『歴史街道』2021年4月号に、水野勝成に関する読み物が掲載されています。

 本日(3/5)発行の『歴史街道』4月号(PHP研究所)の特集『もっと知ってもらいたい「戦国武将」』に、水野勝成に関する読み物を寄稿しています。

 コラムとかエッセイではなく、水野勝成の生涯を紹介するショートショート風の読み物です。

 私は以前に、講談社の決戦シリーズの一冊、『決戦!大坂城』で水野勝成を担当したので、その流れでの依頼でしょうね。

 電子書籍なら、私の短編のみ単体でもご購入いただけます。

 決戦シリーズに書いた短編は、『五霊戦鬼』というタイトルからもお察しかもしれませんが、私の本来の作風である時代伝奇物です。

 時代伝奇物は、歴史・時代小説の世界では絶滅危惧種(?)といわれているジャンルでして、どう定義づけしたらいいかわかりませんが、時代小説にオカルトとかホラー、場合によってはSFなどのフィクションの要素が色濃く反映されている感じといえば近いのかな。

 今大人気の『鬼滅の刃』(私も大好きです)なんかも、大正時代が舞台になっているから、時代伝奇といえなくもない。ていうか、歴史・時代小説が史実重視・ファクト重視の方向に行っている間に、時代ジャンルの一番おいしいところを漫画に持って行かれちゃったなあという気分。

 また、私はどういうわけか水野家の皆さんとはご縁がありまして、水野勝成の孫にあたる、旗本奴・水野十郎が主要なキャラクターの一人として登場する、『悪党町奴夢散際』(あくとうまちやっこゆめのちりぎわ)という小説も書いています。

 こちらは、江戸時代の半グレ集団『町奴』と『旗本奴』の抗争を描いた作品で、歌舞伎『極付幡随長兵衛』のモデルにもなった、旗本奴による幡随院長兵衛(町奴の頭目)の謀殺事件のその後を描いたものです。水野十郎は旗本奴の頭目として登場します。

 まあ、コンセプトは「少年漫画のヤンキー物を時代小説でやったらどうなるか」みたいなノリで書いたもので、個人的にはかなりお気に入りの作品なので、もっとたくさんの人に読んでほしいなあと。

 連載中に『ポプテピピック』にはまっていたせいで、時代小説なのに釘バットとか出てきます。


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