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子宮体がん5_CT/MRI検査について

MRI検査は細い筒の中に全身を潜らせて20~30分磁気で画像診断される。
初めての検査日は、ラメ入りの化粧なども磁気が反応して火傷すると事前に渡された説明書に書いていたので、スッピンでドキドキしながら病院に行った。
撮影する部位に重い板のようなものを巻かれると、それだけで息苦しくなった。頭から細い筒の中に入っていくと押しつぶされそうな怖さがあり、さらに息苦しくなる。
MRIの中ではガンガンガンガン!と大きな音がするので入り口で渡された耳栓を使ったが、耳栓をしてもマイクを通したアナウンスが聞こえるので…当然ガンガンという騒音も耳に届く。結局、音のうるささと狭さの圧迫感で肩に力が入りっぱなしだった。
二度目のMRI検査は手術前に大学病院で受けた。今回はMRIの部屋がたくさんあって、たまたま当たった機械は鏡の屈折を利用して環境音楽と画像が目の前に広がるようになっていた。
眼の前に、蓮の花や透明感のある小川の写真が流れてきて、自分が狭い穴の中に入っていくという感覚がなかった。だから前回と違って、恐怖感は全くなかった。
検査が終わって部屋を出る時に挨拶がてらに「MRIの中でこういう映像を見られるものもあるのですね」と技師に声をかけると「閉所恐怖症の方むけです。今後MRIを受ける機会があれば医師に〈閉所恐怖症〉である旨を告げるとこれに予約入れてくれますよ」と教えてもらった。
ここで初めて私は自分が閉所恐怖症だったと気が付いた。
『そうか!だから前回はあんなに息苦しくて怖かったんだ!』と納得した。
次は無いように願うけど、こういう最先端の機械がない場合は、アイマスクをしてMRIに入ると閉所恐怖症の人でも恐怖を抑えることができるらしいので心構えとして覚えておこうと思った。
 
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子宮体がんの術後は経過観察として半年ごとにCT検査を受けている。MRIもそうだが毎回造影剤を使っている。
事前に腕に針を刺した状態で検査室に入る。横になってから針の先に造影剤をセットされ体に入れられる。造影剤が注入されると、まずカーッと喉の辺りが熱くなりその後すぐに股間の辺りがブワーッと熱くなる。
それからCTの機械が前後して撮影は終わる。
「造影剤が入って体が熱くなっても問題ない」と説明書で読んではいるが、この感覚は不安が伴う。それでも『血液がこうやって体内を巡っているのか』と思ったりしている間にCT検査は終わる。短時間だと不安感も少なくて済むので、CT検査の方がストレスが少ないと思う。
でも、CTは被爆するのでMRI検査の方が良いという意見もあるようだ。
生きるための「検査」なのだが、それが健康を蝕むかもしれないというジレンマ…。
経過観察はあと2年間続く。

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