会社が上手く回り出す目標の立て方とは?

何事にも目標は大切ですよね。目標があると、やるべきことが明確になります。やるべきことが明確になると、行動が起こり、その行動に対する評価が出来る様になります。「 Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)」という流れのPDCAサイクルでも同じ事が言われています。

もちろん会社にも目標が必要ですが、個人の目標とは大きな違いがあります。
それはそこで働く社員と共有された「共通目標」である必要がある点です。決して、会社や経営陣が決めて、トップダウンで押し付けたものであってはいけません。つまり、会社の目標は立て方がとても重要と言うことです。

会社で働く社員一人ひとりは、一人の人間で言うならば、体の一部であったり、体内に流れる血液の様な存在です。社員が納得しない目標は、一人の人間の手足や脳が目標に向かってバラバラに動く状態とも言えるのです。つまり、「共通目標」がない会社では、部門間や人間間でも足並みが揃いません。それぞれが自分の部門を第一優先に考え、無意識に他部門へ迷惑の掛かる行為を起こします。また上司や部下、経営陣と現場でも同じことが起こります。それぞれの部門やポジションが自分達の都合を優先するのは、「共通目標」がなければ仕方のないことなのかもしれません。自分の置かれる状況下で良かれと判断した行動がお互いの足を引っ張り合い、時には敵対し、それぞれが疲弊し合います。その様な会社が健全な状態でないことは明らかです。

それとは反対に「共通目標」があると、会社と社員全員が「心ひとつに」活動していくことを目指せる様になります。そこで会社と社員の「共通目標」とはどのような内容であるべきなのでしょうか?そもそも会社の役割は社会にある問題に対して、それを解決するためのサービス等を提供することで、社会に貢献することです。貢献することで初めて利益を得ることが出来、会社を存続していくことが出来きるのです。つまり、会社と社員の「共通目標」として掲げるべきものは「利益」や「会社の存続」ではありません。掲げるべきことは「社会にどう貢献するのか?」ということであり、まさしく会社の「使命」と言えるものになります。

会社の「共通目標=使命」を立てるにあたっては、社会にある問題やニーズに目や耳を傾ける必要があります。それを解決し、社会に貢献するために、会社にある強みを活かして、実行できることを「共通目標=使命」にするのです。
自分の仕事のやり方や立場を守ることばかりに気を取られていけはいけません。会社とそこで働く社員が、「自分の会社にしかできないことで社会に貢献する」という同じ「共通目標=使命」に目を向けて、活動していく必要があるのです。

自分の部門の事だけを考えて行動していると、他の部門や会社にとって悪影響を与えることがあります。それは会社全体としても「社会に貢献する」という目標に反することになってしまいます。そうならないためには、それぞれの部門やポジションが周りにも気を配りながら協力し合う必要があります。「社会に貢献する」とういう「共通目標=使命」を達成するために会社全体としての最適化を行っていく必要があるのです。会社全体が「社会に貢献する」という目標を持つことは、各部門や各ポジションが協力して仕事を進める上での手助けとなります。その全体最適化に向けて各部門や部門間をマネジメントするのはトップマネジメントの仕事になります。そして、「共通目標=使命」がトップマネジメントの指針となることは当然の事です。

結局、社会の問題やニーズに目を向け、それを解決できるサービスを提供しない限り、会社は利益を産み出すことはできません。利益が思うように出ていない会社の社員は思うように成果を出すことはできません。それは個人が悪いのではなく、会社の状態が悪いのが原因です。経営状態が良くない会社ほど、利益ばかりに目が行きがちです。「急がば回れ」と言う様に、特にそういう状況下では会社本来の存在意義に立ち戻ることも大変重要です。

あなたの会社には「共通目標=使命」はありますか?

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