ノーレートフリー雀荘は誰のためにあるのだろうか?

 自分はノーレートフリー雀荘というものが苦手だ。オンレート雀荘では考えられない問題があるからだ。金銭のやり取りがあるかどうか、という単純な問題ではない。とはいえその問題の端緒はノーレートだからこそなのだが。ではノーレート雀荘とオンレート雀荘の違いとは何か?

 自分がノーレート雀荘の肌に合わない点として、次の二つが挙げられる。それは
①時間打ち切り
②店員が真面目に打たない
である。

①としては、ノーレート雀荘では50分打ち切りというものが多い。そしてノーレート雀荘の客層というのは初心者が多く、とにかく打牌が遅い。半荘一回をオーラスまで終えることが困難なのだ。南場すら回ってこないこともある。1ゲーム500円だとして、これでは250円分しか遊んでないのと変わらない。「初心者の方には優しく接してあげてください」と言われるが、それは時間打ち切りがない前提だ。上級者だけではなく初心者ですら「自分の動作が遅いから全然ゲームが進まなかった……」と引け目を感じて、時間打ち切りのノーレート雀荘に来るのを遠慮してしまうだろう。

②であるが、仮に成績管理をしている雀荘だとしても、店からすれば客の誰が勝って負けてるかなどどうでもいいのである。オーナーからすればとにかく卓の回転が速いに越したことはない。店員もそう指示されているだろうから、卓に入れば卓回しを優先する。客がリーチをかければすぐに振り込む。これが歪な空間と言わずして何と言えばいいのか。

 これがノーレートではなくオンレートならば、上記の二つのことは起きない。
  ①の場合、自分がリードしてるならばわざと動作を遅くして時間切れを狙う行為ができてしまう。そのような卓外戦術に敗れバイト代3時間ほどを失いたいと思う客などいないので、マナ悪しか残らない。
 ②の場合、店員も負ければ自分の時給がなくなると思えば真面目に打つだろう。牛丼一杯が食べられる料金を払ってまでわざわざ見知らぬ他人と麻雀を打ちに来る客が、真面目に打たない同卓者を好むことなどない。店員が真面目に打つかどうかがノーレート雀荘の雰囲気に直結するので、個人的にはわざと振り込む疑いのある店員には極力入ってもらいたくないのである。

ノーレート雀荘とは、オンレート雀荘から金銭のやり取りを排除しただけの店ではない。時間打ち切りによる尻切れトンボのような半荘に、麻雀の負けを痛みと感じない面子の存在。麻雀を多少なりとも真剣にやっている人間にとっては水と油のような空間がそこにはある。初心者もすぐにこの空間の違和感に気がつくだろう。

つまりネット麻雀は金銭のやり取りもなく時間打ち切りもなく基本無料で真剣に打てる場だから最高だよねという結論。


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