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やべえヤツ

こんにちは、なんか今日はやたら足が臭いイヌです。

社会的にやべえ、見た目がやべえ、匂いがやべえと世にはやべえヤツが沢山いるかと思います。
今日のアタクシの足も大変やべえのですが、アタクシの友人にもやべえヤツが居まして、その友人とは保育所からの付き合いでまあ〜色々とやべえ事を数多起こしきたのです。
そんなやべえヤツな友人が起こした、ウソのような話を今回は書いていきたいと思います。

さて突然ですが皆様方は銃はお好きですか?男性の方ならloveまではいかずともlikeくらいの感情はお持ちではないでしょうか?ちなみにアタクシもlikeな感じでございまして「機会があれば然るべき場所」で本物の銃を撃ってみたいなあ〜なんて思っております。
と、普通は然るべき場所で機会があればと考えるのですが、アタクシの友人のやべえヤツは「然るべき場所」は全く関係なく「機会」があれば撃ってしまうタイプだったのです。

時は中学生時代。
その日は部活もなくアタクシはそのやべえヤツと帰っていたのですが、やべえヤツがニッコリしながらアタクシにこう言ってきたのです。

「イヌちゃん見て見て鉄砲持って来ちゃった」

皆様どうです?普通はモデルガンかな?なんて思いますよね。
しかし、アタクシはコイツならわざわざモデルガン如きで報告するわけないと思いこう聞いたのです。

「弾あるの?」

するとやべえヤツは、先程のニッコリ具合を遥かに凌駕する狂気じみた笑顔と共に懐から銃を出しながら「あるよ」と答えてきたのです。
それから何処で手に入れたのかを聞いたのですが、詳しく書くと色々問題がありそうなので端折りますが、某戦争時の旧日本軍の拳銃でして国に返すべき物だったのが某場所にあったとの事でした。

さて、こうなると男子たるもの撃ってみたくなるのが世の理なのですが、皆様ご存じのように日本では銃の所持は基本的には違法でして発砲ともなれば大騒ぎな国です。そんな大それた事したら絶対にいけないと分かってはいるのですが、やべえヤツはそんな事は全く関係ないのでしょう。
"撃ってみたい"に全BET。デッドorアライブ。のるかそるかの大博打。

やべえヤツはマガジンを一度抜いて弾が入っている事を確認し「撃ってみる」と言い帰り道にある某神社の木に向けて銃を構えるとゆっくりと引き金を引いたのです。

パン!

乾いた音が響いた。
本当に弾出た!と思った刹那アタクシとやべえヤツは走ってその場から逃げたのですがやべえヤツは走りながら笑顔でアタクシに「思ったより音小さいね」と、そこかよ?と誰しもがツッコミたくなる、やべえヤツを全面に押し出した言葉を吐き出していたのを今でも覚えています。

それからそのやべえヤツは常時銃を懐に入れていて
「イヌちゃんさ〜銃持ってるとすげえ強くなった気がするんだよねえ」
「銃って冷えるんだよねえ」
などと映画「仁義なき戦い」から飛び出してきちゃった人かな?と思うような言葉を吐くようになり、いよいよもってコイツ頭イカレたなあ〜なんて思っていたある日学校にパトカーが来たのです。

確か5時間目の授業を受けている時にパトカーが2台入って来まして教室内がざわつき、みんなは色々な憶測を立てて誰かれの万引きじゃね?とか誰か喧嘩でもしたか?など言っているのですがアタクシはこれでもかってくらいピン!ときていました。古畑任三郎で言えばラスト15分のアレです。
ええ・・そうです。
万引きや喧嘩なんて遥か後方へ置き去りにする友人のやべえヤツ。アナタです。パパパパパパパパパパ〜ン♪

さて、それから15分くらい経った頃に隣のクラスからやべえヤツが先生に連行されて行くのをアタクシは眺める事しか出来ず、アディオスアミーゴ面会には行くからよってな感じでした。

そしてその後どんな手打ちがあったのかは定かではないのですが厳重注意くらいで済んでしまい、なんだ〜面会行きたかったなぁ〜なんて思った数十年前のはちゃめちゃなやべえヤツの思い出話でした。

追記:「然るべき」を守らなかったやべえヤツは後に形を変えた「然るべき処遇」が待っていました。また機会があれば・・

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