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実は続いているミッキーマウスの著作権

本年から「10分でわかる知財最新事情」と題してブログをお送りします。どうぞよろしくお願いします。

年明け早々、喜ばしいニュースと言いたいところですが、そうでもありません。「ミッキーマウス」の著作権が2024年1月1日で切れ、公有(パブリックドメイン)になったため、ミッキーが登場する映画やゲームが公開されています。
注意すべきは、「蒸気船ウイリー(Steamboat Willie)」(1928年)のミッキーマウスのみの著作権が切れ、あとのミッキーの著作権は続いています。

しかし制作された映画というのがホラー映画であり、以下のニュースサイトにもある通り、不気味なキラー(killer)としてのミッキーの登場です。

 https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2401/03/news051.html

制作されたゲームも地下でネズミが発生するという不気味な内容であり、「みんなのミッキー」というイメージはかき消されてしまいます。

著作権が切れたからキャラクターを自由に利用できるという制度は良いのですが、あまりイメージを損なう使い方には疑問を感じます。これは、まだ著作権が残っている他のミッキーにも影響を与えかねません。

公有になった著作物の使い方にも何らかの法規制がされるべきではないかと感じました。

弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子
東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)
「もう知らないではすまされない著作権」等、著書多数