建築主のための省エネ基準その6-4

屋根、壁、床といった一般部位では、どんな断熱材をどのくらい使用すれば省エネ基準適合に必要で十分な断熱性能が得られるか確認しておくという話をしました。そして、窓の性能は、建具の材料とガラスの種類で決まるというところまできましたね。

少し話が複雑になりますが、屋根、外壁などの一般部位が主に断熱性能に気を付けていればいいのに対して、窓などの開口部は、断熱性能と日射遮蔽性能という二つの性能を同時に確認する必要があります。

開口部は、断熱材の入っている屋根、壁などの一般部位に比べれば断熱性能が低そうだなということはどなたでも想像できると思います。冬の寒い日に窓ガラスの近くにいけばひんやりした感じになりますよね。

寒冷地などでは、とても断熱性能の良い窓が出てきましたが、一般部位と開口部の断熱性能の違いを確認して地域の区分に合ったバランスの良いものを選択することが必要です。

窓からは住宅の中に太陽の光が差し込みます。日射熱というエネルギーを取り込んでいる訳です。冬は日射熱を取り込むことで室内が暖かくなりますが、夏は取り込んだ日射熱を取り除くために冷房のエネルギーが必要となります。したがって、開口部については、日射をどの程度遮ってくれるかを表す日射遮蔽性能も確認する必要があるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?