このラノベ、映像化してほしい!『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』
今回はkayserが担当します。「この〇〇、映像化してほしい!」企画の第9弾。取り上げる作品はライトノベルの『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』です。
小説『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』とは
『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』は、小学館のライトノベル系文庫レーベル「ガガガ文庫」にて刊行された人気シリーズです。2022年5月に発売された第4巻にて完結を迎えたばかり。
原作は、ガガガ文庫を中心に『邪神大沼』『人生』など数多くのコメディ作品を発表してきた川岸殴魚です。本作にて、本格的なスプラッタ・アクション・バトルに挑んでいます。
現在は、WEB漫画サイト「やわらかスピリッツ」にて本作のコミカライズ作品を発表。こちらは既刊2巻となっており、絶賛連載中です。
少年鍛冶師・テアと呪剣を扱う女剣士・シェイが偶然の出会いからバディを組み、数々の魔獣と対峙するスプラッタ・アクション・バトル。シェイのオーバーキルがなんともグロキモではありますが、川岸殴魚の持ち味であるコミカルなタッチが見事なバランスで融合し、スイスイ読み進めてしまう面白さです。
小説『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』あらすじ
主人公テアは、儀仗鍛冶師の名家だったコルピ家の末裔。コルピ家再興を目的に、王への献上品を作るため王都に向かいます。その途中、魔獣・オークの襲撃に遭うことに。そこに現れたのが、骨面をつけた女剣士・シェイでした。
本来、儀仗鍛冶師は王家の武具を打つための鍛冶を行うもの。しかし、急遽、野戦鍛冶を行い、シェイを手助けすることに。その腕を買われ、半ば無理やりシェイの専属鍛冶師となるテアでした。
期間限定で野戦鍛冶師としてシェイとともに人々を助けていくテア。次第に、やりがいを見出していきます。
シェイの持つ呪剣「屍喰らい」のメンテナンス中に、剣に刻まれた刻印、神代文字(エルダーフサルク)の散逸咒法(ロストグラマー)を確認すると、ますますのめり込んでいくテアでした。
テアもシェイもそれぞれの目的に向かって、最強のバディとして戦いに挑んでいく姿を描いた物語です。
こんな風に映像化してほしい!
この『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』は、これまで川岸殴魚が得意としているコメディタッチとアクションバトルが絶妙なバランスの作品。この雰囲気を上手く生かし、世界観を構築しながら映像化するのであれば、連続アニメ化が向いているのでは。
本作のみどころであるアクション、さらにテアの鍛冶師としての作業風景。コミカライズで実際に作画されているとはいえ、動く画となれば、ますます迫力も増していくに違いありません。
そういう意味でも、アクション系を得意とするアニメスタジオなどが担当すれば、さらに面白くなりそうな予感。同作者の小説『人生』も以前アニメ化されていましたが、また異なる魅力を持った本作がアニメ化されれば話題となることでしょう。
ここだけはおさえてポイント!
もし映像化するのであれば、特に期待したいのはシェイなどの討伐者たちのアクションシーン。加えて、テアの鍛冶作業風景も迫力ある映像になりそうです。
また、テアが魅了されている神代文字(エルダーフサルク)の散逸咒法(ロストグラマー)、魔法鍛冶師の属性付与(エンチャント)技術。原作では、これらの手法についての謎も物語が進むにつれ、徐々に解明されていきます。
そうした神話的な謎の解明も本作のみどころのひとつ。この部分は、大枠の謎として物語の軸となることでしょう。またシェイの宿敵も現れてきますので、そこも注目していきたいところですね。
おさえるべきポイントは、以下のとおり。
① オーバーキルによるスプラッタ・アクション・バトルシーン
② テアの野戦鍛冶シーンや屍喰らいのメンテンナンスなどのシーン
③ シェイが追う最大の敵の謎
④ 物語全体の神話的な謎の解明
こうしてみると、さまざまな魅力に溢れる作品であることがわかります。ぜひ、映像化してほしいものです。物語の全体の構成と各エピソードのドラマをしっかり描いていけば、最高に面白い作品になること間違いなしです。
登場人物とイメージキャスト
テア・コルピ
本作の主人公。王家の武具を造る儀仗鍛冶師の名家・コルピ家の末裔。御家再興のため、王に献上品製作のため王都へ。ひょんなことから、野戦鍛冶師としてシェイとコンビを組むことに。一旦のめり込むと寝食も忘れて没頭するタイプ。少年であるが、鍛冶師としての腕は確かなものがある。
イメージキャスト:山下大輝
シェイ・カイル
呪具使いの最後のユグール。褐色の肌に美しい女剣士。その実力は相当なもので、黒犬を倒したことから、黒犬狩りのシェイの異名を持つ。10人しかいない認定討伐者のひとり。テアの鍛冶師としての腕を見込み、半ば強制的にコンビを組ませる。
イメージキャスト:甲斐田裕子
エレミア・エルノール
シェイが所属する同じギルドの討伐者のひとり。エルフの美少女ではあるが、ぐいぐい系の性格。弓の名手でもある。スラム育ちのため、お金を稼ぐことを目的に討伐に励む。テアとシェイのコンビと強引にパーティーを組む。次第にシェイもその実力を認めていくことに。
イメージキャスト:釘宮理恵
アルフォンソ辺境伯
王国の西部に広がるウィルディンヌ地方を治める領主。最高の調度品、最高の魔獣のはく製、宝石、舶来品、発明品などを好んでそばに置いているため「酔狂伯」とも呼ばれている。ロブエル国王に次ぐ序列第2位の統治者。シェイのよき理解者。
イメージキャスト:大塚芳忠
まとめ
今回はベテランラノベ作家・川岸殴魚の『呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~』を紹介しました。これまでの川岸作品とはまた異なる魅力を持った作品で、幅広い才能を感じます。
筆者のお気に入りは、毎作楽しませてくれる「あとがき」。妙なあとがきを書くことが使命とでもいうほど過去30数冊ふざけにふざけてきた川岸殴魚。
さて、本作ではどんなあとがきになっているのやら。ぜひ第4巻まで全て網羅し、あとがきまで堪能してみてください!コミックスはまだまだ続きますので、こちらもお楽しみに!
kayser
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