犬山市市長選挙を分析!犬山さんぽにはどれだけ人が集まったのか?
去る11月27日に行われた犬山市市長選挙、犬山さんぽは各候補の声を完全オリジナル記事で掲載しました。また、過去の市長選挙を数字で分析、これまで激戦になった理由なども踏まえ、各候補のインタビュー記事のリンクも貼り、好評を得ましたが、残念ながら前回の市長選挙の投票率までは届かず、市民の47%程度にとどまる結果になりました。
この結果を受け、今後どうしたら選挙に興味を持ってくれるのかを筆者なりに分析、購読者層に刺さる記事とは何かを少し考えてみたいと思います。
選挙期間中の購読者年齢層
選挙期間(11月19日~11月28日)の購読者の年齢層は35-44歳層が最も多く、ついで25-34歳の層でした。全体を100として35-44歳は30%、25-34歳は25%といったところでしょう。
この階層を合わせると過半数が「実際に犬山市で生活を営んでいる層」と置き換えることができます。生活水準の高低は差し置いておいて、生活者層に届いたことはある種成功かと思います。あと乱暴に分析するのであれば、25-44歳の年齢層から政治に興味が湧く、政治と生活が直結している、と言ってもいい。
Googleアナリティクスで記事別の分析を行うと、45ー65+歳の層は自分の推している候補がいたり、興味というよりも「推し以外の候補は何を語ったのか?」が気になったのではないかと思います。
そして18-24歳層で起こっていたのは、今回の犬山市長選挙の記事をすべて読んでくれる購読者が多かったこと。政治に興味を持ち始める世代には網羅性が大切だという結果も得ました。これは年代別のサイト閲覧時間の長短を調査して判明しています。
犬山市は今回の投票者の年代別データを持っているはずなので、提供してもらってサイト閲覧者の年代別分析と見比べてみたいと思います。多分きれいに一致してると思います。
選挙期間中の購読者性別
購読者の性別は55.7%が男性、44.3%が女性という結果でした。やや男性読者が多く、記事が偏ってしまったかなと反省しています。購読者の性別は半々くらいかと思ったんですけどね。
ただし、男性よりも女性の方が離脱率、サイト滞在時間は長く、若年層になればなるほど5記事すべて読まれる方が多かったのには驚きました。
サイト閲覧者はどこから来たのか?
Webサイトや地域マガジンを運営されている方ならここが最も気になるところではないでしょうか?
今回の選挙期間中、最も多くの読者を集めたのはオーガニックサーチからです。つまり、GoogleやYahooといった検索エンジンです。
犬山さんぽはSEO対策を施していないので検索されるであろう語句をある手法を使って並べてあるだけです。
ちなみに「犬山さんぽ」の語句でGoogle検索かけると表示1位であるが、これは全くの偶然です。意図して狙っていません。
選挙期間中はほぼオーガニック検索から、「犬山市 市長選挙」「犬山市長選挙 候補」の検索ワードが多く、続いて候補者名をそのまま検索される方も多かったです。
期間中のPVを公表すると地域を限定しないと12万PVほど、UUは4万人ほどだったので、選挙記事を読まれる方は2~3記事読まれたことになります。
ソーシャルメディア(SNS)からの読者流入は思ったほど多くなく、Twitter、Facebookからの購読者は全体の10%ほど。フォロワーが少ないこともあり、SNSの効果はそこまで影響はなかったと言えます。
「記事の公平性」の担保にSNSでの発言の全てを特定の候補に偏らないようには気をつけました。結果、SNSからの読者は期待できなかったこと、Facebookの購読者は思ったほど伸びないことも今回の選挙記事の気付きです。選挙戦はTwitterが強いですね、やっぱり。
選挙記事は生の情報が一番強い
今回の結果を受けて、候補者別に読まれた順をつけると…
原よしのぶさん
↓
丸山こうじさん
↓
田中志典さん
の順です。選挙の結果がそのまま出たのには驚きました。また得票率と購読率がほぼ一致したのにも驚きです。犬山市民の何%かは選挙記事を読んで投票に行ったんじゃないかなと妄想しています。
次によく読まれたのは過去の選挙分析記事。ポータル化してそこから内部リンクを貼ってあったので皆さんそこから違う記事に飛んでいたようです。調査内容もしっかりとした内容だったこともあり、それが単独で7万PVを叩き出してました。単独記事でのこのPV数はこれまで犬山さんぽを運営してきて最も多かったのではなかろうかと。
意図的に選挙前から過去分析の記事を載せておいたので、検索結果に出やすかったのだと思います。この手法はサイト運営戦略的にはありですね。
選挙情報でもう一つ、各候補の個人演説会の日程を掲載しました。といっても毎日個人演説会を敢行したのは原候補のみ、丸山候補は3回(4回だったか?)とにかく今回の選挙は候補者の話は事前に収録し文章化、その他に重要な予定を記事化していきました。各候補者の選挙事務所の担当者の方には大変お世話になりました。
個人演説会の日程記事はSNSに取り上げられて記事単体のPVは伸びました。連日盛況だった原候補の後押しになったのかもしれませんが、個人演説会の日程記事は今後の市議会議員選挙でも取り上げようと思います。
選挙へ行ってくれ、今回の投票率は何%?
正直、街メディアがその街の選挙を取り上げるのはどうかと思う。今回の市長選挙は投票率が47,6%だった。先にも述べたが、市民有権者の5割に満たない人が選挙に興味を持ったのだ。残る5割以上の市民は行けなかったのか、忘れてたのか、そもそも行く気がなかったのかどれかである。
この仕事は本当なら市や商工会などが手を付ける仕事じゃなかろうか?が実のところ本音だ。選挙戦を逐一ウォッチするジャーナリストもいるようだが、水物の選挙を題材にどこまで社会的に役に立てれるか、疑問に思うこともある。
次回は多分犬山市の市議会議員選挙で同じように候補者から話を聞き、お伝えすることになる。統一地方選挙が2023年の春にあるわけだが、どうか自分の住んでいる街で誰がどんなことを活動したいと訴えているか聞いてみてほしい。文章になっている方がわかりやすくていいのかもしれないが、こうした活動を続けなくてもいいように、日本の政治や選挙に少しでも関心を持ってもらえるように、これからも続けていこうと思う。
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