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この数学の問題、解けますか?

問題

突然ですが、Twitterにとある数学の問題を出題いたしました。
内容は下記のとおりです。

方程式の問題

中学校の数学の授業で見るような問題ですが、
定数部分が実数ではないことから、一般解を求める問題となっております。


解答(解説の前に見ておきましょう)

解説と問題の狙い

解説

前半部分は一般的によく知られる「解の公式」の形に持っていく
式変形の過程となっています。
問題には「2次方程式である」とは一言も書かれていないため、
式が2次式、1次式の場合などを分けて回答しなければなりません。
a≠0の場合は2次式なので、普通の解の公式の形に持っていけます
(a=0の場合、この式変形では両辺を0で割ることになり式変形として不適切)

a=0の場合、かつb≠0の場合は1次式となり、x=-c/bとさっぱりします

a=b=0なら必然的にc=0となります。
xの値に限らず等式が成り立つため、xは無限に解答を持つことになります

問題の狙い

今回、解答では解の公式を式変形で自力に導いてますが、
解の公式自体覚えていれば問題ありません。
強いて言えばこの手順を知っていれば公式を忘れても思い出せます。

重要なのは解説途中にもあったように「2次式」とは一言も言っておらず、
この問題を解く上できちんと条件を整理できているか否か、です。
たとえ解の公式を自力で解けても、この条件がおさえられていなければ
誤答ということになってしまいます。

例えば、問題式内の定数a,b,cをインプットしたあと、
xの解を自動で求めてくれるプログラムの作成を依頼されたとしましょう。

この時、問題を2次方程式として扱うよう指示を受けたのであれば、
aの値に0が入力された場合にエラーを返すなどの対策が必要です。
しかし、方程式の次数を問わず回答できるものを求められたなら、
a,bの値によって解を求めるために利用する式を変更する必要があります。

同じ式の解であるにも関わらず、条件1つで組むプログラムが変わります。
この満たされるべき条件・定義された要件を満たしていなければ、
どれだけ高速処理が出来るプログラムを作成してもエラーが生じるので
満足の行く評価を得ることは到底不可能ということになります。

一般的に問題を解く際でも何らかのプロジェクトを進行する際にも
このように定義された条件・要件を把握しきれなかった場合、
途中から修正するのも非常に困難な場合があります。
今回の問題はその大切さが伝わればと思い出題してみた限りです。

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