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22/23CL決勝観戦日記~イスタンブール~

成り行き

ミランとの2戦に勝利し愛するクラブがイスタンブール行きの切符を手にした時ハッキリ言って現地に行こうとは頭の中には無かった。なんなら本職が忙し過ぎて土、日のシフトをどうやって休みにしようか!?久しぶりに通院観戦会をやって参加者全員に奢るイキりを発動させるかの2つで正直頭がいっぱいだった。
いつも通り目をこすりながらアルバイトに励む。何故かその日はお客が少なく暇な時間が続いた。人間は不思議な生き物で暇な時間が続くと妄想が止まらなくなる。「CL決勝スタメンどうなるかな!?ルカクもいいけど途中からジェコ出すくらいなら流れを変えやすいルカクはベンチからでスタメンはジェコかな〜」とかただサッカーの事だけを考えてその日のシフトは終わりを告げた。
アルバイトを終えて帰宅しながら大好きなTwitterを徘徊、するととあるインテリスタが「臓器を売ってでもCL決勝を見届けるとリトル○○コと約束した」と頭がおかしいツイートが目に入ってきた。その人のインテルに対する熱は元々知ってたので興味半分でジョジョの5部のプロシュートの兄貴の如く「DMしたい」と心の中で思ったら「どんな感じで現地行くんですか〜!?」と気付いた頃にはDMしていた。即座に既読が付き、返信が来た「グレーゾーンなんすけど代理会社に約○0万円支払えばインテル側確保してくれるらしいっすよ!」確かに趣味として考えれば高額であった。実際自分が参加してきた歴代のイベントの中でもずば抜けて高かったが「趣味のインテル」を中学生で卒業した自分からすると3大欲求と同じレベルでインテルを中心に生きてるので「払えるな…(笑)」って感じだった。
早速その代行会社に電話を入れ「今日中に満額支払う」のを条件にチケを確保しトントン拍子で飛行機も確保した。頭のおかしいインテリスタのツイートを見てから全ての手配が終わるまでその間2,3時間とかだったと思う。やりたいと思ったら手段を選ばずやってしまう自分の短所が良い方向に作用した。そんな感じでイスタンブール遠征が確定した。
1,2週間後インテル公式からメールが届いた。「インテルクラブに3年以上加入してる会員にCL決勝のチケを抽選で販売します」と…CL決勝はそれぞれのサポーターに2万枚を分配するというルールがある。簡単にいうとインテルのゴール裏付近&正規ルートで購入出来るチャンスである。先程記したようにグレーゾーンチケは確保しているのである。それでも「イスタンブールに行ってまで身分確認で弾かれたらそれこそ死にたくなる」と最悪な状況が脳裏をよぎった。保険をかけるという意味で正規ルートでもチケを申し込んだ。恐らく大陸毎に枚数が決められているのだろう。当たり前のように当選した。正規ルートのチケは笑えるくらい安い。どんなに円安として計算しても€180(3万円いかないくらい)である。インテルの来日ツアーのチケ代とほぼ同じだ。代理会社で手にしたチケをどうしようか悩んでいる頭のおかしいやつにDMしてきた頭のおかしいやつがいた。取引内容は言えないが一先ず横流しすることが出来た。
そんな感じで実家からパスポートを盗みリュックに着替えを1セットと蓄電池とユニフォームだけをぶち込みスマホ片手に「優勝出来ればもう死んでもいいや〜」って気持ちでイスタンブールへ向かうのであった…


飛行機

日本時間の6/9(金)〜6/12(月)の1泊3日での遠征。飛行機はイスタンブール直通便のターキッシュを利用。

発射前

飛行機のスペック
【行き】
・日本時間6/9(金)22:00頃発(羽田)
・トルコ時間6/9(金)5:00頃着

【帰り】
・トルコ時間6/11(日)16:00頃発
・日本時間6/12(月)9:00頃着(成田)

【共通】

・往復24万円くらい
・2食付き
・飲み物飲み放題

機内食

CLのスポンサーってのもあって機内用の小道具がCL仕様でした。機内食は正直美味しくなくあんまりお勧めしません。それでも飲み物は言えば好きなだけ貰えるシステムだったのでサービス自体には満足出来ました。少し気になってた映画「M3GAN」(微妙だった)を見たりYouTubeに保存していたVの切り抜きを見たりチャントを勉強して飛行機生活を満喫しました。個人的に画像にあるチャントを覚えれば必須レベルはある程度網羅出来るのでお勧めです。ジャパンツアーもあるので是非!

