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【落語コラム】思い出し笑い

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バックナンバーより落語の連載コラム「思い出し笑い」を公開中!
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#柳家喬太郎

第85回:思い出し笑い「平成を駆け抜けた柳家喬太郎落語生活30周年記念」(&ツルコ)

第85回:平成を駆け抜けた柳家喬太郎落語生活30周年記念*intoxicate vol.142(2019年10月発行)掲載 落語情報誌「東京かわら版」7月号の特集は「僕らと平成の30年、そしてこれから」ということで、平成元年に入門した落語協会の柳家喬太郎、入船亭扇辰、林家彦いちの3人による対談でした。特集の扉ページには、新宿・末廣亭の楽屋で火鉢を前に並んだ二ツ目時代の3人の若い写真と、同じ構図で撮影された現在の写真が並んでいます。どちらも落語を長く撮り続けてきた横井洋司撮影

第83回:思い出し笑い「令和の名人として語られるのは」(&ツルコ)

第83回:令和の名人として語られるのは*intoxicate vol.140(2019年6月発行)掲載 新しい元号になりましたね。まだあまり実感湧かず、ですが。落語で昭和の名人というと文楽、圓生、小さんなど何人も浮かびますが、平成は名人不在で次の時代を迎えたことになるのでしょうか。令和の名人として後世で語られる噺家は誰になるのでしょうねー。  この人はもしかしたら、なのが、異端な才能を誇る新作落語の三遊亭白鳥。300を超える新作を作り続け、ご本人のキャラクター、奇想天外で

第80回:思い出し笑い「NHK ドラマ『昭和元禄落語心中』にも出演! 柳家喬太郎の名演集ボックスが発売に!」(&ツルコ)

第80回:NHK ドラマ『昭和元禄落語心中』にも出演! 柳家喬太郎の名演集ボックスが発売に!*intoxicate vol.137(2018年10月発行)掲載  金曜夜のNHKドラマ「昭和元禄落語心中」、評判いいですね! 人気コミック原作で、アニメ化されてからの実写化、舞台では2.5次元という表現もしますが、噺家の話ですので落語を演じることは避けて通れませんから、演者さんたちは大変。アニメの時は、主人公の八代目・有楽亭八雲の石田彰、弟子の有楽亭与太郎の関智一、八雲の兄弟弟子

第79回:思い出し笑い「特撮と落語をマニアックに楽しむ」(&ツルコ)

第79回:特撮と落語をマニアックに楽しむ*intoxicate vol.135(2018年8月発行)掲載 面白い本が出版されました。『なぜ柳家さん喬は柳家喬太郎の師匠なのか?』。さん喬にとって喬太郎は初めての弟子、総領弟子で、弟子入りを認めた時のさん喬は41歳、喬太郎は大学卒業後、会社勤めを経た20代半ばでしたが、師匠と弟子として30年経った今、二人に改めて問いかける「なぜ?」。本書は、師匠と弟子としての二人の対談、師匠・さん喬へのインタヴュー、弟子の喬太郎へのインタヴュー

第65回:思い出し笑い「落語三兄弟?いいえ、落語教育委員会です」(&ツルコ)

第65回:落語三兄弟?いいえ、落語教育委員会です*intoxicate vol.120(2016年2月発行)掲載  落語会って、噺家さん自らが立ち上げたり、ご贔屓さんが好きな噺家さんに声をかけて始まったりなど様々ありますが、噺家さんたちによる会は、同期同士の勉強会だったり、かつてのSWA(創作話芸アソシエーション)のように新作落語派が集ったりと、その成り立ちがわかるものが多いのですが、「落語教育委員会」という名の落語会は、“なぜこのメンツ??”って不思議に思った会でした。柳

第56回:思い出し笑い「柳家喬太郎 怖くて笑える『怪談』落語」(&ツルコ)

第56回:柳家喬太郎 怖くて笑える『怪談』落語*intoxicate vol.111(2014年8月発行)掲載  夏の風物詩といえば、怪談ですが、柳家喬太郎さんの久しぶりの新作CD「アナザーサイド」シリーズ第4弾は、〈耳なし芳一〉や〈雪おんな〉などで知られる小泉八雲の『怪談』を落語化した3席。もうこの季節にぴったりじゃないですか! 今回CD化された3席とも、古典落語に元々ある噺のようでもあり、古典、新作の両方を手がける喬太郎さんの本領発揮という感じです。  八雲作品の落語

