梵そよぎCFにCeVIO AIトーク追加ゴールが発表(追記:トークプラン追加)
こんばんわ、いぬいぬです。
先日CF(クラウドファンディング)がスタートした、声優梶裕貴さんの声を元にした合成音声キャラクターの「梵そよぎ」くんですが、追加のストレッチゴール(追加目標)としてCeVIO AIトークボイス、つまり”しゃべる方”の制作も発表されました。
な、なんだって――!!!
ということで少し説明してみたいと思います!
梵そよぎクラファンについて
そもそもなに?
っていう方は前回くわしく書いたから、読んでね!
クラファンはどんな状況だったの?
スタート後2日で100%をすぐに達成しました!
期限前に達成したクラファンは、追加でストレッチゴールを設定することが多く、今回も追加あるよ、と発表されてました。
…そして待つこと2週間、ついに追加ゴールが発表されました。
トークボイス化
3Dモデル制作
なんと、トークボイス化だって~~~~~!!!????
追記:トークボイスプランが追加されました
3日間の限定…!
先行受注…!
トークボイス化について
そもそも「トークボイス」ってなに?
ひとことでいえば「しゃべらせられる音源ソフト」です。
似たようなものとしては
「ゆっくりボイス」ことAquesTalk、
古くからおなじみのVOICEROID、
無料でAI音声合成のできるVOICEVOX
などがあります。
CeVIO AIは歌わせるだけでなくしゃべらせられる事もできる合成音声ソフトで、しゃべらせられる音源のことを「トークボイス」と呼びます。
(歌う方は「ソングボイス」)
トークボイス単体だけだとしゃべらせられなくて、
対応した「トークエディタ」も必要になります。
ちなみにどちら(トークボイス・トークエディタ)も有料のソフトです。
CeVIO AIのトークボイスは何ができるの?
打ち込んだセリフをしゃべらせる
しゃべらせたセリフ音声を取り込んで映像作品を作る
LIVE配信のコメント読み上げ
Windowsの読み上げ音声として使う(Windowsナレーター)
外部のプログラムから制御して使う
みたいな、しゃべる合成音声ソフトとして一般的なことができます。
他の似たしゃべらせることができる合成音声ソフトと違うところは、
ソングボイス、つまり歌う方と組み合わせられること。
「タイムライン」があって歌と喋りのタイミングを合わせたりすることができます。
組み合わせるだけなら他のソフトでもまあできますが、
同じソフトの上で音声合成しながらできるのは強い。
(姉妹ソフトのVoiSonaはトークとソングが別ソフトなのでこれができません)
これをうまく使うと
セリフとセリフを同時に重ねてしゃべる作品
歌の間にトークの掛け声を入れる作品
ミュージカルやオペラみたいな喋りと歌が組み合わさった作品
ラジオ番組風の作品
っていう作品も作れます。
そして梵そよぎくんは、CFの追加ゴールが成功すれば、これができるようになります…!
CeVIO AIで出てる音源はたくさんありますが、
これ(ソング&トーク)ができる音源は実は少ないです。
ソング&トークができる音源
さとうささら
すずきつづみ
IA
OИE
双葉湊音
男声音源では初になります!
どんな声?
この長文の朗読動画を見るとわかりやすいと思います。
こちらの番組でも梵くんのしゃべりが色々確認できます。
(5/15まで無料閲覧可能)
ChatBotの反応とかからすると感情パラメータは最低5つあるみたいですね~(感情名はたぶんmaybeおそらくの推定です!)。
普通
嬉しい
悲しい
怒り
ウィスパー(ささやき)
他にも朗読用の「落ち着き」もあるかもしれません。
このあたりの「感情」は組み合わせて比率を変えられるので5パターンだけではなくいろんなかたちができます。
あとは姉妹ソフトのVoiSona Talkみたいに時間軸で合成比率を変えたりできるようなアップデートがCeVIO AIに入るかどうかが気になるところ…!
悪用大丈夫なの?
