見出し画像

#007 見えない

1st fullAlbum『Chorus』より

M-7「見えない」

Ag.のアルペジオからはじまる、全体的にやわらかいTb.の音が包んでいくようなイメージの楽曲。

Tp.一馬さんによると、この曲のサビがファニスカTp.史上いちばん低い音なんだそう。

「水玉もようの似合う 変わらない優しい顔」の持ち主は、後のシングル『出かけよう』に収録されている「白い帽子」の、白い帽子を被っている人なんじゃないかな?と思ったりします。決定打はないけれど、なんとなく。

「見えない」けれど「見せてやる」というところが、作詞・作曲Vo.ちょうさんの人間性を表している気がします。

表にわかりやすく出すことは少ないけれど、内なるものは決して絶やさない、という力強い意思。

私がこの曲の中で特に好きなのは

「羽のついた言葉が ただ宙を飛び交う」

というところ。

この曲ができた頃よりずっと、世界はネット・SNS社会になり、もちろん便利で良い面もあるけれど、"話に尾びれが付く" なんてことも残念ながらしょっちゅうな訳で。

そんな情報に踊らされている、いや、踊らせている人間にこの曲を聴かせてやりたい。

特定の人物を思い浮かべている訳ではないですが、ひとつの嘘か本当かもわからない情報に一喜一憂している人間というのは、とても滑稽です。

そしてサビでの「見えーないー」のメロディーのシーケンスをバックにホーン隊がイントロのメロディーを奏で、フェードアウトしていく。

これがこのminiAlbumの締めくくりでもあります。

実は私がはじめて買ったfunnySkashの音源は『Chorus』で、その中でもいちばん心に残ったのは意外や意外、ライブに通うきっかけになった「hoshi」ではなくこの曲だったのです。

そのときのことは今でも覚えていて…

「いちばん好きな曲は?」「ライブで聴きたい曲は?」といった質問がきたときはこの曲より他の曲を出すことが多いのですが、心のいちばん奥のfunnySkashとの繋がりは、この「見えない」にあるのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?