monzoが圧倒的に強いと言うことができるでしょう。但し、2点追加で考えておきたいポイントがあります。

1.カード決済のブランド

まず、カードのブランドとしては、TransferwiseとMonzoがMastercard、RevoluteがVISAブランドです。共にメジャーなブランドなので、ほとんどのお店で利用できるはずですが、たまにMastercardが利用できない店があることも事実です。やはりカードのブランドで言うと、VISAが圧倒的に強いことは念頭に置きたいです。(ほとんど気にしなくて良いレベルだと思いますが。)

2.物理カード発行の手数料

次にカード発行に関しては、Transferwiseが5ポンド、Revoluteが4.99ポンドの手数料が掛かります。Monzoは無料です。初回一回のみ発生する費用ではありますが、覚えておいて下さい。一方、Apple Pay、Google Payなどスマートフォンに登録する形では無料なので、コンタクトレス決済が大変普及しているヨーロッパ、アメリカではこれで十分という方も多いかもしれません。

コンタクトレス決済について補足ですが、物理カードに付帯しているコンタクトレス機能は支払い上限があります。通常は30ポンド、現在コロナ禍の特別対応で45ポンドとなっていますが、Apple Pay, Google Payに関しては上限がありません。そう考えると、一切現金を下ろさない人にとっては、物理カードが不要というケースも多いのかもしれません。

そもそもコンタクトレス決済とは??という方は、こちらのページが良くまとまっていますので、参考にどうそ。