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習慣化のキモ (1) まずは小さいことから

昨日は英語の習得には、1000時間ほどを費やす必要がある、という話を書きました。今日はその1000時間を達成するために、どうやればよいのか、習慣化について書いていきたいと思います。

「習慣化」については、世の中にたくさんの書籍が出ています。
その中で私がよいと思ったもの、実際にやってみてよかったもの、または振り返ると私の人生で既にやっていて成功したもの、などをご紹介します。

さて、今日のお題は「まずは小さいことから」。
習慣化については視点がたくさんあるのです。

習慣超大全』という本があります。
これはスタンフォード大学の行動科学者であり、行動デザイン研究所の創設者兼所長、B.J.フォッグ博士が20年かけて開発した色々なメソッドが満載の本です。この本の原書でのタイトル名は、"Tiny Habbits"、「ごく小さな習慣」となっています。

"tiny"とは「極めて小さい」を意味します。
そんなちっぽけにも見えることから始めるのが、習慣化を味方に付け、人生を変える力となる、とフォッグ博士は言います。

では、「小さいことから始める」とは、どういう意味でしょうか?

もし、あなたが英語の習得を目指して勉強するぞ! と決意したとします。決意したその時はモチベーションもモリモリで、朝活やって、それから通勤中も英語を聞いて、夜は文法問題を解く……といった形の計画を立てるかもしれません。

でも、ちょっと考えてみてください。
朝昼晩と英語漬けになろうとしても実際に自分がいきなりこの状態を維持できるでしょうか?

急激かつ大きい変化をいきなり起こしても、それを継続するには相当な意志の力が必要になってしまいます。それではなかなか続きません。もし、一度失敗する日ができたら、そこで張りつめた糸が切れるがごとく、翌日からまったく続けられなくなってしまいます。

そんな覚え、ありませんか?
私はそういう記憶がたくさんありますよ。

「3ヶ月後の健康診断までに痩せる!」
「ひと月3キロ減らせば、3ヶ月後には9キロ減じゃな〜い?」
「そのためには毎日有酸素運動を朝晩30分ずつやればいいわ」

この手の捕らぬ狸の何とやらな計画を立てた場合、振り返ってみれば成功した試しはありません。

そうではなく、新しい習慣を始めようと言うときは、

・モチベーションや意志の力をあまり必要としない
・簡単にできる

そういった行動をチョイスしてみるとうまく行くことが多いです。

英語の勉強を始めるなら、まずは何かひとつ、簡単にできることから始めましょう。例えば、通勤中にその日の英語ニュースをシャドーイングする、とか、朝起きたら『英語のハノン』のUnitの中の問題をひとつだけやる、とか、自分の生活の中で無理なく始められることを考えます。

もし、うまくいかなければ、その行動がまだ大きすぎるか、困難過ぎるのかもしれません。英語のニュースのシャドーイングが続けられないなら、ビギナー向けの易しい教材の音声を聞く、とか、『英語のハノン』をやるにはまだ基礎力が足りない、と思えば、中学文法のおさらいができる教材を1日1ページ、朝起きたらやる、など、行動の難易度を落とすのも手です。

そして、新しく始める習慣は、「ひとつずつ」実行しましょう。
ひとつの習慣が身につくには思いのほか時間がかかります。定着してから次へ、と階段を上るように習慣づけていきます。

私の場合は今、

「朝6時半に起きて、30分はなんらかの机に座ってやる作業や学習に、30分はステッパーでエクササイズしながら、本を読む」

という習慣をほぼほぼ定着化させつつあります。

でもこの習慣は全部いきなり始めた訳ではありません。
最初に始めたのは、

・朝7時に目覚ましがなったら、「すぐ」起きる

ということだけでした。

その次に、

・朝6時半に目覚ましがなったら、「すぐ」起きる

と時間を早くして、それから、

・30分のステッパー運動をしながら本を読む

を足しました。

このすべてを定着させるのに2ヶ月ぐらいはかけたでしょうか。
おかげで読書量が着実に増えていますし、朝から体を間違いなく動かすので、頭の回転がよくなっている感じがします。
(注:運動と脳の関係については、『最強脳』(アンデシュ・ハンセン著、新潮新書)を参照。これについては別の機会にまた紹介します)

このように「ひとつずつ」「簡単にできることから」始めるのが習慣化のコツのひとつです。ご自分でも何かやってみたいこと、ありませんか?

また、他の習慣化のコツについて、書きますね。

英語の勉強でいえば、シャドーイングを毎日のルーチンの中に取り入れる、のもよいですよ。

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