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問題は話す中身だ!〜『話し方は3割』〜【9月実用書チャレンジ10】

松本和也、と聞いてパッと誰かと分かる人、どのぐらいいるんだろうか?
表紙の上の方にある通り、元NHKの松本アナです。

私がなぜそんなに覚えているかというと、2003年からNHKで放送していた英語番組「英語でしゃべらナイト」に出ていたから、なのです。パックンことパトリック・ハーラン、釈由美子、そしてこの松本アナがレギュラー陣のこの番組、かなり面白かった! 松本アナも釈由美子も最初は英語が得意という訳でもなく、体当たりな感じで有名人にインタビューしたり、そしてパックンがいろいろ解説したり、とお気に入りの番組だったのです。

それなのに松本アナはこの番組から消え、ダーウィンのナレーションも消え、歌番組の司会からもいなくなって、NHKから退社したと聞いたときはとても残念に思ったものでした。

ところが今、その松本アナは話し方を教えているらしい。
この本を見つけて懐かしさから即、買ってしまいました。

テクニックより大切な最初に心がけておくこと。それは、

「話している内容がよくわかること」

と冒頭にあります。「聞き手優先主義」です。

「基本テクニックは、①ゆっくり②はっきり③語りかける」
そして上級テクニックとして、
「④メリハリをつける⑤ことばのエッジを立てる

たったこれだけ。本当に? はい、本当です。

私は人前で話すことは専門ではありません。ただし、通訳という仕事を始めてこの方20年以上、人前で話している人の言葉を訳す機会はずっとありました。今は大学の学内会議が主な仕事ですが、東京でフリーランスをしていたときなど社内会議に祝賀会のあいさつ、講演などいろいろな人がさまざまな場所で話をするのを聞いて訳してきました。まさに「分かりやすい話し方」と「ちっとも分からない話し方」のどちらにも接してきたのです。

だから分かります。
本書でいう基本テクニックができている方のお話は訳しやすい。そして上級テクニックまでお持ちの方の話なら、ほとんどスピーカーと一体化した気分で訳すことさえ可能になります。まあ、そこまで出来栄えのいい通訳ができるのは数年に一度程度の話ではありますが。

プレゼンやスピーチが上手くなりたいなら、原稿を書いてそれを読まなくても話せるぐらいにしっかり練習しよう。スティーブ・ジョブズのようなプレゼンがしたい? ならば練習だ!

ああ、世の中のプレゼン・スピーチをする人がこの点を押さえて明瞭なコンセプトの文章を話してもらえるなら、通訳の仕事は数段楽になることでしょう。ロジックが分かりやすい構成のスピーチは本当に、もう小躍りするぐらい訳しやすいのです。

あと最後にオンラインで話す場合に気をつけるポイントが書いてあります。ポイントはカメラと照明。それに加えてリアクション! オンラインでのコミュニケーションが普通となった今の時代、貴重なアドバイスだと思います。

明日はめずらしく予告チャレンジ! 「英語でしゃべらナイト」でのレギュラー仲間、パックンことパトリック・ハーランと池上彰の共著『世界を動かした名演説』を読もうと思います。

日本で活躍している外国の方たちってバラエティー番組でバカやってるように見えて高学歴ということがけっこうあるのです。パックンもなんとハーバード大卒! 国際問題に詳しい池上氏とどんな話になるのでしょうか、私も読むのが楽しみです。

昨日のチャレンジは、コチラ↓↓↓

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夏休み新書チャレンジをまとめたマガジンは、コチラ↓↓↓


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