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「女性天皇こそ時代の要請(6問6答)」③ 小田部雄次名誉教授が解明~「女帝、女系継承容認」がないと皇統の危機は必至


【画像① 約36年にわたり皇位にあった日本史上最初の女帝・第33代推古天皇(在位593年1月15日~628年4月15日)。この時の皇太子は聖徳太子(厩戸皇子)であったが、長く皇位にあった推古天皇から皇位を引き継ぐことなく薨去した。しかし、極めて有能な聖徳太子と共に統治をすすめ、遣隋使派遣の他、仏教の興隆などをもたらした。叡福寺蔵、土佐光芳画『推古天皇像』】




2月18日にYouTubeチャンネル「古是三春_篠原常一郎」でライブ配信した静岡福祉大名誉教授・小田部雄次先生の「女性天皇こそ時代の要請
内外に誇れる敬宮愛子さま」は大変に好評を博した。この番組では、従来の小田部先生が出演された対談同様にあらかじめお見せしておいた質問について、きちんと検討した分かりやすい回答を準備して臨んでいただいた。


この度も、6問の質問に対し、それぞれ時間をかけて丁寧に回答していただいている。この度、この番組のために小田部先生が用意していただいたメモを再編し、問答式の記事にまとめたので、以下に提供したい。国会では、皇室典範改正に関して水面下のすり合わせのような協議が始まっているが、「男系男子継承」をそのままにしていては、遠くない日に本格的な皇統の危機を迎えかねないことに目をつむり、「公務のための皇族数確保」と称して「女性皇族が結婚後も皇籍に残れるよう検討する」など、本質的ではない問題でお茶を濁している始末である。


「女性に生まれた皇族は、天皇の直系長子であり資質があっても皇位継承できない」というおよそ理不尽な明治時代以降の典範の規定を改正させ、国民の多くが望む敬宮愛子内親王の立太子への道を開くには、多くの国民が「女系、女性天皇」容認の歴史的・現実的正統性を認識し、声を上げることが必要な局面だ。



【画像② 静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次先生。専門は日本近現代史(皇室制度、華族制度)。『梨本宮伊都子妃の日記皇族妃の見た明治・大正・昭和』(小学館)など、女性皇族に関する著作が多い。】




この問題の理解を進めていくために、本シリーズはこれまでに掲載してきた関連記事(「小田部雄次先生がざっくばらんに答えます」(第1~第14回)、「小田部雄次先生に聞く」(①~⑤)他)と合わせて、広くお読みいただきたいと思っている。また、今後、地方議会での「皇室典範で女性天皇を認める改正をもとめる意見書」の採択の運動を広げるため、小田部先生から提供していただいた内容を学ぶ運動も起こしたいと考えており、その面で勉強会開催を希望される方は、ぜひ連絡メール/furuzemitsuharu@gmal.com

までご連絡いただきたい。


(参考映像)「【敬宮愛子内親王殿下】 女性天皇こそ時代の要請 内外に誇れる敬宮愛子さま 小田部雄次教授(静岡福祉大学名誉教授)」2024/2/18

https://www.youtube.com/live/9M9rNsVdc18?si=sgNfPBCVKJm963wi


以下、3番目の質疑応答をお届けする。



【画像③ 4月1日から日本赤十字本社に就職された敬宮愛子内親王。これまで大学等を卒業した後に皇族方が選ばれることの多かった海外留学や大学院進学などをされず、ご両親の天皇・皇后両陛下の御姿勢である「常に国民に寄り添っていく」というあり方をご自分なりに考え、「困った人の助けになれるように」と日赤への就職を選ばれたのだという。】





◆質問③




素直に考えてみて、現在の皇室のあり方、それを規定する皇室典範の内容で最大の問題は男女の皇族の扱いの差ではないでしょうか?


まず皇位継承について「男系男子」に限る規定が明治時代の旧皇室典範から引き継がれ、結果として皇位継承で順位のつく男性皇族の結婚については皇室会議で相手についても承認が求められるのに、女性皇族についてはそれがないこと、女性皇族は皇族以外と結婚すればそのまま皇籍を離脱してしまうことになることなどです。


これは江戸時代以前に8人10代とはいえ女性天皇が歴史上存在したことに照らしても、全くおかしな話だし、ジェンダー平等がはかられる現代において、本来国民生活の範になるべき皇室で性の違いによる身分上の差別が行われていることは望ましいものに思えません。こう考えるのは、皇室の歴史から見ておかしなことなのでしょうか?




◆回答

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