YouTubePremiumいつもありがとうなの

予定通り5:00頃に着陸しました。早速イスタンブールといえばの御二方がこんにゃらら〜

カフーとジェラード

トルコは親日国!?ってのもあって日本の駅の改札でSuicaをかざすくらいの手軽さで難無く入国出来ました。かったるそうにパスポート確認する女性が如何にも外国人って感じで座りっぱなしで疲れていた下半身にちょびと刺激を与えてくれました。


イスタンブール徘徊

前日入りしたインテリスタと合流するためにタクシムっていう街に向かいます。CLチケット保有者は試合当日交通機関は無料と記載されてましたがバスの運転手、みどりの窓口的なところで提示しても「何それ、金払えよ!?」的な対応されたので「日本円だと1000円いかないくらいだし払っとけばいいか!」って泣く泣くクレジットカードを切りました。もちろん英語もトルコ語も喋れない言語不自由-2pt人間なのでここで言語の壁を痛感しました。

高速バス!?

タクシムに到着して街を散策。アラジンの映画に出てきそうな丸い城や何かの革命を起こしてそうな像がありパシャリ。

過去に何かの革命を起こしてそうな像

いつも通り、スマホしながら歩いてたら普通にひかれそうになりました。日本人とは違って人がいるからってスピードを緩めません。あいつらは引き殺ししても「ながらスマホしてるやつが悪いから俺は悪くない」ってスタンスです。だらだら歩いて無事にビッグイヤー銅像で合流出来ました。日本の国旗背負ってたので動物園の客寄せパンダの如くめちゃくちゃフリ素を撮られました。マスゴミ筆頭のメディア セットに取材を受けたりもしました。(後々分かったのですがその動画をインテル公式で使われてた。)

客寄せ通院

アイドルのチェキ会とかに参加しまくってた時期もあったのですがこんなにも求められると流石に疲れてしまいアイドルの気持ちが少し分かりました!お腹が空いたのでサバサンドを求めて旅に出ます。

お絵描き

サバサンドのお店に向かう途中にTwitterで見かけたCLの絵がありました。確かに港町なので絵にあるようにカモメ多かったです。

サバサンド

サバサンド食べました。物価の安いトルコですら日本円で700円くらいとボラれた気持ちになりました。もちろん好みの味ではありません。魚は国産に限りますね…近くでCLフェス的なのやってたのですが無料のコーラを飲んだりgoal com italiaにインタビューされたくらい(TikTok探せばいます)で特に何も無かったので割愛します。

スタメンの12人

一旦拠点に戻りエネルギーを補給しました。

チャルハノール

秋葉原のドネルケバブしか勝たん!人間だったのですがこれはこれで美味しかったです。時間も夕方になってきたのでスタジアムの近くに隣接されたインテリスタゾーンに向かいます。

事故りそうなバス

インテリスタ専用のバスが数十台あり、それに乗ってスタジアム付近のインテリスタゾーンまで送迎してくれます。インテリスタは頭がおかしいので送迎中もジャンプしたり窓を殴ったりわいわいがやがやチャントを歌いながら50分くらいかけて向かいます。


インテリスタゾーン

オフパコ募集中

無事にインテリスタゾーンに到着しました。4,5時間ここでインテリスタと騒ぎます。クルヴァのボスがステージに立って煽ったり警備ゆるゆるなので持ち込めた発煙筒をけむけむしたりゲストのパラシオやスアソ…その他数名とチャントを歌ったりとこの段階で既にアドレナリンだけで生きてました。

パラシオ達

日本国旗のせいか数え切れないくらいのインテリスタと写真を撮り、Instagramで繋がったりもしました。仲良くなったイタリア人に「いつ来たの?」的なことを聞かれたので「今日来て明日帰る」って返事したら「お前は頭がおかしい」って言われました。そりゃそうですけど負けじと「インテリスタ全員狂ってる」って言い返したらそこそこ笑いが取れました。チャントを歌ったり撮影会して試合までの前戯を楽しみいよいよ本番!スタジアムに向かいます。インテリスタで整列してスタジアムに向かうわけなんですけどクッパ城に向かうマリオの気持ちが少し分かった気がしました。