さて、前回の記事でもふれましたし、
梶さん御本人も悩まれた、とありますが、気になるのは悪用ですね。
しゃべらせるのは簡単だけど演技まで似せるのは難しい
歌わせるのに対して、しゃべらせるのは、セリフを打ち込むだけでいいのでずっと簡単です。
なのでその意味では悪用しやすいことにはなります。
が、御本人に似せる、とか他のキャラに似せる、は実は難しいです。
というのも梵くんは「梵くんの演技」でしゃべるので、
「梶さん御本人の素の喋り」とはちがうしゃべりになります。
トークボイスにはしゃべりの演技も含まれるので、
実はソングボイスより中の人に似せるのは難しいです。
まあ頑張って似せることは調声でできますが、これにはスキルが必要です。
声色自体を似せるのは比較的カンタンですが、
演技、
つまり、間のとり方とかアクセント・イントネーションとかを合わせるのは簡単ではないです。全部手動でやる必要があるので、
スキルが必要な上に手間もかかります。
(参考として、トークソフトのセリフの調声は、演技を似せる必要がなくともだいたい1分のセリフに1時間ぐらいかかるのが目安です)
CeVIO AIはボイスチェンジャーソフトではないので、演技を似せる用途には全く向いてないです。
「梵くんとして」しゃべらせるのは簡単だけど、梶さんや他のキャラとしてしゃべらせるのはスキルと手間が必要で難しいので悪用も難しいですね。
(悪意があるなら他のことをやったほうが簡単なんで…)
別の公式キャラの声をあてるのは多分禁止
ちなみに悪意がなくても、
「梶さんのあの有名なキャラを梵くんで再現したい!」
みたいなことはあるとおもいます。
が、これは前に問題になったのでたぶん規約で禁止になると思います。
(梵くんと同じCeVIO AIトークにいる「小春六花」ちゃんがアニメ「ぼっち・ざ・ろっく」の主人公の「後藤ひとり」ちゃんと中の人が同じで、六花ちゃんではなくひとりちゃんとして公開された動画が問題になったことがありました。)
梶さんが演じた有名キャラクターはたくさんいますが、梵くんで再現してOK、には普通に考えてなし、でしょうね~。
たぶん二次創作としてもNGだと思います。
完全自作キャラの声を梵くんにしゃべってもらう、はOKになると思いますが、その場合も「CV:梵そよぎ(CeVIO AI)」みたいな表記はやらないとダメになると思います!
商用利用は別ライセンス
CeVIO AIはそもそも有料ソフトなんで、
無料ソフトみたいにがんがん悪用されるってことは少ないとは思います。
無料ソフトの場合、会社の利用ですら規約違反をしてくる可能性が高まるので、有料ソフトのCeVIO AIで出る梵くんの場合はそこは一段階安心かなと思います。
また、どこかの会社が「梵くんに宣伝してほしい!」みたいな使い方をしたい場合は、追加に商用ライセンスを買う必要があります。
これは普通のファンの人であってもお金が絡んでくる場合は影響してきます。
公式に色々書いてあるのでこれを参考にしてみてください。
センシティブな使い方は多分禁止
性的・政治的・宗教的・ヘイト的な動画に梵くんを使うのは間違いなくNGになると思います。
すでに二次創作ガイドラインでNGになってますが、もう少し厳密になるかもですね。
梵くんの規約次第
世の中の合成音声ソフトには、
「そもそも作品を公開するのがNG」みたいな強い規約になってるのもあります。
また、公開はOKだけど、「イラストとかは二次創作であってもNG」みたいな規約のものもあります。
もちろん、ここまでやれば規約違反は簡単に調べられるようになりますが、
一方で梵くんがキャラクターとして広がりにくくなるので、前回の記事で書いたような自然と悪用を防止する、っていう方向からは離れちゃいますね。
なので梵くんの規約がめちゃくちゃ厳しい規約になるとは考えにくいですが、他の合成音声キャラにはない規約制限はあるかもしれませんね。
トークボイスはソングボイスにくらべて、使われる機会が多くなるので、
それはトークのほうがそよぎくんがキャラクターとして広まりやすい、ということでもあります。自然と悪用を減らす、にはあまり制限が強い規約だと意味がなくなるので、バランスが難しいところ。
Xだと実況動画とかはOKだけど解説動画はNGにしたら?みたいなアイディアがありましたが、細かく内容とジャンルを使い方を指定してOK/NGにするのはありかもしれません。
(いぬいぬは解説動画そこそこ出してるのでジャンル全部NG、だと泣いちゃいますが…
アニメの解説動画はOKだけど、政治的な解説動画はNG、とか内容&ジャンルで制限してほしいなぁ)
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