第52回:思い出し笑い シャレから生まれた「できちゃった落語」!「目黒のさんま」ならぬ「恵比寿の鯨」とは!?(&ツルコ)

第52回:シャレから生まれた「できちゃった落語」! 「目黒のさんま」ならぬ「恵比寿の鯨」とは!?*intoxicate vol.107(2013年12月発行)掲載 今年は、ちょっと面白い経験をしました。新しい落語の誕生に立ち会わせていただいたんです。  始まりは6月。落語台本コンクール等で受賞多数の落語作家・本田久作さんが、恵比寿で今年初開催の「恵比寿鯨祭」の告知をたまたま目にしたことがきっかけです。「目黒のさんま祭りには落語〈目黒のさんま〉がある。それなら、恵比寿の鯨祭

第29回:思い出し笑い「おうち寄席」(&ツルコ)

第29回:おうち寄席*intoxicate vol.82(2009年10月発行)掲載  今年の春頃は、ソニー・ミュージックが落語専門レーベル【来福】をスタートさせたり、CDつきマガジンがヒットしたりと、盛り上がってましたが、半年経った今、創刊号が驚愕の三十万部だったCDつきマガジンの継続購読者はどのくらいになっているのかが気になります。来福レーベルからは、年末に古今亭志ん朝作品のリリースがあるようで、何が出るのか楽しみですが、その前に、これまでになかった企画の落語DVDが登

第41回:思い出し笑い「笑いを必要としているところに、進んで届けたい」(&ツルコ)

第41回:笑いを必要としているところに、進んで届けたい*intoxicate vol.95(2011年12月発行)掲載  落語情報誌「東京かわら版」の最新号(12月号)表紙はサンタのコスプレをした立川談春で、昨年12月号の桃月庵白酒サンタを思い出し、えーもう1年経ったのね、としみじみ思ったことでした。2011年も残すところあとひと月ほど。  今年は春に大震災が起こったことで、当たり前のように思っていた平穏が一瞬にして覆されてしまうという現実を経験し、日本にとって忘れられな

第37回:思い出し笑い「今年もSWAから縁起がいいね!」(&ツルコ)

第37回:今年もSWAから 縁起がいいね!*intoxicate vol.90(2011年2月発行)掲載  2011年が始まって、大雪が降ったり、噴火したり、相撲協会がもめたり、国内でも海外でも年明け早々落ち着かないニュースが続いてますが、ささやかでも毎日のなかに「笑門来福」を求めたいものですね。  来福といえば、落語専門【来福レーベル】から、またまた創作話芸アソシエーションSWAの第2弾DVDが出ます! 毎回テーマを決めて、各自が創作した落語を披露しているSWAですが、

第22回:思い出し笑い『落語娘』(&ツルコ)

第22回:『落語娘』*intoxicate vol.75(2008年8月発行)掲載 てっきりNHKの朝ドラ「ちりとてちん」みたいな、女の子が噺家になってしくじったり楽しかったり悩んだり元気になったりって映画なんだろう、って思ってました。だってタイトルが『落語娘』なんですもん。  この夏、公開される映画です。夏ってところがポイントだったんですね。そう、ニッポンの夏といえば怪談ですから。のんきに笑うつもりで観たら、そちらの要素も若干あったんで、予期せぬコワイ思いもしちゃいまし

第34回:思い出し笑い「SWAのCD2タイトル同時発売!」(&ツルコ)

第33回:SWAのCD 2タイトル同時発売!*intoxicate vol.87(2010年8月発行)掲載   春風亭昇太が中心となって、ニ一世紀の落語界に登場した新作落語家集団SWA(創作話芸アソシエーション)。自分で落語を創作して演じる新作落語を得意とする昇太(ニ号)、柳家喬太郎(六号)、三遊亭白鳥(ニ号)、林家彦いち(一号)の四人が二○○三年に立ち上げた(当時は五人)のですが、なにしろ単独でも人気のある四人が集結したというので話題にもなり、お揃いのユニフォームのような