「アドリブができる」ことの正体について考える。(MC・ダンス・演奏から)

アドリブとは?

アドリブと聞くと、その場で即興演奏したり臨機応変にトークを展開するような難しいイメージで、何かの特殊能力のように考えている人が多い気がします。

その場のインスピレーション、第6感、その場で無から生み出す、そんな掴みどころのない、得体のしれない、漠然とした何か。

実はそんなことはなくて、アドリブができるようになるまでのプロセスを1つずつ順に追って理解していけば、思ったより身近に感じられるのではないかと思って、MCやダンスに例えて考えてみます。

MCを例に

まずはMCで考えてみます。
アドリブでトークするのってハードルが高い気がしますね。

人前で何かを話さなければいけないってなったとき、まず何をしますか?
きっと言うことを考えてメモしたり、原稿を書いたりしますね。
本番ではその原稿を見て原稿通りに話すか、暗記して話す練習をするか、話すことの覚え書きとして箇条書きのメモだけ見てその場のノリで話すか、人やシチュエーションによってやり方はさまざまだと思います。

原稿を作って読む

原稿を暗記して読む

話す要点だけ覚えてあとはその場で話す

話すネタをいくつか用意して、その場の様子に合わせて内容を変えて話す

MCの能力を段階的に書いてみたものです。
下に行けば行くほどアドリブ要素が強くなっていきます。

つまり、
原稿を作る事が出来る。
ネタを持っている。
=あらかじめ用意している

それをアドリブでも話せる

ということじゃないかと。

知らないことは話せないし、考えたことのない話題は話しにくい。

アドリブトークの場合、お客さんの表情を見てリアクションを観察し、空気的にこのネタを話そうとか、ウケた話題を発展させたりとか、この順番で話そうとか、時間の都合で尺を伸縮したりとか、持ちネタを応用して変化させていくことだと思います。

ダンスを例に

ダンスに当てはめて考えてみると...

振付を覚えて踊る

振付を考えることができる

曲に合わせてその場で振りを考えて踊る

まず前提として
振りを作ることができて踊れる

それをアドリブでも踊れる

じゃないかなと思います。
踊れないものはアドリブでも踊れない
身につけてないテクニックはアドリブでも使えない
ノり方がわからない音楽は踊れない

ダンスのアドリブはMCと同じく、
持ちネタ、自分にできるスキルを使ってその場で応用していくということだと思います。

アドリブ演奏

ではアドリブ演奏はというと...
同じ流れなのでもうおわかりだと思いますが

フレーズを作る事が出来る

それをアドリブでもできる

自分が習得していないテクニックはアドリブでも弾けないし、知らない理論を意図的に演奏に反映させることは難しい。

アドリブができるようになるには?

MC、ダンス、演奏でのアドリブを段階的に考えてみました。

共通しているのは
「自分の持ちネタを臨機応変に応用する」
ということです。
「元々できないことはアドリブでもできない」
「知らないことはできない」

ではアドリブ力をアップするトレーニングは
・できるスキルを増やす。
・知る

まず手札のカードを増やすことが大事。
そしてそのカードをどう使うといいかを考える。

カードゲームは手札が命で、手札の枚数が多ければ多いほど戦略のパターンは広がり、でもカードがあっても有効な戦い方を知らなければ意味がない。

あとはそれをどう組み合わせて使っていくか、練習していく。

料理の食材の使い方を知ること。

ジャズのプロは理論を駆使して、演奏のテクニックと合わせてアドリブ演奏しています。

地道な練習と勉強から少しづつできるようになっていくものなのです。
なんとなくできるような気がしてきませんか?
アドリブはできるようになってくるととっても楽しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?