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「女性天皇こそ時代の要請(6問6答)」② 小田部雄次名誉教授が解明~なぜ国会は「皇位継承のあり方」議論をコソコソ国民から隠れてやるのか?


【画像① 3月26日、伊勢神宮の外宮を参拝された敬宮愛子内親王殿下。】




2月18日にYouTubeチャンネル「古是三春_篠原常一郎」でライブ配信した静岡福祉大名誉教授・小田部雄次先生の「女性天皇こそ時代の要請
内外に誇れる敬宮愛子さま」は大変に好評を博した。この番組では、従来の小田部先生が出演された対談同様にあらかじめお見せしておいた質問について、きちんと検討した分かりやすい回答を準備して臨んでいただいた。

この度も、6問の質問に対し、それぞれ時間をかけて丁寧に回答していただいている。この度、この番組のために小田部先生が用意していただいたメモを再編し、問答式の記事にまとめたので、以下に提供したい。国会では、皇室典範改正に関して水面下のすり合わせのような協議が始まっているが、「男系男子継承」をそのままにしていては、遠くない日に本格的な皇統の危機を迎えかねないことに目をつむり、「公務のための皇族数確保」と称して「女性皇族が結婚後も皇籍に残れるよう検討する」など、本質的ではない問題でお茶を濁している始末である。

「女性に生まれた皇族は、天皇の直系長子であり資質があっても皇位継承できない」というおよそ理不尽な明治時代以降の典範の規定を改正させ、国民の多くが望む敬宮愛子内親王の立太子への道を開くには、多くの国民が「女系、女性天皇」容認の歴史的・現実的正統性を認識し、声を上げることが必要な局面だ。


【画像② 静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次先生は、皇室史を中心に多数の著作がある。その他、出版社が企画した皇室関連書籍などの監修も広く行われている。画像は、宝島社刊『雅子さまの言葉愛と涙の27年』(別冊宝島編集部 編)。】




この問題の理解を進めていくために、本シリーズはこれまでに掲載してきた関連記事(「小田部雄次先生がざっくばらんに答えます」(第1~第14回)、「小田部雄次先生に聞く」(①~⑤)他)と合わせて、広くお読みいただきたいと思っている。また、今後、地方議会での「皇室典範で女性天皇を認める改正をもとめる意見書」の採択の運動を広げるため、小田部先生から提供していただいた内容を学ぶ運動も起こしたいと考えており、その面で勉強会開催を希望される方は、ぜひ連絡メール/furuzemitsuharu@gmal.com

までご連絡いただきたい。


(参考映像)「【敬宮愛子内親王殿下】 女性天皇こそ時代の要請 内外に誇れる敬宮愛子さま 小田部雄次教授(静岡福祉大学名誉教授)」2024/2/18

https://www.youtube.com/live/9M9rNsVdc18?si=sgNfPBCVKJm963wi


以下、2番目の質疑応答をお届けする。



◆質問②




昨年の臨時国会での所信表明で、岸田首相が「皇位継承について各党が国会で審議してほしい」と述べました。これを受けて、衆参の正副議長がそれぞれの各会派に「皇位継承のあり方について考え方を示してほしい」と申し入れ、12月下旬までに話し合いが行われたとのことです。


衆院議長の額賀福志郎氏が示した指示によれば、各会派は2月までに皇位継承を含む皇室に関する問題についての考え方をまとめる必要があります。そして3月からは、正副議長と各党代表で構成される協議会を立ち上げ、ここでこれらの問題について議論し、立法府としての方針を策定していく予定です。


また、このプロセスでは通常の法改正時に見られるような委員会審議は行わない方針です。このやり方は上皇陛下の退位時の皇室典範特例法の制定の際のものを踏襲しているようですが、「国民の総意に基づく統合の象徴たる天皇」の地位に関わる問題の審議のあり方としてふさわしいものなのでしょうか?


また、この問題は国民との関係ではどのように取り扱われ、皇室典範の改正などがなされるべきなのでしょうか?




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