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プロジェクト・ヘイル・メアリー

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読んだ。

物語は、全く身に覚えのない奇妙な部屋で謎のコンピューターに世話をされていた主人公が、目を覚ますところから始まる。ここはどこなのか、何故こんなところで眠っていたのか、自分の名前すら覚えていない主人公。そんな主人公の謎だらけの宇宙の旅を描いたSF超大作。

孤独な宇宙船での手探りの生活を描く現在パートと、自分が宇宙で目覚めるに至るまでを断片的に思い出していく過去パートが同時に進んでいき、読めば読むほど引き込まれていく。


目覚めたらひとりで宇宙船にいた。想像するだけでも孤独で気が狂いそうだが、どこまでも前向きな主人公の軽妙な語り口おかげで、最初から最後までとてもワクワクしながら読むことができた。宇宙で巻き起こる試練を乗り越えるための様々なアイデアと実験がとにかく面白い。特に下巻からは、繰り返される壮大なトライアンドエラーの数々に圧倒されっぱなしであった。

未知との遭遇、実験とひらめき、壮大な冒険。人間をワクワクさせる要素が全部入った最高のエンターテイメントで、幸せな読書体験だった。


映画化も決まっているとのこと。同じアンディ・ウィアーさん原作の『オデッセイ』もめちゃくちゃ面白かったので非常に楽しみだ。

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