CeVIOのMac対応はなんで難しいの?
こんにちは!いぬいぬです!
この記事は「CeVIO Advent Calendar 2022」の参加記事です!
CeVIOのMac対応はよく言われてるけど…
CeVIOはWindows専用のソフトです。
なのでMacユーザーから「対応してほしい!」って声がよく上がります。
結論からいうとメッチャ難しいです!
エディタの作り直しになっちゃうので!
くわしく説明してみたいと思います!
10年見つめた味噌ベースのタレ
CeVIOは例えるなら、「10年煮詰めた秘伝のタレ」です!
10年こつこつと煮詰め続けて旨味を出したタレなので、作り直すのは割と難しいです。
しかも!味噌ベースなんですよね。
だから、醤油ベースのタレ、とか、塩ベースのタレを作りたいなら、1から作り直す必要があります!
(味噌ベースから作れない!)
しかもタレのレシピもそのままだと味噌ベースなので、美味しくなるかどうかわかりません。まあ普通は使えないです。
そして1から煮詰め直すので、同じような美味しさやコクを再現するにはまた10年かかります…!
Macに対応させるのは、この醤油ベースとか塩ベースにすることとおんなじだと思ってください!
…あ~~大変だ!!!!
具体的にネックになるところ
CeVIOのエディタは「WPF」という仕組みでできています。
このWPFの「W」って、Windowsのことなんです。
…そう、最初からWindows専用なんですね。
これをMacにもっていくのは技術的にムリ~~~~~!
Windowsまるごと動かせばMacでも動かせます。
土台ごと動かしてるからね。
まあ、土台の上に土台乗っけてるから、もっさりするんだけどね!しょーがないね!
逆にエンジン部分はMacやスマホにも持っていけるらしいです。
だから姉妹ソフトのVoiSonaはMacにも対応してるんですね。
他のソフトはMacにも対応してない?
最近は「どの味にも使えるタレベース」があって、それを元に作れば味噌も醤油も豚骨もかんたんにつくれる仕組みがあります。
CeVIO以外の音声合成ソフトでWindowsにもMacにも…というのはたぶんこういう仕組みをつかってます。
CeVIOは10年煮詰めてるので、10年前はあんまりこういう仕組みが一般的じゃなかったんですよね~。
最近作り始めてたら、CeVIOもこういうしくみつかったんじゃないでしょうか。
ちなみにVoiSonaがつかっているこういう仕組みは「Juce」って仕組みです。VoiSonaはエディタ部分にJuceをつかってるのでMacとWindowsどちらにも対応できてます。
VSTプラグインはこれで出来てるのが多いです。
CeVIOは永遠にMac対応しないの?
うーん、これはどうなんでしょう~~~~~?
わかりません!
CeVIO AIがバージョンを8.1、8.2、8.3、って刻んでるのが気になってます。9.0になりそうでならない…。
むかしのCeVIO Creative Studioのときだったら、大体1年に1回メジャーバージョンアップがあったんで、その時の感じならとっくにCeVIO AIがバージョン9とかになっててもおかしくないんですよね~。
気になる…。
なんか作り直すからメジャーバージョンアップしないようにしてるみたいな雰囲気ありますよね~?
Mac対応になるなら、どんな仕組み使われるの?
この辺は完全にいぬいぬの予想です!
今のCeVIOの仕組みとかエディタの機能を流用してつくるなら、次の3つの候補のどれかかなぁ…と思います。
.NET MAUI
.NET Blazor
Avalonia UI
.NET MAUI
これは今のCeVIOで使われてるWPFの後継の仕組みです!
なので可能性はそこそこあるんですが…。
後継といっても精神的後継、みたいなかんじで、あんまり持ってけるところがないです。
もともとがスマホのアプリをつくる仕組みだったので、CeVIOみたいなパソコン向けの機能がまだまだ足りてなかったりするんですよね~。
今月出たばかりの最新バージョンでやっと右クリックメニューをつくれるようになった、ぐらいなんで…。
もともと去年から使えるはずだったのに今年の中頃までちゃんと出なかった、みたいなのもあってうーん、って感じです。
自作ツールの「NodoAme」とかもこれに乗り換えを考えてたんですけど、いぬいぬは心が離れてます!
.NET Brazor
これはWPFの後継じゃなくて、ブラウザの仕組みをつかってアプリを作ろう!って仕組みですね。
ブラウザの仕組みをつかうので、WindowsやMacだけじゃなくてスマホや、ブラウザ版も作れるんですが…。
これまでの仕組みとは全然ちがうんで、CeVIOの使い勝手や触りごこちを持ってくのはムリでしょうね~。
ゼロから作るのと同じです。
Avalonia UI
これはWPFの仕組みを参考につくられてるので、かなりにてます。WPFで作られたアプリが結構これに乗り換えてる例もあります。
合成音声ソフト関連だと「OpenUTAU」がこれつかってますね。
本当の子供はMAUIじゃなくてこっちだった!?
もともとパソコン向けのアプリを作る用で、スマホとかブラウザ向けとかが作れるように進化した仕組みなので、パソコン向けアプリを作る機能は大体そろってます。
欠点は、もうすぐ出る予定の最新版じゃないと日本語入力があんまり良くないってところですね。
ただもうすぐでる予定の最新版は軽い、起動が早い、日本語入力もOK、みたいにすごいアピールしてます。
いぬいぬは自作ツールはこれに乗り換えようかな~と思ってます!
トークの外部連携インターフェイス
ちなみにCeVIOが上のどれかに乗り換えると、トークの外部連携インターフェイスは作り直しになります。
なのでいろんな対応ツールが使えない、みたいなことがありそうです。
VST連携とかはまた別よ
ちなみにMac対応することと、VSTプラグイン化は全く別です!
Mac対応とは別に頑張って対応するか、そういう事ができる仕組みをつかうかする必要があります。
VoiSonaで使ってる仕組み(JUCE)を使えば一緒にそういう作りにできますけど、今使ってる技術や仕組みと全然ちがうんで、多分やらないでしょうね~。
(というかVoiSonaをベースに新しいCeVIOにしたほうがいいですね、そうなると)。
まとめ
CeVIOのMac対応はかなりむずかしい
10年煮詰めた味噌ベースのタレを醤油ベースにするのは気が遠くなるほど大変
他のソフトは便利な仕組みで作り直してる
CeVIOも作り直すかもしれない…?
明日は「青春系ソングボイス CeVIO AI 双葉湊音 最速レビュー」の予定です。
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