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箇条書きを使うと、小説が書ける

私には、小説を書けるようになった方法がいくつかあります。その方法のうちの一つが、「箇条書き」で小説を書く方法です。この方法は、とくに文学小説を書くのに役立ちました。

この「箇条書き法」は、ネットで見つけた方法を自分なりにアレンジしたものです。

たしかTwitterで見つけたんですけど、どんな方がツイートしてたか覚えてない。なので、元ネタをご存知の方がいたら教えて下さい。許可をもらった上で、リンクを貼りたいです。

・小説は文章で書き出すと難しい


なぜなら、文章の形や言い回しが気になるから。それによって、ストーリーのアイデアなど、他のことに頭が使えなくなるからです。

箇条書きで書くと、これが解決します。

頭に浮かんだことを、どんどん箇条書きにして行きましょう。

箇条書きは単語でいいです。

頭の中のイメージを形にしていくとき、負荷はできるだけ少ない方がいいです。単語にすると、文章構造を考えなくて言い分、負荷が少なくなります。

・例

説明だけではわかりにくいので、例を出します。いま私の頭の中にあるイメージを、テキトーに並べてみますね。

・レコード
・犬の散歩
・みそ汁

これでどうやって、小説を作るというのか。簡単です。この3つがそれぞれ出てくるシーンを、3つ考えます。

・週末の朝にレコードをかける
・道で犬の散歩をしている人とすれ違う
・夜に家で妻とみそ汁を食べる

こんなふうに、小説は「どこで誰が何をどんなふうに」を考えると、話を膨らませることができます。ビジネスとか会社でよく言われる、5W1Hってやつですね。

報告文を作るときとかによく言われるので、私はこの言葉があまり好きじゃないです。なぜなら、報告文があまり好きじゃないし、会社もあまり好きじゃないからです。

でも、小説を書くときに、5W1Hは役に立つ。会社で教わることも、たまには役に立つんだなあと思います。

脱線しました。下記3つのシーンを作りましたね。

・週末の朝にレコードをかける
・道で犬の散歩をしている人とすれ違う
・夜に家で妻とみそ汁を食べる

要は、この3つをそれぞれ詳しく書いて行って、後で並べてあげれば、それだけで小説は完成してしまうのです。

レコード盤をプレーヤーに置いて、針を落とした。80年代のプログレバンド、タンジェリンドリームのシンセサウンドが、ぼくの部屋に漂よう。温かいレコードの音響とコーヒーの香りとで、ぼくは満たされた気分になった。

その余韻に浸ったまま、ぼくは外に出た。道を歩くと、柴犬をつれた中年の女性とすれ違った。女性は、細いボーダーtシャツと白いコットンパンツの格好だった。母も昔こんな格好だったなと思った。

妻が作ってくれたみそ汁に口をつけた。妻とは、できるだけ夕食をともにする。たぶん、それは私にとっての家族の思い出が、つねに夕食の記憶から呼び起こされるからだと思う。

どうですか?みなさんが読み飽きないよう、それぞれのシーンが長くなり過ぎないよう、短い文章にしました。全然関係ないシーン同士なのに、つながりをもってるように感じませんか?

・つながりは考えない


箇条書きでアイデアを出すとき、つながりは考えなくていいです。つながりは後で作れます。

というか、つながらないことなんてないです。同じ人間がしたことなら、つながるに決まっています。同じ人間でなくても、つながるんです。それをやったのが、ラテンアメリカ文学のマルケスやリョサです。映画で言えば、モンタージュ手法です。最近だと、哲学者の千葉雅也さんが、小説を書くときにこの方法を使いこなしています。

こんな感じで、小説は誰にでも書けます。あなたもやってみて下さい。

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