ラスボス

スタジアム

チャントを歌いながら15分くらい歩きスタジアムに到着しました。手荷物検査が2,3回あり装備品であった日本国旗のマントを没収されました。減価償却費的には1200円の損失です。席に辿り着くとイタリア人が自分たちの席に座ってました。電子チケットを見せ付け日本人オーラを出すと「日本人ならしゃーない」的な顔されて譲ってくれたって表現は正しくないですけど譲ってくれました。そしてまさかのまさかでクルヴァデビューでした

クルヴァデビュー戦

周りにはヤクザみたいなゲチクルヴァしかいなくまあまあ怖かったですけどアドレナリンが凄かったのでなんか普通に溶け込みました。選手がアップを始めるとそれに反応して鼓舞するインテリスティ。体感なんですけどディマルコ、バレッラ、ラウタロの順で声援が大きかった気がしました。試合前に色んなもようしものがあった気がしますがテンション狂ってたので覚えていません(笑)アンセムと共に選手が入場。自分の席にあった白いやつを掲げました。正直「コレオの完成度低そうw」って思ってたんですけど後で見返してみると割とちゃんと形になってて感動しました。

コレオ

前の1~3列目くらいの過激派がフラッグ振ってました。「欲しいな〜」って眺めてたら前方から馬鹿でかダンボールが数個投げられて来ました。その中にはフラッグが大量に入ってて争奪戦のはじまりはじまり。幸い自分の周りの人は全員確保出来たので特に荒れませんでしたが中にはこの場にナイフがあったら誰か殺してそうって目付きで怒鳴り合ってる人達もいました(笑)「イタリア人らしいな〜」って旗を振りながら高みの見物。みんなが振ってる旗のせいで視界が悪く、後半の頭の方は試合が全く見れてません。

フラッグ

喉を潰して死ぬほど応援しました。ディマルコのシュートをルカクがブロックしたときはイライラして席を殴って手が腫れました。周りのインテリスタも「ancora Lukaku(またお前かよ)」的な感じ(空耳かも)でブチ切れてました。少なくともゴール裏は選手と同じくらいの熱量で戦ってました。もちろん結果は知っての通り負けました。周りのインテリスタの反応はそれぞれで後ろのキッズは泣きわめいたり選手に労いのチャントを送る人もいました。自分は悔しすぎて涙を流すことなくただ放心状態でした。マンCがトロフィーを掲げるのを見届けずに帰ってるインテリスタも多くいました。もちろんその選択肢もありだと思います。それでも自分の中では負けたからこそ、悔しいからこそ、一人のインテリスタとして血を吐くような思いでマンCがビッグイヤー掲げる様子や放心状態の選手を目に焼き付けるのが義務だと思いました。ただでさえ自分は兼サポが大っ嫌いです。毎シーズンのように爆買い出来るプレミアのサポーター、強いチームを複数応援してる兼サポとこの十年に1回あるかないかの決勝で敗れた気持ちが同等である訳がありません。この時の悔しさは一生忘れません…スタジアムの観客がほぼいなくなった辺りで撤収しました。日本人インテリスタと合流しましたがみんな精神的に死んでたのでほぼ会話することなく渋滞のバスに揺られて死んだ目をしながら朝方に宿に戻り気絶…数時間寝て空港に向かい帰国しました。帰りの飛行機はワベコ氏と同じだったので「遠い未来かもしれませんがまた決勝の地で会いましょう」と握手し解散。負けた瞬間は涙流さなかったんですけど帰国して一人になるとうるうるしちゃうんですよね…


最後に…

実は帰国してからすぐ体調壊しまして病院行ったらコロナでした(笑)最初は叫びすぎて喉やったと思ってましたが翌日急に発熱して…今になってみれば燃え尽きるほど本気で応援した証拠なんだろうな!って笑い話にしちゃってます。最後になりますがこの遠征での悔しさが自分をインテリスタとして成長させ愛情を深めさせてくれたとポジティブに捉えています。何十年先になるか分かりませんが死ぬまでに現地でビッグイヤー掲げたいな〜って新たな夢と共にこれからも戦い続けます。
Sempre è solo forza Inter 🖤💙

Z戦士
(くぼちーに氏、ライオンキング氏、らに氏、ワベコ氏、通院、りにある氏、すぶろびっち氏、タロリスタ氏)

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