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Be動詞のbeって何やねん?!

中学生で初めて英語を習う時、実は誰もが最初に思うんじゃないでしょうか?Be動詞っていうけど、普通はbeとか使わんやん!出てくるのはちょっとだけやん!!と怒り狂ってる中学生が結構いるんじゃないでしょうか?(うちの息子もそうでした)

ちょっときっかけがあって調べてみました。
どうもそもそも古英語ではbe系の単語がもっと使われていたようなのです。

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(引用元:『語源で分かる中学英語 KnowのKはなぜ発音しないのか』)

これを見ると分かるとおり、古英語にはそもそも2通りのbe動詞があったようです。eom系は一般的な事実を、beo系は恒久的な事実を述べるのに使われていました。このbeo系が英語におけるbe動詞になったのですね。

その後、中英語の時代まではbe系が使われていました。ところが9世紀ごろからデーン人がブリテン島に侵入してきてアングロサクソンの王を放逐してしまい、彼らの使う古ノルド語のareが入り込み、やがてbe系を駆逐してしまったのだそうです。

そして、過去分詞系と不定詞にかろうじてbe系が残りました。これがbe系の由来です。一人称amはおそらくeomから来てるのだろうと思われます。二人称、複数形のareは古ノルド語から、そしてwasとwereはまた別系統からの侵入なのだそうです。

こうしてみると言語ひとつに歴史が見て取れてとても面白いですね。そもそもブリテン島は最初にケルト人が住みつき、その後ローマ人の支配下となり、西ローマ帝国がゲルマン人の侵入によりブリテン島から去った後は、アングロサクソン人がやってきて七王国時代を築きますが、その頃に古英語の基礎は作られたと言います。そのアングロサクソン王国を脅かしたのがヴァイキング、デーン人の侵入です。デンマークのクヌート王が11世紀初めにアングロサクソンの王を追い出したけど、王の死後はまたアングロサクソンが復権したけど時をおかずして、今度はフランスのノルマンディー公により征服があり、、、、とまあ、この辺は征服侵略の嵐ですねぇ。英語という言葉の成立にこういった歴史は大きく関係していると思われます。

余談ですが、デーン人の侵入とヴァイキングについては、漫画『ヴィンランドサガ』を読むとすご〜くよく分かりますよ😁

まあ、もう最新話はヴァイキングのはなしからヴィンランドの話になってますけどね。歴史好きならとても楽しめる漫画です。

閑話休題、、、こういう背景が分かれば、英語の丸暗記もしやすくなりませんか?日本語の成立よりかなり短期間に色々な民族の言語が混ざり、淘汰されていったであろうことが分かります。

今回の話は、こちらの本を参考に書かせていただきました。

そして最後に。今回の記事のきっかけをくれた麹作りの師匠なかじさんに感謝を!よい気づきをいただきました😁

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